宅建業法 重要事項説明書①~④基本事項・売買・交換・貸借に関する事項・国土交通省令で定める事項・区分所有建物記載事項

  宅建業法 重要事項説明書

            

           みだし

 

        1.重要事項説明書 基本事項

        2.重要事項説明書 記載事項

        3.重要事項説明書 区分所有建物

        4.重要事項説明書 国土交通省令

        5.重要事項説明書      まとめ表

 

 


チェック項目


    重要事項は「誰が」「いつまでに」「どこで」「どのように」 「誰に対して」説明する?

 

1.  重要事項説明書(35条書面)

  重要事項説明書(= 35条書面)は、以前は「物件説明書」といわれていたものです。
 宅建業者の扱う商品は不動産というわれわれの生活と活動に不可欠なものであり、この説明は「宅建士」しかすることはできません。

 


2.  重要事項説明の基本事項
   重要事項は、「誰が」「いつまでに」「誰に対して」「どのように」「どこで」説明するのでしょうか?
宅建業法では、下記のように定めています。

 

①    誰が?・・・宅建士が記名押印した書面を交付して、宅建士に説明をさせなければなりません(この説明書に宅建士が記名押印しなければならない)。
   重要事項の説明は、一般の宅建士が行ってもかまわない。
相手方が宅建業者であれば、重要事項の説明を省略することはできるが、説明書は交付しなければならない。 交付については宅建士が交付しなくてもよい。

 

② いつ?・・・売買・交換・貸借の契約が成立するまでに、契約の相手方である買主や取得しようとする者(交換の場合)、借主等に対して行います。

宅建業者は
a.   宅地または建物について、当事者として売買・交換をするとき


b.   宅地または建物について、売買・交換・貸借の代理をするとき


c.   宅地または建物について、売買・交換・貸借の媒介をするとき

 

              説明します。

 


③ 誰に対して?
・売買の場合・・・買主に対して
・交換の場合・・・取得しようとする者に対して
・貸借の場合・・・借主に対して   

(例1)
売主A  ―  買主B
  \     /
   宅建業者
     C
・代理や媒介を行う宅建業者Cは、買主Bに対して説明する義務がある。買主Bが宅建業者であれれば、説明不要。
・もし売主Aが宅建業者であれば、売主Aも買主Bに対して重要事項の説明義務を負う。

 


④ どこで?・・・規定なし

・宅建士が重要事項を説明するときは、取引の相手方の請求がなくても、必ず宅建士証を見せなければならない。

・1つの取引に複数の宅建業者が関与する場合、すべての宅建業者に 説明義務がある。この場合、説明は一代表業者として(宅建士をして)行えばよいが、関与した「すべての宅建士」の記名押印が必要になる。

 

 

 

重要事項説明書 売買・交換・貸借に関する事項

 チェック項目

   重要事項説明では「何を説明」する?

   売買・交換の場合の記載事項
①    登記された権利は、表示に関する登記でも抹消する予定でも説明します。逆に登記されていない権利は不要です。
② 容積率・建蔽率・開発行為の許可、土壌汚染対策法の届出、津波防災地域づくりに関する法律による制限など
③ 私道負担の有無・私道の面積・位置
・建物の貸借は不要
④ 飲用水などの施設が未整備のときは整備の見通し、特別の負担も明します。
⑤    宅地の場合・・・形状構造のほか道路の構造や幅員など                 

    建物の場合 ・・・形状構造のほか内装・外装の構造や仕上げ
⑥ 区分所有建物に関する事項 
⑦ a. 既存住宅の場合、建物状況調査を実施しているかどうかおよび実施している場合におけるその結果の概要
  b. 設計図書、点検記録その他の建築及び維持保全の状況に関する書類で、国土交通省令で定めるものの保存状況
b.=貸借は不要

 


⑧    代金等以外の手付金や権利金、敷金などの額・名称・授受目的
⑨    解除できる場合、その手続、解除の効果などを説明します。
⑩ 損害賠償の予定や違約金を定めるか否かなどを説明します

⑪ 手付金等の保全措置が必要なときは、措置の概要を説明します
⑫ 支払金、預り金は保全措置を講じるか否かを説明。保全措置を講じるのであれば、その内容を説明します。
・50万円未満のもの、報酬などの説明義務はありません。
⑬ あっせん内容とは、融資額金利返済方法などです。
・融資を受けることができなかった場合の措置の説明も必要
⑭ 宅地建物の瑕疵担保責任を負うことについて、保証保険契約の締結やその措置を講じるか否かを説明します。保全措置講じる場合は、その措置の概要を説明します。
⑮ 国土交通省令で定める事項  

 

 


   <貸借では説明不要な事項>
  貸借における重要事項説明では、下記の説明は不要。
② 建物の貸借では、建蔽率や容積率などの説明は不要。

③ 建物の貸借では、私道負担の説明は不要。
⑦ 既存住宅貸借の場合、設計や点検記録の保存状況は不要。

⑪・⑫・⑬ 貸借においては手付金の保全・ローンのあっせん・瑕疵担保責任の説明は不要。

 

 

記載事項

売買・交換

宅地の貸借

建物の貸借

 登記された権利の種類と内容

法令に基づく概要

私道負担

×

飲用水・電気・ガスの供給ならびに排水施設の整備の状況(整備の見通し、特別負担も含む)

未完成物件(=工事完了前)における完成図

区分所有建物に関する事項 

×

建物が既存住宅であれば

A 建物状況調査の有無、および実施しているときはその概要

B 

設計図書や点検記録などの保存状況

A 既存住宅の場合、建物状況調査を実施しているかどうかおよび実施している場合におけるその結果の概要

A 既存住宅の場合、建物状況調査を実施しているかどうかおよび実施している場合におけるその結果の概要

代金又は借賃以外の金銭

契約の解除に関する事項

損害賠償の予定または違約金に関する事項

 

手付金等の保全措置の概要

×

×

瑕疵担保責任を負うことについて、保証保険契約の締結その他の措置の有無および概要

×

×

ローンのあっせんの内容と不成立のときの措置

×

×

支払金・預り金の保全措置の有無と概要

そのほか国土交通省令で定める事項

 

 

 

    区分所有建物(マンション等)

 専有部分の用途の制限に関する規約の定めがあればその内容

・貸借でも説明

・ペットに関する制限・ピアノ等の使用制限

・フローリング工事に関する制限

・案の場合も含む

管理が委託されているときはその者の氏名・住所

・貸借でも説明

・委託されている者の氏名・住所

・委託先が法人の場合は商号・主たる事務所の所在地

・管理内容の説明は不要

敷地に関する権利の種類および内容

・敷地権の種類、借地権の場合は存続年数や地代

・敷地の総面積、実測面積や登記簿面積

 

共用部分に関する規約の定めがあればその内容

・規約共用部分(集会室)の有無

・案の場合も含む

 

専用使用権に関する規約の定めがあればその内容

・専用庭・専用駐車場の専用使用料の有無および有料の場合はその帰属先

・使用者の氏名や住所は不要

・案の場合も含む

修繕積立金に関する規約の定めがあればその内容

・すでに積み立てられている額

・滞納額があればその額

・案の場合も含む

 

通常の管理費

・区分所有者が月々負担する管理費や共益費を説明する

・売主に滞納があれば、その滞納額も説明する

減免規約があればその内容

・建物所有者が負担しなければならない費用を説明

・特定の者のみ減免する旨の規約があるときは、その内容を説明する

・案の場合も含む

維持修繕の実施

状況が記録されているときはその内容

・一棟の建物の維持修繕の実施状況が記録されているときは、その記録内容を説明する

・記録されていなければ説明は不要

 

 

 

 


チェック項目
   区分所有建物「特有の事項」とは?

 

1.    区分所有建物の特有の事項
       区分所有建物(=マンション)における重要事項説明書の記載事項も戸建ての建物と基本的には同じです。ただし、区分所有建物の場合、戸建てとは異なりは異なり一種の共同生活の形態をとっていますので、追加事項も説明しなければなりません。

 

2. 区分所有建物の「貸借」の記載事項
    区分所有建物の貸借Bについての記載事項も、やはり戸建ての建物の貸借と 基本的には同じです。しかし、表・区分所有建物 ① ②「2つ」だけ を説明する必要があります。
・専有部分の「用途の制限の定め」(区分所有建物表①)
(このマンションあは居住専用である。ペットの飼育は禁止である。)
・管理の委託先の「氏名」,「住所」(区分所有建物表②)
( このマンションの管理の委託先は、○○会社で、本社は○○」 (管理内容までは説明する必要はありません))


   「案も含む」とは?

まだ正式に定まっていないが、案があれば「その案」を説明しなければならないということ。

 


「~があれば」とは?

重要事項の説明において、「~があれば」「~されているときは」と記載 されている事項に関しては、その事項があれば説明が「必要」であり、ない場合には説明は「不要」である。

(例)規約共用部分に関する定めがある場合→説明が必要。 
   規約共用部分に関する定めがない場合→説明は不要。

 

 

 

 

重要事項説明書
国土交通省令等で定める事項

チェック項目
   「国土交通省令等」の重要事項の覚え方の「3つ」をマスターしよう!

      国土交通省令等で定めている重要事項の覚え方
  事項は「売買·交換」なのか「貸借」なのか、「宅地」なのか「建物」なのかにより異なるので、その点を注意して覚えてください。

「国土交通省令等」で定められている重要事項は下表・国土交通省令で定める事項のとおりです。
覚え方は、下記の「3つ」に分類して覚えれば簡単です。

 

「土砂災害警戒区域」・「造成宅地防災区域」 ・「津波災害警戒区域」の 「3つ」については、「すべて共通」の説明事項です。


(説明する内容)
上記3つの区域内に宅地建物がある場合、「その旨」を説明します。

 


   石線(アスベスト)・耐震診断「2つ」 については、「建物共通」の説明事項です。

・建物の売買・交換・貸借を問わず、共通の記載事項

(説明する内容)
a  「石綿の使用の有無の調査」の結果が記録されているときには「その内容」を説明します。
b   耐震改修法に基づき、建築士等が行う「耐震診断を受けた」ものであるときには「その内容」を説明します。
昭和56年6月1日以降に新築工事に着手した建物については、説明は不要となります。

 

 

③  住宅品質確保法の規定は「売買・交換」の新築住宅の場合は説明しなければならないが、「貸借」については説明は不要です。


(説明する内容)
住宅品質確保法に規定する「住宅性能評価を受けた新築住宅」であれば、「その旨」を説明します。

 

 

こちらの表は資料にしてくださいね。

売買・交換(宅地)

売買・交換(建物)

 ① 土砂災害警戒区域内にあるときは、その旨

 ① 土砂災害警戒区域内にあるときは、その旨

② 造成宅地防災区域内にあるときは、その旨

② 造成宅地防災区域内にあるときは、その旨

③ 津波災害警戒区域内にあるときは、その旨

③ 津波災害警戒区域内にあるときは、その旨

 

 

 

④ 耐震改修法に基づき、一定の者が行う耐震診断を受けたものであるときは、その内容

・昭和56年6月1日以降に新築工事に着工したものは除く

⑤ 石綿の使用の有無の調査の結果が記録されているときは、その内容

⑥ 住宅品質確保法に規定する住宅性能評価を受けた新築住宅であるときは、その旨

貸借(宅地)

貸借(建物)

 ① 土砂災害警戒区域内にあるときは、その旨

 ① 土砂災害警戒区域内にあるときは、その旨

② 造成宅地防災区域内にあるときは、その旨

② 造成宅地防災区域内にあるときは、その旨

③ 津波災害警戒区域内にあるときは、その旨

③ 津波災害警戒区域内にあるときは、その旨

 

 

 

④ 耐震改修法に基づき、一定の者が行う耐震診断を受けたものであるときは、その内容

・昭和56年6月1日以降に新築工事に着工したものは除く

⑤ 石綿の使用の有無の調査の結果が記録されているときは、その内容

⑥ 住宅品質確保法に規定する住宅性能評価を受けた新築住宅であるときは、その旨

⑦ 契約期間・更新に関する事項

⑦ 契約期間・更新に関する事項

⑧ 建物の用途などの利用の制限

⑧ 建物の用途などの利用の制限

⑨ 敷金などの契約終了時に精算される金銭

⑨ 敷金などの契約終了時に精算される金銭

⑩ 管理が委託されているときは、委託先の氏名・住所

⑩ 管理が委託されているときは、委託先の氏名・住所

⑪ 定期借地権・定期借家権の設定、終身建物賃貸借契約(高齢者の居住の安定確保に関する法律)の設定をしようとするときは、その旨

(終身建物賃貸借契約とは、賃借人が死ぬまで契約が継続し、賃借人の死亡時に終了する賃貸借契約)

⑪ 定期借地権・定期借家権の設定、終身建物賃貸借契約(高齢者の居住の安定確保に関する法律)の設定をしようとするときは、その旨

(終身建物賃貸借契約とは、賃借人が死ぬまで契約が継続し、賃借人の死亡時に終了する賃貸借契約)

⑫ 契約満了時における宅地上の建物の取壊しに関する定めをするときは、その内容

 

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