民法改正 平成24年度(2012年度)ここがかわった!宅建試験

こんにちは。きりん(@kirinaccount)です。

 

宅建試験 平成24年度(2012年度)過去問解いてみました。

 

民法改正後にどのような

解釈ができるのか

綴りました。 

宅建資格を取得するにあたり過去問(たっけんかこもん)

 を解いたところ

「解答を読んでもわかりにくい」

平成24年度(2012年度)、宅建過去問正解肢(せいかいし)がわからない、わかりにくい場面に

初学者の方でも役立ちそうな解説を

少し混じえています。

民法改正 平成25年度(2013年度)ここがかわった!宅建試験

 

に続き

・正解問題肢

・改正民法肢

・民法改正後

を用いて解説しています。

 

 

宅建試験合格・受験対策の一助になれば幸いです。

  見出し

1. 問2
1-1  代理
2. 問3・問5
2-1  民法の条文
2-2  判決文
3. 問10
3-1  相続

民法改正 問2

問題2   

 

1 未成年者が代理人となって締結した契約の効果は、当該行為を行うにつき当該未成年者の法定代理人による同意がなければ、有効に本人に帰属しない。

 

こちらの肢は誤り・正解肢です。

 

なぜなら民法102条制限行為能力者が代理としてした行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない。

と定められているからです。

 

 

たとえば

肢においては代理人が下記の事由に該当した場合

代理権を失います。

 

新法

第百十一条(代理権の消滅事由)

 ・本人の死亡

 ・ 代理人の死亡又は代理人が破産手続開始の決定若しくは後見審判の開始を受けたこと。

2 委任による代理権は、前項各号に掲げる事由のほか、委任の終了によって消滅する。

 

民法

 

 

2 法人について即時取得の成否が問題となる場合、

当該法人の代表機関が代理人によって取引を行ったのであれば、即時取得の用件である善意・無過失の有無は、当該代理人を基準にして判断される。

 

こちらの肢は民法の改正なく、正解です。

なぜなら判例と即時取得(192条)取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得するからです。

 

 

たとえば、表見代理は

相手方が善意無過失+

・代理権を与える旨の「表示をした」が、実際にはあたえていない

・与えられた代理権の「範囲を超えて」行った代理行為

・代理権が「消滅した後」に行った代理行為

以上3点が挙げられます。

 

 

3 不動産の売買契約に関して、同一人物が売主及び買主の双方の代理人となった場合であっても、売主及び買主の双方があらかじめ承諾をしているときには、当該売買契約の効果は両当事者に帰属する。

 

肢3においては民法改正がありました。

明文化されていなかった自己契約および双方代理について

 

新108条1項本文は

自己契約および双方代理は「代理権を有しない者がした行為とみなす」と定め、それらが無権代理となることを明らかにしています。

ただし、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りではない。

民法

 

こちらの肢は正解です。

なぜならあらかじめ双方が許諾しているからです。

 

たとえば本人が許諾していなかった場合

無権代理行為といえます。

 

 

4 法定代理人は、やむを得ない事由がなくとも、復代理人を選任することができる。

 

こちらの肢は改正がありました。

改正前

民法百六条

(法定代理人による復代理人の責任)

法定代理人は、自己の責任で復代理人を選任することができる。この場合において、やむを得ない事由があるときは、前項第一項の責任のみを負う。

 

 

改正後

民法百五条

(法定代理人による復代理人の責任)

法定代理人は、自己の責任で復代理人を選任することができる。この場合において、やむを得ない事由があるときは、本人に対してその選任及び監督についての責任のみを負う。

 

 

と定められました。

 

こちらの肢は正解です。

なぜなら法定代理人は上記にあります自己の責任において復代理人を選任することができるからです。

 

たとえば代理人が自己の責任において復代理人を選任すると無権代理行為に該当します。

 

 

 

民法改正 問3・問5

 

問題3 民法の条文

1 意思能力を欠く状態でなされた意思表示が無効である旨

こちらの肢は改正民法において新設されました。

(旧民法においては規定されていませんでした)

こちらの肢は改正前は不正解ですが

改正後は正解肢です。

 

なぜなら改正民法3条の2にさだめられたからです。

たとえば

条文は

第三条の二

 

法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする。

 

と新設されました。

 

 

 

2 契約締結に当たって当事者が基礎とした事情に変更が生じた場合に、当事者は契約の再交渉を求めることができる旨

 

こちらの肢は改正なく

不正解です。

なぜなら民法に規定されていないからです。

 

たとえば関係法規は

民法1条2項(信義則の原則)は

権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。

と定められています。

 

 

 

3 保証契約は、書面でしなければその効力を生じない旨

 

こちらの肢は改正ありません。

正解肢です。

なぜなら「保証契約は、書面でしなければその効力を生じない」旨が民法446条2項に規定されているからです。

 

たとえば保証契約が電磁的記録によってされたときも

書面によってされたものとみなされます。

 

 

 

4 物の瑕疵とは、目的物が備えるべき性質、品質を備えていないことである旨

 

 

こちらの肢は不正解です。

なぜなら民法に規定されていないからです。

 

たとえば、物の瑕疵について「物の瑕疵とは、目的物が通常備えるべき性質、品質を備えていないこと、又は当事者が表示した性質、品質を備えていないこと」

とされています。

 

 

 

新法は請負人の瑕疵担保責任に関する規定(旧634条・635条)を削除し、「瑕疵」ではなく、仕事目的物が種類または品質に関して「契約の内容に適合しない」ものである場合について、売主の瑕疵責任規定の準用(新562条~564条・559条)を行う。

これにより仕事の目的物の契約不適合において

①修補責任(新562条・559条)

②損害賠償請求権(新564条・415条・559条)

③解除権(新564条・541条・542条・559条)

が新たに根拠づけられた。

さらに、旧法には明文規定の存しなかった、

④報酬減額請求権(新563条・559条)についても根拠規定が設けられた。

すなわち、①修補請求権について新法は、旧法が設けていたような制限(旧634条1項ただし書)を規定せず、履行請求権の限界に関する一般規程(新412条の2)に基づいてその限界を判断するが、この判断においては旧法における2要件が重要な評価要素として働くであろう。なお、注文者に帰責事由があるときは、修補請求は排除される(新562条2項・559条)。

②契約不適合に基づく損害賠償責任は、本旨不履行に基づく損害賠償責任の一般的な規律(新564条・415条・559条)に基づくものとなる。その結果、新法においては、修補に代わる損害賠償の可否は、新415条2項の適用によって決せられる。また、この場合の損害賠償責任についても一定の免責(同条1項ただし書)の可能性が生じる。

③契約不適合を理由とする解除は、不履行に基づく双務契約の解除に関する一般規程の規律に委ねられるため(催告解除もあり得ることになる[新564条・541条・542条・559条])、旧635条本文は存在意義を失った。また、同条ただし書の建物その他の土地工作物の瑕疵における解除制限は、その妥当性が否定されて削除された。

④新法では、報酬減額請求が認められる(新563条・559条)。まれであるとはいえ請負人の損害賠償責任の免責が認められる場合にも、減額請求は救済として働く(その要件として新563条1項~3項・559条)。

他方、旧法の、契約不適合が注文者が提供した材料の性質または注文者が与えた指図による場合の規定は、表現の修正にとどまった(新636条)。

なお、新法は、注文者がその不適合を知った時から1年以内にその旨を請負人に通知しないときは、注文者は、上記の救済が受けることができないものとしたので(新637条1項)(ただし請負人が悪意・重過失であったときは、このような期間制限は働かない[同条2項]、旧638条・639条は削除された。

 

改正民法 Before/After

 

 

問題5 

(判決文)

 請負人が建築した建物に重大な瑕疵があって建て替えるほかはない場合に、当該建物を収去することは社会経済的に大きな損失をもたらすものではなく、また、そのような建物を建て替えてこれに要する費用を請負人に負担させることは、契約の履行責任に応じた損害賠償責任を負担させるものであって、請負人にとって過酷であるともいえないのであるから、建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることを認めても、民法第635条ただし書の規定の趣旨に反するものとはいえない。

 

 

こちらの問題は

民法改正前・後において③・④が誤り・正解肢でした。

 

 

1 請負の目的物である建物の瑕疵が重要でない場合であって、その修補に過分の費用を要するときは、注文者は瑕疵の修補を請求することはできない。

 

こちらの肢は正解です。

なぜなら旧法・判例(最判平14.9.24)において

請負の目的物である建物に重大な瑕疵があるために、これを建て替えざるを得ない場合には、注文者は、請負人に対して、建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることができると解されるからです。

 

たとえば

新法においては債務付不履行に関して過分の費用を請求する場合は社会通念に照らして不能とされています。

 

 

 

 

改正前

民法六三十四条(請負人の担保責任)

1項ただし書

 

仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文者は、請負人に対し、相当の期間を定めて、その瑕疵の修補を請求することができる。ただし、瑕疵が重要でない場合において、その修補に過分の費用を要するときは、この限りではない。

民法

 

 

こちらは(削除)され、改正後は引用のようになります。

 

民法412条の2第1項(履行不能)

債務の履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして不能であるときは、債権者は、その債務の履行を請求することができない。

民法

 

2 請負の目的物である建物に重大な瑕疵があるためにこれを建て替えざるを得ない場合には、注文者は、請負人に対し、建物の建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることができる。

 

 

こちらは問題(判例)にあるように正解肢です。

なぜなら肢は判決文通りの結論を導くことができるからです。

 

たとえば改正後においては目的物が建物その他土地の工作物であっても、目的物の種類又は品質が内容に適合しない場合は、請負人の債務不履行を理由として契約を解除できます。

 

 

3 請負の目的物が建物であって、民法第635条ただし書によって注文者が請負契約の解除をすることができない場合には、その規定の趣旨に照らし、注文者は建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることは認められない。

 

こちらの肢は誤り・正解です。

 

なぜなら旧民法635条の下では契約を解除できない場合でも、建替えに要する費用相当額を損害賠償できるからです。

 

たとえば、改正民法においては請負人の債務不履行を理由として契約を解除することができます。

 

 

 

 

4 請負の目的物である建物に重大な瑕疵があるためにこれを建て替えざるを得ない場合であっても、瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求は、請負人が当該建物を引き渡した時から1年以内にしなければならない。

 

こちらの肢は誤り・正解です。

なぜなら「引き渡したとき」ではなく旧法において「滅失又は損傷の時」からと定められていたからです。

 

たとえば新法においては「契約不適合を知ったとき」から1年以内にその旨を請負人に通知しなければ、損害賠償等の請負人の担保責任を追及することができません。

 

改正前

民法第六百三十八条2項

 

工作物が前項の瑕疵によって滅失し、又は損傷したときは、注文者は、その滅失又は損傷の時から一年以内に、第六百三十四条の規定による権利を行使しなければならない。

民法

 

改正後

民法六百三十七条 (目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限)

(1項)

前条本文に規定する場合において、注文者がその不適合を知った時から一年以内にその旨を請負人に通知しないときは、注文者は

その不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。

 

 

 

 

民法改正 問10

 

問題10 

 

Aは未婚で子供がなく、父親Bが所有する甲建物にBと同居している。Aの母親Cは平成23年3月末日に死亡している。AにはBとCの実子である兄Dがいて、DはEと婚姻して実子Fがいたが、Dは平成24年3月末日に死亡している、この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

 

1 Bが死亡した場合の法定相続分は、Aが2分の1、Eが4分の1、Fが4分の1である。

こちらの肢は誤りです。

 

なぜならDの死亡により

直系卑属のFが2分の1を相続するからです。

 

たとえばDさんが死亡していなければ

Aが2分の1・Dが2分の1です。

 

2 Bが死亡した場合、甲建物につき法定相続分を有するFは、甲建物を1人で占有しているAに対して、当然に甲建物の明渡しを請求することができる。

 

こちらの肢は誤りです。

なぜなら共同相続人は共有者として各自使用権があるからです。

たとえばAが相続放棄をした場合Fは甲建物を単独で使うことができます。

 

3 Aが死亡した場合の法定相続分は、Bが4分の3、Fが4分の1である。

 

こちらの肢は誤りです。

なぜなら直系尊属であるBがすべてを相続するからです。

たとえば(直系尊属及び兄弟姉妹の相続権)民法889条

1項

は次のように定められています。

 

次に掲げる者は、第八百八十七条の規定により相続人となるべき者がない場合には、次に掲げる順序の順位に従って相続人となる。

 

一 被相続人の直系尊属。ただし、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする。

 

二 被相続人の兄弟姉妹

 

 となります。

 

4 Bが死亡した後、Aがすべての財産を第三者Gに遺贈する旨の遺言を残して死亡した場合、FはGに対して遺留分を主張することができない。

 

こちらの肢は正解です。

 

なぜならFはAの兄であるDを代襲して相続しますが、

兄弟姉妹に遺留分はなく、FはGに対して遺留分を主張することができないからです。

 

たとえばA

の配偶者であれば遺留分を主張することができます。

 

体調管理に気を付けて

合格まで頑張ってください。

応援しています。

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