【永久保存版】見ているだけで参考になる宅建資料 【法令上の制限】

宅建資料を作成した管理人です。

やや専門用語はございますが、実際のところまわりくどく解説することは合格までの近道とはいえないのではないでしょうか。

ところどころWikiPediaなど他社様から引用をしています。

誤字・脱字など、また、質問も受け付けています。

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宅建資料 法令上の制限
目次
都市計画法 資料 ①都市計画法の概要宅建試験対策
都市計画法 資料 ②区域指定 ③ 都市計画の種類(その1)区域区分・用途地域 
都市計画法 資料 ④都市計画の種類(その2)地域地区 
都市計画法 資料 ⑤都市計画の種類と都市計画規準 その他の都市計画 
都市計画法 資料 ⑥都市計画の決定権者 準都市計画区域/都市計画 
都市計画法 資料 ⑦都市計画の決定手続 宅建試験対策
都市計画法 資料 ⑧開発行為の許可 (その1) 開発行為とは 宅建試験対策
都市計画法 資料 ⑨開発行為の許可(その2) 許可が不要なものとは! 宅建試験対策
都市計画法 資料 ⑩ 開発許可要否の解き方⑪ 開発行為の申請宅建試験対策
都市計画法 資料 ⑫ 開発許可基準 自己居住用住宅に適用されない基準は5つ
都市計画法 資料 ⑬ 建築制限「開発区域内」と「開発区域外」の建築制限⑭都市計画事業の制限
建築基準法 資料 ①建築基準法に必要な「用語」とは?宅地建物取引士 試験対策
建築基準法 資料 ②建築確認(建築物の着工から使用まで)
建築基準法 資料 ③建築確認申請の手続等 ④ 主な単体規定 
建築基準法 資料 ⑤道路に関する規制「道路」と「道路の規制」 
建築基準法    資料  ⑥用途制限  宅地建物取引士 試験対策
建築基準法 資料 ⑦容積率 宅地建物取引士 試験対策
建築基準法 資料 ⑧建蔽率 宅地建物取引士 試験対策
建築基準法 資料 ⑨ 高さ・低層住居専用地域の制限 ⑩ 日影規制  
建築基準法 資料 ⑪ 防火地域と準防火地域⑫建築協定・地域をまたがる場合の規定
国土利用計画法宅建 資料 ①届出が必要な「土地取引」  宅地建物取引士 試験対策
国土利用計画法宅建 資料 ②届出の要否(その1) 宅地建物取引士 試験対策
国土利用計画法宅建 資料 ③ 届出の要否(その2) 宅地建物取引士 試験対策
国土利用計画法宅建 資料 ④事後届出⑤事前届出後の手続 宅建 試験対策
農地法 資料 ①    農地 農地法② 農地法3条 4条 5条の内容 宅建 試験対策
農地法 資料 ③ 農地法3条・4条・5条の相違 宅建 試験対策
宅地造成等規制法 資料 ①概略 ②許可が必要な宅地造成工事とは?③届出 
宅地造成等規制法 資料 ④宅地の保全義務・勧告等 ⑤造成宅地防災区域 
土地区画整理法 資料 ①土地区画整理事業 宅建 試験対策
土地区画整理法 資料 ② 土地区画整理事業の流れ 宅建 試験対策
土地区画整理法 資料 ③事業認可等の公告後の手続 宅建 試験対策
土地区画整理法 資料 ④仮換地(その1)⑤仮換地(その2)⑥換地処分 
法令上の制限 資料 その他の法令  ① 許可と届出 

 

都市計画法の概要

チェック項目
都市計画法とは「どのような法律」?

 

都市計画法の全体像を知っておこう!

都市計画法の目的は、住みよい都市づくりをすることだと思ってください。 したがって、この法律はその目的を達成するための手法を定めています。

以下、順を追って説明しますので、この法律のイメージをつかんでください。

① 都市計画区域(または準都市計画区域)の指定

「住みよい都市づくり」に最初に必要なものは何でしょうか?

それは「場所」です。区域指定とは、「人」とのかかわりのある場所定めることです。

 

② 都市計画の種類
法律によって規制される場所が定まれば、次にどのような方法で目的を達成させるのかという、いわば道具となるものが必要です。この「道具」にあたるものが都市計画です。道具には様々なものがあるように、都市計画にも様々なものがあります。

 

③ 都市計画の基準
道具(都市計画)を使用するにあたっては、その道具を使用するうえ、注意すべきことがあります。それが都市計画基準であり、いわば都市計画を使ううえでの「使用上の注意」のようなものです。

 

④ 都市計画の決定
ここまでで、場所(区域指定)、道具(都市計画)の準備ができました。
次は、それぞれの区域において、住みよい都市づくりのために「何が必要なのか?」を定めなければなりません。つまり、必要に応じて必要な道具(都市計画)を定めるのです。これが都市計画の決定です。

 

 

⑤ 都市計画制限

最後に都市計画の実行をスムーズに行えるように、様々な規制をしていきます。これが都市計画制限です。 この規制では、特に「開発行為」の規制をしていきます。これが都市計画です。この規制では、特に「開発行為」の規制が重要です。

 

 

 

【都市計画法の流れと出題内容】

①  区域指定

「どこで」住みよい都市づくりをするのか?

誰が「どのような場所」を指定するのか?

① 都市計画区域の指定要件

② 準都市計画区域の指定要件

 

② 都市計画

都市計画とは「どのような道具」なのか?

すべての都市計画の種類(内容)は覚えなくてよい。

都市計画のうち、下記の3種類を覚える。

① 区域区分

② 地域地区(重要なものだけ!)

③ 地区計画

 

③ 基準

都市計画という道具を使用するうえで「注意」とは?

すべての基準を覚えなくてよい。

① 用途地域の基準を覚える

② 都市施設についての基準を覚える

 

 

 

④決定

「誰が」「どのように」定めるのか?

①「誰が」どの都市計画を定めるのか?

② 都市計画を定める手続は、都道府県と市町村では「どこが」違うのか?

③準都市計画区域では、「どの都市計画」を定めることができるのか?

 

 

 

⑤ 制限

都市計画の目的を実現するため、「どのような規制」があるのか?

「開発行為」の徹底理解に努める!

① 開発行為の許可が必要か否か!

② 開発行為の手続

③ 開発行為内外の建築制限

 

 

都市計画法 区域指定

チェック項目

区域指定は「誰が」「どのような場所」を指定する?

  1. 都市計画区域の指定

① 都市計画区域は、都道府県が指定します。なお、2以上の都府県にわたる場合、国土交通大臣が指定します。
・都市計画区域は、行政区域にとらわれず指定することができます。

② 要件(「どのような場所」を指定する?)
都市計画区域は、都道府県が、市または人口、就業者数その他の事項が政令で定める要件に該当する町村の中心の市街地を含み、かつ、自然的および社会的条件ならびに人口、土地利用、交通量その他国土交通省令で定める事項に関する現況および推移を勘案して、一体の都市として総合的に 整備し、開発し、および保全する必要がある区域を指定することができます。

 

 

 

  1.  準都市計画区域の指定

①    準都市計画区域は、都道府県が指定します。

② 要件(「どのような場所」を指定する?)
準都市計画区域は、都市計画区域外の区域で、相当数の住居の建築または敷地の造成が行われ、または行われると見込まれる一定の区域で、かつ 一定の環境を保全する等の措置を講ずることなく放置すれば、将来における一体としての整備・開発および保全に支障が生じるおそれがあると認め られる区域を指定することができます。

【試験の落とし穴】

〈都市計画は大別して「11種類」あるが、「3種類」を押さえよう! 〉

① 区域区分

② 地域地区

③ 地区計画等

都市計画

① 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針

② 区域区分用途地域

③ 都市再開発方針等

④ 地域地区

・用途地区(13種類ある)宅建試験 用途地域 pdf

・特別用途地区

・高度地区

・高度利用地区

・特定用途制限地域

・特例容積率適用地区

・高層住居誘導地区

・特定街区

・防火地域および準防火地域

・景観地区

・風致地区

・緑地保全地域

・生産緑地地区

・伝統的建造物群保存地区 等

 

 

 

 

⑤ 遊休土地転換利用促進地区

⑥ 被災市街地復興推進地域

⑦ 都市施設

・道路

・下水道

・学校 都市施設では都市計画基準を覚える!

・一団地の住宅施設

・一団地の官公庁施設

・流通業務団地 等

⑧ 市街地開発事業(7種類)

・防災街区整備事業

・市街地再開発事業

・住宅街区整備事業

・土地区画整理事業

・新住宅市街地開発事業

・新都市基盤整備事業

・工業団地造成事業

⑨ 促進地区(4種類)

・市街地再開発促進区域

・住宅街区整備促進区域

・土地区画整理促進区域

・拠点業務市街地整備土地区画整理促進区域

 

 

⑩ 市街地開発事業等予定区域(6種類)

・新住宅市街地開発事業の予定区域

・新都市基盤整備事業の予定区域

・工業団地造成事業の予定区域

・面積が20ha以上の一団地の住宅施設の予定区域

・一団地の官公庁施設の予定区域

・流通業務団地予定区域

⑪ 地区計画等(5種類)

・地区計画

・集落地区計画

・沿道地区計画

・防災街区整備地区計画

 

・歴史的風致維持向上地区計画

 

 

 都市計画の種類(その1)区域区分・用途地域

 

チェック項目

・「区域区分」「用途地域」とはどのような場所?

 

1.  区域区分の都市計画
都市計画のうち、区域区分の都市計画は最も重要な都市計画です。

この都市計画は基本的な土地利用計画であり、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため、都市計画区域を「市街化区域」と「市街化調整区域」とに区分する都市計画をいいます(これを線引きという)。

この区域区分の都市計画については、下記の「2点」を押さえてください。

 

① 都市計画区域の種類
都市計画区域は全国に1.100以上あります。しかし、この都市計画区域すべてにおいて線引きされるわけではありません。線引きしない都市計画 区域もあり、これを「非線引き」の都市計画区域といいます。

② 「市街化区域」と「市街化調整区域」の定義

  1.  市街化区域
    市街化区域とは、すでに市街地を形成している区域およびおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域をいいます。
  2.  市街化調整区域
    市街化調整区域とは、市街化を「抑制」する区域をいいます。
    (禁止する区域ではない点に注意!)

 

 

2.地域地区(用途地区)
地域地区の都市計画は、区域区分の都市計画とともに土地の計画的な利用を図ろうとするものであり、全部で20種類以上あります。その中で特に用途地域は、後述する建築基準法の学習をするうえでは必ず必要となります。

 

 

【試験の落とし穴】
用途地域が「12種類」から「13種類」に変更された。
試験では、都市計画法に用途地域が追加されただけでなく、建築基準法においても、下記の内容が予想される。

① 田園住居地域内の建築制限

② 田園住居地域の用途制限や斜線制限など

 

 

 

 

 住居系の用途地域は、第2種にはすべて「主としてがつく」と覚え、第1種には「主としてがつかない」と覚えよう!

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【用途地域の種類と内容】

住居系
第1種低層住居専用低層
住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域

第2種低層住居専用地域
主として低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するた め定める地域

第1種中高層住居専用地域
住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域

第2種中高層住居専用地域
主として中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域

第1種住居地域
住居の環境を保護するため定める地域

第2種住居地域
主として住居の環境を保護するため定める地域

準住居地域
道路の沿道としての地域の特性にふさわしい業務の利便 準住居地域 の増進を図りつつ、これと調和した住居の環境を保護するため定める地域

田園住居地域
農業の利便と増進を図りつつ、これと調和した低層住宅にかかる良好な住居の環境を保護するため定める地域

商業系
近隣商業地域
近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するため定める地域

商業地域 
主として商業その他の業務の利便を増進するため定める

 

工業系

準工業地域

主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するため定める地域

工業地域 

主として工業の利便を増進するため定める地域

工業専用地域  
工業の利便を増進するため定める地域

 

 

④ 都市計画の種類(その2)

チェック項目

・「地区計画区域内」では「どのような制限」がある?

1. 地域地区(用途地域以外)

地域地区の種類は多いのですが、出題される主なものは、下記地域地区のとおりであり、「どの地域」で「どのような内容」を定めるのかを覚えてください。

 

2.地区計画
「地区計画は、建築物の建築形態、公共施設等の配置などからみて、一体としてそれぞれの区域の特性にふさわしい態様を備えた良好な環境の各街区を整備し、開発したり、保全したりするための計画」です。

①  地区計画には、種類、名称、位置等のほかに、 当該区域の整備、開発および保全に関する方針等を定めます。

②  地区計画には、地区計画のほか、防災街区整備地区計画、歴史的風致維持向上地区計画、沿道地区計画、集落地区計画などがあります。

③  地区計画の対象区域は、「用途地域が定められている」土地の区域だけではなく、「用途地域が定められていない」土地の区域でも、一定の 要件を満たせば定めることができます。

・地区計画のほか再開発促進地区や集落地区などがあります。 再開発等促進区は、用途地域が要件となります。

 

 

 

 

3. 地区計画区域内の建築等制限出
地区計画区域内(一定の再開発等促進区、開発整備促進区または地区整備計画が定められているところに限る)において、建築物の建築、工作物の建設、土地の区画形質の変更、建築物等の形態または意匠の変更などを行おうとする者は、その行為に着手する日の「30日前」までに、一定事項を「市町村長」(=知事でも市町村でもない)に「届け出」なければなりません。

(例外) 下記の行為の届出は不要です。

  1. 国または地方公共団体が行う行為
  2. 通常の管理行為、軽易な行為
  3. 非常災害のため必要な応急措置として行う行為
  4. 都市計画事業等などの施行として行う行為、 開発許可を要する行為

・届出に係る行為が地区計画に適合しないと認めるときは、市町村長は設計の変更等の「勧告」をすることができます。

 

 

 

 

【地域地区】
特別用途地区  用途地域内の一定の地区における当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護等の特別の目的の実現を図るため当該用途地域の指定を補完して定める地区(規制内容は地方公共団体の条例で定める)

高度地区  用途地域内において市街地の環境を維持し、または土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度または最低限度を都市計画で定める地区。

高度利用地区    用途地域内の市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため、建築築物の容積率の最高・最低限度、建蔽率の最高限度、建築面積の最低限度ならびに壁面の位置の制限を都市計画で定める地区(高さは入っていないので注意!)

特定用途用途地域  用途地域が定められていない土地の区域(市街化調整区域を除く) 内において、良好な環境の形成または保持のため、その地域の特性に応じて合理的な土地利用が行われるよう、特定の用途の建築物・工作物の制限を行う地域。特定用途制限地域では、制限すべき特定の建築物その他の工作物の用途の概要を都市計画に定める

特定用途制限地区 用途地域が定められていない土地の区域(市街化調整区域を除く)内において、良好な環境の形成または保持のため、その地域の特性に応じて合理的な土地利用が行われるよう、特定の用途の建築物・工作物の制限を行う地域。特定用途制限地域では、制限すべき特定の建築物その他の工作物の用途の概要を都市計画に定める。

特定街区 市街地の整備改善を図るため、街区の整備または造成が行われる地区について、その街区内における建築物の容積率ならびに建築物の 高さの最高限度および壁面の位置の制限を都市計画で定める街区

特例容積率適用地区  第1種・第2種低層住居専用地域、工業専用地域以外の用途地域内において、建築物の容積率の限度からみて未利用となっている建築物の容積の活用を促進して土地の高度利用を図るため定める地区であり、この地区では、建築物の高さの最高限度を都市計画に定める。

高層住居誘導地区 住居と住居以外の用途とを適正に配分し、利便性の高い高層住宅の建設を誘導するため、第1種・第2種住居、準住居、近隣商業、準工業地域で容積率が40/10 または 50/10と定められているもののうち、容積率の最高限度、建蔽率の最高限度および建築物の敷地面積の最低限度を都市計画で定める地区。

 

風致地区  都市における自然の風致を維持するため、木竹の伐採等を地方公共団体の条例で制限できる地区。

 

 

⑤ 都市計画の種類と都市計画規準

チェック項目

・都市計画には「どのような基準」がある?

 

1.   その他の都市計画
都市計画には、(その1)区域区分・用途地域(その2)地域地区 以外に下記のような都市計画がありますが、 出題の可能性は低いので要点だけ押さえておきましょう!

2. 都市計画には「どのような基準」がある?
ここまでは、「住みよい都市づくり」をするための「道具」 ともいえる都市計画の内容について見てきました。ここでは、この各道具(=都市計画)を使用するうえでの注意事項ともいえる「都市計画基準」について押きえておきましょう。

 

 

①  用途地域についての基準

・市街化区域には少なくとも用途地域を定める。

市街化調整区域については、 原則として用途地域を定めない。

非線引きの都市計画区域では、必要があれば、用途地域を定める。

 

 

 

② 用途地域内の容積率・建蔽率・高さについての基準

・ すべての用途地域では、都市計画で「容積率」を定めなければならない。

・商業地域以外の用途地域では、都市計画で「建蔽率」を定める。

 

 

 

・第1種・第2種低層住居専用地域および田園住居地域では、都市計画で建築物の「高さ」の制限を定める。

 

 

 

 

 ③ 都市施設の基準

・「市街化区域」および非線引きの都市計画区域では、少なくとも道路・公園・下水道を定める (=市街化調整区域は入っていない!)。

・住居系の用途地域および田園住居専用地域では、義務教育施設を定める。

・都市施設は市街化調整区域でも都市計画区域外でも定めることができる。

(この都市計画だけが都市計画区域外でも定めることができる)。

 

 

 

 ④ 促進区域、市街地開発事業の基準

・促進区域、市街地開発事業は、「市街化区域」および非線引きの都市画区域内において定めることができる。
(=市街化調整区域では定めないということ)

 

 

 

 

【その他の都市計画】

都市計画

 都市計画区域の整備、開発および保全の方針
内容

すべての都市計画区域において、都市計画区域の整備、 開発および保全の方針を定めるよう努める。

具体的には区域区分の決定の有無および当該区分を定めるときはその方針を定める。

開発および保全の方の方針を定める。また、都市計画の目標等は定めるよう努めるものとする。

(都市計画区域について定められる都市計画は、この方針に即したものでなければならない)

 

都市再開発方針等

内容

都市計画区域においては、都市計画に都市再開発方針や住宅市街地の開発整備の方針などで必要ものを定めることができる 。
(都市計画区域について定められる都市計画は、この 方針に即したものでなければならない)

 

 

遊休土地転換利用促進地区

内容

この都市計画は、相当期間にわたり未利用・低利用の土地の利用を増進させるために定めることができる。

 

 

被災市街地復興推進地域
内容

この都市計画は、大規模災害を受けた市街地の緊急かつ健全な復興を図るため、必要があると認められるときに定めることができる。

 

 

都市施設
内容

都市施設(道路・公園・学校など)、都市の形成に不可欠なものを定めることができる

 

 

市街地開発事業
内容

市街地開発事業は7種類あり、都市計画②一定の区域を総合的な計画に基づいて開発または再開発する事業である

 

 

促進区域
内容

主として地権者などによる市街地の計画的な整備、は開発を促進する必要がある地域で定めることができる

 

 

 

市街地開発事業等予定区域
内容

この都市計画は、一定の市街地開発事業や一定の都市 設を早期に完成させるため使われる都市計画である
(市街地開発事業等の予定区域の都市計画には、施行予定者を定めなければならない。)

 

 

 

⑥ 都市計画の決定権者

チェック項目
・「誰が」「どの都市計画」 を決定する?

 

1.  都市計画の決定権者
都市計画区域(準都市計画区域を含む)の場合

 

①  都市計画は「都道府県」または「市町村」が定めます。(下項1まで移動)

②   2以上の都府県の区域にわたる場合、都道府県が定める都市計画は国土交通大臣が定め、 それ以外は市町村が定めます。

 

 

2. 都市計画の決定手続

共通(都道府県・市町村)の手続

a. 都市計画の「案」を作成しようとする場合、 必要があると認めるときには公聴会の開催等、住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずる(=必ず公聴会等を開催するのではない)。

  1.  都市計画案は、都市計画を決定しようとする理由を記載した書面を添えて、公告の日から2週間公衆の縦覧に供する。住民や利害関係人は、この縦覧期間内に決定権者に意見書を提出できる。
  2.  都道府県·市町村における独自の手続により決定する((後述) 都市計画法⑦都市計画の決定手続き)
  3.  都市計画の決定を告示し、この告示の日から効力を生ずる。

(決定の日から効力が生ずるのではない点に注意!)

 

 

 

3. 準都市計画区域では、都市計画のうち、下記の「8つ」の「地域地区」についてだけ定めることができます。 用途地域 特別用途地区 特定用途制限地域  高度地区  ⑤景観地区風致地区 ⑥風致地区 ⑦緑地保全地区 ⑧伝統的建造物群保存地区


地域地区以外の都市計画は、準都市計画区域では定めることはできません。 また、地域地区の都市計画であっても、「高度利用地区」や「特定街区」をなどは入っていないので注意!

【都市計画の決定権者の覚え方】
《都道府県か市町村か「どちらが決定」する?》

「都道府県が定める都市計画」を覚えれば、後は覚えなくても市町村が定める都市計画ということになる

・地区計画の案については、利害関係人などの意見を求めて作成する

・遊休土地転換利用促進地区の案は、土地所有者などの意見を聴く

・特定街区の案は、利害関係を有する者の同意を得なければならない

 

(下項1)
【「誰が」「どの都市計画」を決定する?  】

都市計画

① 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針
決定権者 都道府県

 

都市計画

② 市街化区域および市街化調整区域(区域区分)
決定権者 都道府県

 

 

都市計画

③ 都市再開発方針等
決定権者 都道府県

 

 

都市計画

④ 地域地区
決定権者 都道府県/市町村

 

 

都市計画
⑤ 促進区域
決定権者 市町村

 

 

 

都市計画
⑥ 遊休土地転換利用促進地区
決定権者 市町村

 

 

 

都市計画
⑦ 被災市街地復興推進地域
決定権者 市町村

 

 

 

都市計画
⑧ 都市施設
決定権者  都道府県/市町村

 

 

 

都市計画
⑨ 市街地開発事業
決定権者 原則は都道府県

 

 

 

都市計画
⑩ 市街地開発事業等予定区域
決定権者 原則は都道府県

 

 

都市計画
⑪ 地区計画等
決定権者 市町村

 

 ⑦ 都市計画の決定手続

チェック項目

・都市計画を決定する場合の手続は?
・都市計画の決定・変更の「提案制度」とは?

 

 

1. 「都道府県」が都市計画を決定する場合の手続は?
都道府県が定める都市計画は、関係市町村に「意見」を聴き、かつ、都市計画審議会の「議」を経て決定します。

・国の利害に重大な関係がある都市計画は、国土交通大臣に協議し、同意を得なければなりません。

 

 

 

2.「市町村」が都市計画を決定する場合の手続は?
①  市町村が都市計画を定める場合、当該市町村の都市計画に関する基本方針(マスタープラン)に即して定めます。また、市町村が定める都市計画は、都道府県が定めた都市計画に適合しなければなりません。

② 市町村が定める都市計画は、市町村都市計画審議会(市町村都市計画審議会が設置されていないときは、都道府県都市計画審議会)の「議」 を経て決定します。


③ 市が決定するときは知事と協議し、町村が決定するときは知事と協議し、その同意を得なければなりません(市→協議、町村→協議+同意)

 

 

 

 

3. 都市計画の決定・変更の「提案」とは?
この都市計画の提案制度とは、地権者(土地所有者、借地権者)、まちづくりNPO、都市再生機構、地方住宅供給公社等による自主的なまちづくりや、地域活性化等の促進を図るために設けられた制度です。

(提案制度の流れ)
①   都市計画の決定や変更の提案をする場合、都市計画の素案の対象となる土地の区域内の土地所有者、借地権者の「2/3以上」の「同意」を得ている必要があります。

②  この提案は都道府県または市町村に「提出」することができ、提出された都道府県または市町村は、遅滞なく、都市計画の決定または変更を するかどうかの判断をしなければなりません。

 

 

 

 

都市計画の決定手続】
(都道府県・市町村:共通の手続)
共通手続
①  都市計画の案を案を作成しようとする場合、必要があると認める場合は公聴会の開催等、住民の意見を反映させる
(必ず公聴会を開くと限らない!)

原案の公告をし、当該公告の日から2週間、公衆の縦覧に供する
(この間に住民等は異議があれば意見書を出す)

(都道府県) 関係市町村の意見を聴き、かつ都道府県計画審議の「議」を経て都市計画を決定する
ひっかけに注意 国の利害に重大な関係がある場合は、あらかじめ国土交通大臣と協議し、その同意を得なければならない

・(市町村) 市町村の場合は、市町村都市計画審議会の「議」を経て都市計画を決定する
ひっかけに注意 (市の場合) 知事と「協議」 (町村の場合) 知事と「協議」+「同意」

 

共通効力

③ 都市計画の効力は、告示があった日から生じる (都市計画の決定があった日ではない!)

 

 

 

 

【試験の落とし穴】
<都道府県か市町村か「どちらの都市計画」が優先する?>
①  都道府県が定めた都市計画と市町村が定めた都市計画が抵触する場合は、都道府県が定めた都市計画が「優先」する
(=競合すれば都道府県が勝つ!ということ)
② 2つ以上の都府県の区域にわたる場合でも、市町村が定める都市計画の決定権者は市町村である

 

 

都市計画法 ⑧ 開発行為の許可

 

チェック項目
・開発行為= 「建築等」 +「土地の区画形質」

開発行為の許可に関する問題は、都市計画法の2問の出題のうち1問が出題されています。

出題内容 は、下記の「3つ」に分類することができます。
ここではこの順を追って説明していきます。

 

 

① 開発行為の許可の要否 (許可が必要か否かを問う)

② 許可申請後の手続 (許可申請の手続や申請後の留意点を問う)

③ 開発区域内の建築制限 (開発区域内外の建築制限を問う)

 

 

 

 

1.  開発行為の許可制度

開発行為を行う者は、都市計画区域 (または準都市計画区域) の内外を問わず、原則として、あらかじめ知事(指定都市等においては指定都市等の長。以下、知事等という)の許可が必要となります。

 

2.  開発行為とは?

①  「開発行為とは、主として建築物の建築、 または特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更」をいいます(下◎)

したがって、「建築物の建築や特定工作物の建設を伴わない」土地の区画形質の変更や、「土地の区画形質変更を伴わない」建築等は開発行為ではないので、開発許可は不要となります。
② 開発行為には「建築物を建築するため」のものと、「特定工作物を建設するため」のものがありますが、このうち特定工作物については、下記の「2種類」に分かれます。

  1.   第1種特定工作物   第1種特定工作物とは、周辺地域の環境に悪化をもたらすおそれのある工作物をいい、具体的には、コンクリートプラント、アスファルトプラント、クラッシャープラント、危険物貯蔵庫などをいいます
  2.  第2種特定工作物 第2種特定工作物とは、ゴルフコースや、1ha(=10,000㎡) 以上の野球場、庭球場(=テニスコート)、運動場や遊園地等のレジャー施設などをいいます。ここで注意しなければならないことは、野球場や球場等は10,000㎡以上でなければ特定工作物ではないということです。

 

(◎)【開発行為とは】 法令上の制限
(建築物の建築等) +(土地の区画形質変更)+(開発行為)

① 主として建築物の建築または特定工作物の建設(下項目)を行うための②土地の区画形質の変更を③開発行為という

②だけであれば、単なる土地の区画形質の変更→開発行為ではない

①だけであれば、単なる建築物や特定工作物の建築等→開発行為ではない

①+②の条件を満たした場合→開発行為である

「建築物や特定工作物の建築等」+「土地の区画形質変更」= 開発行為

 

ポイント
第1種特定工作物
(1ha以上必要ないもの) コンクリートプラント、アスファルトプ ラント、クラッシャープラント、危険物 貯蔵、ゴルフコースなど

第2種特定工作物1ha(10.000㎡)以上必要なもの)野球場、庭球場(テニスコート)、運動場、墓園など

 

 

 

【特定工作物とは】

第1種特定工作物

・コンクリートプラント

・アスファルトプラント

・クラッシャープラント

 

第2種特定工作物

・ゴルフコース

・1ha(10.000㎡)以上の陸上競技場

・野球場

・庭球場

・遊園地

・墓園 など

 

 

 

 

都市計画法 ⑨ 開発行為の許可(その2)

 

チェック項目
開発行為であっても、「許可が不要」なものとは?

 

 

1.  開発行為の例外は、「2種類」(該当しないかを確認!)

前項で開発行為が確認できても、 「許可が不要」 なものがあります。 ここでは開発行為の例外について覚えてください。
これには大きくわけて下記の2種類の例外があります。

 

 

 

①  「市街化区域以外」の区域内では、開発許可が不要なもの(下頁1)

農林漁業者用の一定の建築物(農産物の生産・集荷の用に供するもの)または農林漁業者の居住用の建築物を建築物を建築するための開発行為の場合、市街化区域以外の区域では、許可は「不要」となります。

・市街化区域内では例外にならないので注意!

農林漁業用の「居住用」「生産・集荷」の例外は「地域」を確認!

・市街化区域⇒1,000㎡以上許可必要

・市街化区域以外⇒許可不要

② 「全面的」に開発許可が「不要」な場合 (下頁2)

下項に該当する図書館や公民館等を建築するための開発行為は、区域・面積を問わず開発許可は「不要」となります。

2. 例外でないときの面積要件(どこで行うかを確認!) 開発行為の例外に該当しなくても、下記の面積がなければ許可不要!

・市街化区域-1,000㎡未満(=1,000㎡から必要)
・市街化調整区域-なし(=面積が小さくてもすべて必要)
・非線引き都市計画区域-3,000㎡未満(=3,000㎡から必要)

・準都市計画区域-3,000㎡未満(=3,000㎡から必要) ・上記以外の区域(=都市計画区域および準都市計画区域以外の区域)‐10,000㎡未満(=10,000㎡から必要)

三大都市圏の一定の区域では「500㎡未満」となります。また、一定の場合、都道府県の規則で300㎡以上の一定の範囲内で別に定めることができます。つまり、市街化区域内で1,000㎡なくても、開発許可が必要な場合があるということです。

 

 

 

【許可が不要なもの】
【国等の開発行為における特例】
(国または都道府県、指定都市等が行う開発行為は例外となる?)
当該国の機関または都道府県等が行う開発行為は許可が不要ではなく、「知事」 との「協議」 が成立することをもって、開発許可があったとみなされる。

 

 

 

下項1
市街化区域 ‐農林漁業の例外規定は適用されない

  1.  市街化調整区域 +a.b②以外の区域
    農林漁業の用に供する政令で定める「建築物・生産または集荷所=畜舎、温室、サイロ、蚕室など 」、またはこれらの業務を営む者の「居住用建築物」を建築するために行う開発行為

 

下項2

・市街地再開発事業の施行として行う開発行為

・住宅街区整備事業の施行として行う開発行為

・防災街区整備事業の施行として行う開発行為

・公益上必要な建築物を建築するために行う開発行為 (例)鉄道施設(駅舎など)、図書館、公民館、変電所など
(病院や社会福祉施設は例外ではない!)

・都市計画事業の施行として行う開発行為

・土地区画整理事業の施行として行う開発行為

非常災害のため必要な応急措置として行う開発行為

通常の管理行為や軽易な行為(=車庫 物置など)その他の行為で政令で定めるもの

 

 

都市計画法 開発行為の許可⑩(その3)

 

チェック項目

・開発行為の「要否問題の解き方」をマスターしよう!

 

 

 

 

【開発行為の問題の解き方】

  解き方テクニック

(第1段階) 「開発行為」に該当するか?
↓ YES     NO→不要

(第2段階)「例外」に該当しないか?
↓ YES     NO→不要

(第3段階)「面積要件」を満たしているか?
↓  YES    NO→不要

 

許可必要

まず最初に、この「開発許可が必要か否か?」の問題の解き方について説明する。この問題は、下記1→2→3の順で当てはめ、最初に当てはまったところで、開発許可は「不要」と判断する

 問題文を読んで「開発行為か否か?」を確認する。もし、開発行為でなければ、当然開発行為の許可は不要である

 問題文で開発行為が確認できれば、次に、開発行為であっても許可不要な場合があるので、「例外に該当するか否か?」を判別する

 例外に該当しなければ、最後に「どこで行うのか?」について確認する。開発行為は一定の規模以上の面積がなければ、許可は不要となる。

 

 

第1段階  開発行為かどうか?を確かめる

工事をする面積が大きくても、そもそもその行為が開発行為でければ、開発行為の許可は不要です。
「土地の区画形質の変更を伴わない建築物の建築をしょう とする場合~」。 これは読み替えれば、「開発行為ではありませんが。開発行為の許可が要りますか?」と聞いているようなものです。

 

 

 

第2段階  例外でないか?を確かめる

 

開発行為であっても、例外に該当する場合は許可不要です。

「どの地域でも」「どんなに大きくても」許可不要!

「土地区画整理事業の施行として行う200,00㎡の開発行為 ~」。このような例は、どこで行っても、どんな規模であっても例外であり、開発許可は不要です!

「農林漁業…」の例外は、市街化区域では適用されない。 市街化区域は例外ではない点に注意!

 

 

 

第3段階  面積要件を満たしているか?を確かめる

上記の第1段階および第2段階をクリアしたものだけについて、 面積要件を満たしているかどうかで許可の要否を判断します。

「都市計画区域外で5000㎡の開発行為」。この区域では、 10,000㎡以上なので、開発許可は不要です!

 

 開発行為の申請  開発行為の「申請時」「申請後」の手続

 

 

都市計画法  開発行為の申請 

チェック項目
・開発行為の「申請時」「申請後」の手続

1.  開発行為の「申請時」の手続

開発許可申請は、「申請書」に「添付書類」を添付して行います。

 

 

 

 

①  申請書
開発区域の位置、区域および規模、予定建築物等の用途(予定建築物の規模・構造は不要)、工事施行者、開発行為に関する設計等を記載します。

規模が1ha以上の設計図書については、一定の有資格者が作成したものでなければなりません。

 

 

② 「添付書類」(下記A,Bの同意書や、協議の経過を示す書面)

A.   開発区域内の土地・工作物の関係権利者の相当数の同意が必要。

B.  開発行為を申請しようとする者は、あらかじめ、 開発行為に関係がある公共施設管理者と協議し、同意を得なければならない。

また、開発行為に関する工事により設置される公共施設の管理者等と協議が必要。

公共施設の管理者については、下記のいずれかを確認すること!

・関係がある公共施設の管理者 → 「協議」 「同意」

・設置される公共施設の管理者→ 「協議」

 

 

 

 

2. 開発行為の「申請後」のポイント

開発行為を申請した後「許可されるか、不許可となるか」は、後述する許可基準の問題ですが、許可された場合、下項1の手続を経ます。

 

 

 

 

  1. 開発行為の「変更」「廃止」「承継」の手続

①  変更する場合…記載事項に変更があれば、軽微な変更を除いて、あらためて許可が必要となります。

軽微な変更(=完成予定日などの変更など)は、遅滞なく知事等に届出が必要です。(=廃止前ではなく、許可でもない!)

② 開発行為の廃止…開発行為を廃止したときは、遅滞なく知事等に届出が必要です(=廃止前ではなく、許可でもない!)。

③ 開発行為の承継

相続人などの一般承継(相続,合併など)は、当然に承継します。

特定承継(売買·贈与) は、 知事等の承認を得て承継します。

 

下項1
【開発行為の申請後の手続】
ポイント

1.     許可·不許可の処分

知事等は、遅滞なく許可・不許可を文書で通知する
許可するかしないかの許可基準については(都市化計画法⑬)

開発許可に不服がある場合は、開発審査会に対して審査請求を行う(文句があれば、審査会!)

 

 

 

2.  許可する場合の条件

  用途地域の指定のない土地の区域における開発行為について、知事等が許可する場合、建蔽率、建築物の高さ・壁面の位置その他建築物の敷地などの制限を定めることができる

・市街化区域は、必ず用途地域が定められているので、上記のような制限を定めることはできない

 

 

3.  開発登錄簿 

知事等が開発許可をしたときは、開発登録簿に開発許可の年月日のほか、予定建築物等の用途、公共施設の種類、位置および区域、規制の内容などが記載される。

・開発登録簿は一般の閲覧に供し、請求があれば、その写しを交付(=利害関係人以外でもOK!)しなければならない。

 

 

 

 

4. 工事完了の届出

開発許可を受けた者は、開発行為の工事が完了したときは (原則としてすべての工事が完了したとき)、知事等に届出をする。

・知事等は遅滞なく検査し、適合しているときは検査済証を交付し、工事完了の公告を行う

 

 

5.     公共施設の管理

 

開発行為により設置された公共施設は、工事完了の公告日の翌日において、原則として、所在市町村の管理となる(例外あり)

 

 

 

 

6.          公共施設用地の帰属 

 

公共施設用地は、原則として、工事完了の公告日の翌日において、その公共施設の管理者に帰属する。

 

⑫都市計画法開発許可基準

出題率10%

・開発許可基準については、「どんな規準があるのか?」ぐらいを押さえておけばよいでしょう。

 

チェック項目
・開発行為の「許可基準」には 「どのような基準」があるのか?

・「自己居住用」には適用しない許可基準とは?

 

 

 

  自己居住用住宅に適用されない基準は5つ!

 道路・公園  資力・信用  工事施行者の能力  危険区域  給水施設

 

1.  開発行為の「許可基準」とは?

①  開発行為を行う場合には、前項のように、知事等に対して許可申請をしなければなりません。申請を受けた知事等は、今度は申請者に対して 許可するかを判断します。 この判断基準が開発行為の 「許可基準」 です。

② この許可基準には、「法33条の許可基準」と「法34条の許可基準」があり、このうち33条の許可基準は、「すべての区域」 において必要とされる基準なので、まずは、これをクリアしなければなりません(下項1B」もクリアしなければなりません。

さらに「市街化調整区域」で行う開発行為であれば、「法34条の許可規準」もクリアしなければなりません。

2. 自己居住用には適用しない許可基準(法33条)
33条の許可基準は(下項1B)に記載していますが、注意すべき点は、この基準はすべての開発行為に適用されるのではなく、「住宅以外の建築物等には適用がないもの」や「自己居住用には適用しないもの」「自己の業務用に供する特定工作物には適用のないもの」などがあります。

 

 

 

開発許可基準で覚えること

開発許可基準については、「どんな規準があるのか?」ぐらいを押さえておけばよいでしょう。

試験対策としては、特に自己居住用には適用しないか どうかについて問われるので、下記の「5つの基準」は適用されないとい うことだけを覚えてください。

 

① 道路・公園の配置[下頁①]

② 申請者の資力・信用[下頁②]

③ 工事施行者の能力[下頁③]

④ 危険区域の除外[下頁④]

 

⑤ 給水施設の配置[下頁⑤](排水は適用されるので注意!)

 

 

 

 

【試験の落とし穴】

開発許可基準は、申請された開発行為を「許可するか否か」 ということであり、「許可の申請が不要」という意味ではない!

 

 

 

 

【建築物に対する33条の許可基準のまとめ】
①  【道路・公園の配置】
道路、公園、広場などの公共の空地が環境の保全や災害の防止上、支障がないように配置されていること。
開発区域内の主要な道路が、開発区域外の相当規模の道路に接続するように設計されていること。
一般 〇 自己居住用住宅 × 自己業務用建築物 〇

 

② 【申請者の資力·信用】
開発行為の申請者が開発行為を行うのに必要な資力・信用を有すること
一般 〇 自己居住用住宅 1ha未満 × 自己業務用建築物 1ha未満 ×

 

 

 

③ 【工事施行者の能力】
開発行為の工事施行者に工事完成能力があること
一般 〇 自己居住用住宅 1ha未満 × 自己業務用建築物 1ha未満 ×

 

 

 

④【危険区域の除外】
開発区域内に災害危険区域、地すべり防止区域などの危険区域を原則として含まないこと
一般 〇 自己居住用住宅 × 自己業務用建築物 ×

 

 

 

⑤【給水施設の配置】
水道その他の給水施設などが、需要に支障をきたさない構造等で配置されるように設計されていること。
(排水施設と間違わないように!)

一般 〇 自己居住用住宅 × 自己業務用建築物 〇

 

 

 

⑥【その他の基準】A
用途地域等の適合、排水施設、地区計画等の適合
一般 〇 自己居住用住宅 〇 自己業務用建築物 〇

 

 

 

 

⑦【その他の基準】B
樹木の保存・表土の保全、災害防止措置、公共・公益施設の配分など
一般 〇 自己居住用住宅 〇 自己業務用建築物 〇

 

 

 

⑧【その他の基準】C
開発区域内における関係権利者の相当数の同意を得ていること
一般 〇 自己居住用住宅 〇 自己業務用建築物 〇

自己居住用住宅に適用されない基準は5つ!

道路・公園 資力・信用 工事施行物の能力 危険区域  給水施設

 

都市計画法  ⑬ 建築制限「開発区域内」と「開発区域外」の建築制限

⑬チェック項目 

・「開発区域内」と「開発区域外」の建築制限を押さえよう!

 

1.   開発区域内の建築制限とは?

開発行為は、基本的には土地の区画形質の変更の工事です。

 

しかし、開発行為の目的は「主として建築物の建築等」を行うためのものであり、最終的にはその土地に建築物や特定工作物を建築(または建設)することになります。

 

この建築等を行うにあたっては、開発行為の工事が完了する「前」と「後」において、下記のような建築物の制限がなされます。

 

 

①  開発区域内・・・工事完了公告前の建築制限
(原則) 開発区域内の土地において、 開発行為の工事完了の公告があるまでは、原則として、 建築物の建築または特定工作物の建設はできません。

(例外)

A  工事用の仮設建築物 

B  開発区域内の土地所有者などで、開発行為に同意していない者が、その権利の行使として建築物等を建築するとき

C  知事等が支障がないと認めたとき

 

② 開発区域内・・・工事完了公告後の建築制限

(原則)  何人も、開発行為の工事完了の公告があっても、開発許可内容の予定建築物等以外の建築物等の新築 (または新設)・改築・用途変更をすることができません。

 

(例外)

 用途地域等が定められているとき

 知事等が許可したとき。ただし、国、都道府県等が行う行為は、知事等との協議の成立をもって許可があったものとみなされます。

 

 

 

 

 

2. 開発区域以外の区域内における建築制限

「開発区域内」では、上記のような建築制限があります。また、開発行為を行わない「開発区域以外の区域内」においても、「市街化調整区域」 であれば、土地の区画や形質変更を伴わなくても、建築等を行うのであれば、(下頁1)の例外に該当していなければ、知事等の許可が必要となります。ただし、国、都道府県知事等は開発行為の許可制度と同様、知事等との「協議」の成立をもって許可があったものとみなされます。(下項1)

 

【区域の区域以外における建築制限の例外】

(建築等の知事等の許可)

(原則)市街化調整区域においては、開発許可を受けた開発区域以外の区域内であっても、何人も知事等の許可がなければ、建築物の新築、第1種特定工作物の新築を行うことはできない。

(例外) 下記の場合は建築の許可が不要となるので注意!

 

・開発行為の例外とほぼ同じと覚えよう!

 

① 農林漁業の用に供する一定の建築物の建築

②    都市計画事業の施行として行う場合等

③ 図書館・公民館・変電所等の建築

④ 仮設建築物の新築

⑤ 通常の管理行為、軽易な行為

⑥ 国、都道府県等が行う行為は、知事等との協議

 

 

 

 

【開発区域内の建築制限のまとめ】

開発区域内
工事完了の公告前
原則 建築物の建築・特定工作物の建設はできない。

例外

・工事用仮設建設物
・開発行為に同意していない者が建築等をする場合
・知事等が支障がないと認めたとき

開発区域内
工事完了の公告後
原則  予定建築物等以外の新築・改築・改築用途変更はできない

例外

・用途地域等が定めれられている場合
・知事等が許可した場合
( 国、都道府県等行う行為はき 知事等との協議の成立をもって許可があったものとみなされる)

 

 

(法改正)
<田園住居地域内の制限>
《田園住居地域内の農地の区域内で建築する場合、「市町村町」の「許可」》

この地域内の農地(耕作の目的に供されている土地)の区域内において、建築や土地の区画形質の変更、工作物の建設等を行う場合、「市町村長」の「許可」が必要となる。例外として、非常災害等の必要な応急措置や、通常の管理行為などは不要となる。

 

都市計画事業の制限 

 

チェック項目

都市計画事業の制限 (都市施設・市街地開発事業)とは?

 

都市計画事業(都市施設・市街地開発事業の事業の制限)の概要

 

 

1.    都市施設(公園等)や市街地開発事業(ニュータウン等)などの都市計画事業は、市町村が知事の「許可」を受けて施行します。

2. この都市計画事業は、最終的に収用することができます。本来、収用する場合は、土地収用法の事業認定が必要となりますが、都市計画事業の許可をもって土地収用法の事業の認定とみなされます。

 

 

 

 

建築制限

都市施設や市街地開発事業の工事が完成するまで建築等の制限がなされます。

 

①  予定区域の都市計画を使って都市計画事業を行う場合、「予定区域内」で建築物の建築、工作物の建設、土地の形質変更を行うには、知事等の許可が必要となります。ただし、非常災害の応急措置や通常の管理行為などは許可は「不要」となります。

 

 

 

② 予定区域を使わず行う場合、「施行予定者を定めて行う」場合と「施行予定者を定めないで行う」場合があり、前者の場合は、施行区域内で建築物の建築だけでなく、工作物の建設や土地の形質変更を行うときでも、知事等の許可が必要ですが、後者の場合は、建築物の建築だけ知事等の許可を必要とします。

 

 

③  事業認可後においては、事業地内の建築等の制限があり、事業地内で建築物の建築、工作物の建設、土地の形質変更、5トンを超える物件の設置・堆積をするには、すべて知事等の許可が必要となります。

 

・予定区域の段階や都市計画の決定段階では非常災害等の特例がありますが、「事業地内」ではたとえ非常災害のため応急措置等として行う場合でも、知事等の許可が必要となります。

④  事業地内では、建築制限のほかに土地建物等を「有償譲渡」しようとする場合、「施行者」に「届出」をしなければなりません。

 

 

建築基準法

①用語

チェック項目 *建築基準法に必要な「用語」とは?

 

1.  試験で必要な用語とは?

建築基準法において、用語だけを単体で問う問題はほとんど出題されませんが、建築基準法②建築確認(建築物の着工から使用まで)などの問題を解くための前提となるものです。

下項では試験に必要な用語をまとめていますので、確認しておいてください。

 

 

 

 

2. 建築基準法が適用されない建築物とは、「どのような建物」?

①   文化財保護法の規定によって国宝、重要文化財、重要有形民俗文化財、特別史跡名勝天然記念物、史跡名勝天然記念物に指定され、または仮指定された建築物や、これらの建築物を再現する場合 。

②  文化財保護法に基づく条例により現状変更の規制等の措置が講じられている保存建築物で、特定行政庁が建築審査会の同意を得て指定したもの。

③     建築基準法施行前または法改正により、現在の法令に適合しない建築物となった建物(=既存不適格建築物)。しかし、建直しや増改築する場合は、改正後の制限に適合させなければなりません。

④  特定行政庁、建築主事等の処分に不服がある者は、建築審査会に対して審査請求ができます。また、建築審査会の裁決に不服がある者は、国 土交通大臣に対して再審査請求をすることができます。

 

 

 

 

 

  1. 建築基準法に違反すると建築物は 「どうなる」?

① 特定行政庁
建築物・敷地の所有者・管理者・占有者、工事の請負人・現場管理者・建築主に対して、工事の施工停止、建築物の除却・使用禁止等々の命令を出すことができます。
(=特定行政庁は、誰にでも、どんなことでも言えるということ)

②  建築監視員
緊急の必要がある場合には、 一定の手続を経ないで仮の使用禁止、使用制限命令や工事停止、作業停止命令が出せます。この命令は、特定行政庁もできます(=除却命令などは出せない)。

 

 

 

 

【用語解説】

① 建築 

新築改築・増築・移転をいう (新築だけが建築ではない点に注意しよう!)

②    建築物

土地に定着する工作物のうち、屋根および柱もしくは壁を有するものをいう(建築設備を含む)

③    特殊建築物

学校・病院・劇場・百貨店・共同住宅・下宿・旅館・バー・ダンスホール・寄宿舎・工場・倉庫・自動車車庫など (事務所や銀行は入っていない)

④  主要構造部

壁・柱・床・はり・屋根・階段
(間仕切りやフスマなどではないということ)

⑤  大規模の修繕

建築物の主要構造部の1種以上の過半の修繕

⑥  大規模の模様替え

建築物の主要構造部の1種以上の過半の模様替え

⑦  建築主事

建築確認・完了検査をする者

都道府県と政令で指定する人口25万人以上の市 ⇒必ず設置

上記以外の市町村(知事に協議し同意を得たうえ) ⇒任意設置

⑧    建築監視員

違反建築物を取り締まる者

特定行政庁は違反建築に対して誰にでも何でも言える。

建築監視員は使用禁止の仮命令や工事停止の緊急命令などは出すことができる。
除却命令等は出せない点に注意!

⑨  建築主

建築物に関する工事の請負契約の注文主または請負契約によらないで自ら工事をする者。

(基本的には注文主であり、工事施工者ではない) *なお、自ら工事を行う者は注文者であり、かつ工事施工者である

⑩  特定行政庁等

建築主事を設置している地方公共団体の長

(要するに、知事や市町村長のこと)

⑪  建築審査会

特定行政庁等の処分の不服について、審査請求のチェックを行う機関であり、都道府県および建築主事がいる市町村に設置される。

 

② 建築確認(建築物の着工から使用まで)

チェック項目
建築確認は「どのような建築物」の建築に必要?

 

1.  建築確認は「誰が」「いつまでに」「誰に対して」 行う?

建築物を建築する場合、「建築主」は工事に着手する前に、「建築主事」 たは「指定確認検査機関」の確認を受けなければ、工事に着手することができません。

また、工事施工者は、工事現場の見やすい場所に、建築確認があった旨の表示をしなければなりません。

 

 

 

2. 「どのような建築物」が建築確認を必要とするのか

 ① 「大規模建築物」か「特殊建築物」かを確認する

まず第1段階として、 建築しようとする建築物が、大規模建築物(=大きい建築物)や特殊建築物(=危ない建築物)かを確認します。もし、いずれかに該当していれば、都市計画区域・準都市計画区域内外を問わず、また、建築だけでなく大規模修繕・大規模模様替え・特殊建築物の場合は、用途変更でも建築確認が「必要」となります。

・映画館を劇場にするなど同種の用途変更は「不要」です。

②「都市計画区域等」における「建築」かを確認する。

次に、①に該当していなくても、
都市計画区域内・準都市計画区域内で「建築」するのであれば、建築確認が「必要」となります。

・大規模修繕や大規模模様替えは不要です。

③ 例外規定に該当しないかを確認する

建築確認が不要となる例外規定があります。それは都市計画区域・準都市計画区域内であっても、防火地域・準防火地域外で増築・改築・移転する場合であり、その床面積が10㎡以内であれば建築確認は不要となります。

 

 

 

 

【試験の落とし穴】

(建築確認申請が不要なときでも、下記の工事は知事に届出が必要! )

① 「建築主」が、床面積の合計が10㎡を超える建築物を建築しようとするとき

②「工事施工者」が10㎡を超える建築物の除却工事をするとき

 

 

 

 

【建築確認の要否問題の解き方】

第1段階
大規模建築物 or 特殊建築物に該当するか?
↓NO        →YES 必要
第2段階
都市計画区域内等の建築かどうか?
↓NO        →YES 必要
建築確認は不要

 

 

 

 

(全国どこでも)
  特殊建築物
特殊建築物の用途にする床面積が100㎡を超える
(映画館を劇場にするなど同種の用途変更は不要となる)

 

 

 

 

(全国どこでも)

 大規模建築物
木造
下記の「いずれか」に該当するもの
① 3階以上(地下を含む)・延べ面積が500㎡を超える
② 高さ13mを超える・軒の高さが9mを超える

大規模建築物
木造以外
下記の「いずれか」に該当するもの
①  2階以上
②  延べ面積200㎡を超える
(増築は増築後の面積で判断する)

 

 

 

 

【建築確認の例外】
(下記の「3つ」の条件を満たせば、建築確認は「不要」となる)

都市計画区域・準都市計画区域内の建築物であっても、下記のすべての要件を満たせば、建築確認は不要となる。

 ① 防火地域・準防火地域外
 ② 増築・改築・移転する場合 (=新築以外)
 ③ 10㎡以内

 

 

③建築基準法

 

チェック項目
「建築確認の申請から使用するまで」の手続を押さえておこう!

 

 

 

 

  1.   建築確認の手続

①  建築主は、申請された建築物が、一定の構造計算に係る基準に適合するかどうかの確認申請を要するものであるときは、 原則として、知事等の構造計算適合性の判定を受けなければなりません。

 

② 建築主事または指定確認検査機関は、建築確認の申請があったときは、 大規模建築物や特殊建築物は「35日以内」、その他の一般の建築物「7日以内」に審査し、問題がなければ申請者に確認済証を交付します。

 

前述の日が過ぎても、確認が下りるまでは建築工事に着手できません。

・指定確認検査機関の場合、確認済証を交付したときは、確認審査報告書を作成し、特定行政庁に提出しなければなりません。

③ 建築主事または指定確認検査機関が建築確認を行う場合、工事施工地または所在地を管轄する「消防長または消防署長の同意」が必要です。

・防火地域および準防火地域外の戸建住宅は、同意は「不要」です。 なお、防火地域準防火地域以外の区域の住宅であっても、共同住宅や長屋等は、同意が「必要」となります。

 

 

 

 

2. 建築物の建築から使用するまでの手続

①    中間検査

建築確認後に工事を行います。建築主は、建築工事に特定工程を含む場合、特定工程が完了したときは、その日から「4日以内」に到達するように建築主事等に検査申請をし、中間検査合格証の交付を受けます。

 

② 工事完了検査の申請

A   建築主は、工事完了の日から「4日以内」に到達するように建築主事等に申請をし、建築主事等の完了検査を受けなければなりません。

B 建築主事は、指定確認検査機関の場合は工事が完了した日または検査の引受けを行った日のいずれか遅いほうの日から「7日以内」 に検査します。完了検査の結果、問題がないと判断されたときは、建築主に対して検査済証が交付されます。この後に建築物を使用できます。
・指定確認機関の場合、完了報告書を作成し、特定行政庁に提出します。

 

 

 

 

 

 

【建築確認の手続】
(確認申請)
・ 建築主が工事着手前に行う
・ 建築主事 (確認済証の交付)
・指定確認検査機関 (確認済証の交付)

(中間検査)
・確認済証の交付を受けた後、工事に着手し、工事が特定工程を含む場合は、中間検査の申請をしなければならない。

(工事完了検査)
・工事完了の日から4日以内に建築主事に到達するように完了検査の申請をしなければならない。

(検査済証の交付)
・一般の建築物は、検査済証の交付を受けなくても使用できるが、大規模建築物・特殊建築物は、原則として、検査済証の交付を受けなければ使用できない。

 

 

 

 

【試験の落とし穴】
〈使用についての注意点〉
大規模建築物、特殊建築物は、原則として検査済証の交付を受けた後でなければ使用することができない。ただし、下記の場合は仮使用できる。

① 特定行政庁や建築主事(または指定確認検査機関)が安全上、防火上、避難上支障がないと認めて仮使用の承認をしたとき。
②   完了検査申請書が受理された日から「7日」を経過したとき。

 

 

 

 

主な単体規定

チェック項目

   主な「単体規定」について覚えておこう!

単体規定は、都市計画区域内の建築物であろうと、都市計画区域以外の建築物であろうと(=全国どこでも)、建築物である限り適用されます。

 

 

 

1.  単体規定(防火・設備関係)

①  防火
延べ面積が1,000㎡を超える建築物は、防火上有効な構造の「防火壁」 によって有効に区画し、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000㎡以内 にしなければなりませんが、下記の場合は例外となります。

・耐火建築物、準耐火建築物等は除かれます。 (=1,000㎡以内の区画不要)

 

② 設備

・高さ20mを超える建築物は、原則として、有効に「避雷設備」を設けなければなりません。
(20m超→避雷設備)。

・高さ31mを超える一定の建築物は、原則として、「非常用の昇降機を設けなければなりません。
(31m超→非常用昇降機)。

 

 

 

 

2. 単体規定の条例による制限の付加·緩和

① 付加・・・地方公共団体は、その地方の気候や風土の特殊性などにより、単体規定だけでは十分でないと認めるときは、建築物の規制を条例で付加することができます。

② 緩和・・・市町村は、必要と認めるときは、国土交通大臣の承認を得て、条例で区域を限り、単体規定の一定のものについて緩和することができます。

(例外) 都市計画区域または準都市計画区域内の建築物、あるいは 建築物で100㎡を超えるものなどは緩和することができません。

 

 

 

 

 

3. 災害危険区域
地方公共団体は、条例で、津波・高潮・出水等による危険の著しい災害危険区域として指定することができます。この区域内では居住用の建築物等の建築の禁止等、災害を防止するための必要な制限をその条例で定めることができます。

 

 

 

 

【主な単体規定】

敷地
建築物の敷地は、これに接する道の境より高くなければならず、建築物の地盤面は、これに接する周囲の土地より高くなければならない。
ただし、敷地内の排水に支障がない場合等は例外である。

 

 

 

地下室
住宅の居室、学校の教室、病院の病室または寄宿舎の寝室で地階に設けるものは、壁および床の防湿の措置等の事項について、衛生上必要な一定の技術的基準に適合するものとしなければならない。

 

 

 

便所
① 便所には採光および換気のため直接外気に接する窓を設けなければならない。ただし、水洗便所の場合、これに代わる設備を設けたときは不要 (例)マンションの便所等
② 下水道法に規定する処理区域内では、水洗便所(汚水管が公共下水道に連結されたものに限る)以外の便所としてはならない。

 

 

 

 

居室の採光等

① 住宅・病院・学校等の居室に設置する「採光」のための窓その他の開口部の面積は、床面積に対して、下記の割合以上でなければならない。
住宅の居室→1/7以上
② 居室の「換気」のための窓、その他の開口部の面積の場合、原則として、1/20以上

 

 

 

 

大規模建築物
① 高さ13mを超えるまたは軒高9mを超える建築物、延べ面積3,000㎡を超える建築物は、原則として耐火構造等の一定の基準に適合しなければならない。 (壁・柱・はりを一般の木造にはできない)

② 大規模建築物にあっては、政令で定める基準に従った構造計算によって確かめられる安全性を有すること
(特殊建築物は入っていないので注意!)

 

 

 

 

 

石綿

 

シックハウス

① 建築材料に石綿その他の著しく衛生上有害な一定の物質(石綿等という)を添加してはならず、また、石綿等をあらかじめ添加した建築材料は、原則として、使用してはならない。

② 居室を有する建築物は、衛生上の支障のおそれがある石綿等以外の物質(ホルムアルデヒドやクロルピリホスなど)に関し、建築材料および換気設備を一定の基準に適合させなければならない。

 

 

 

 

手すり壁等
屋上広場または2階以上の階にあるバルコニーその他これに類するものの周囲には、安全上必要な1.1m以上の手すり壁、さくまたは金網を設けなければならない。

 

 

 

 

⑤建築基準法
道路に関する規制「道路」と「道路の規制」

 

チェック項目
・建築基準法の「道路」と「道路の規制」

ここからは集団規定の学習をします。集団規定は、原則として、都市計画区域および準都市計画区域内の建築物だけが対象となります。

 

1.  建築基準法の「道路」とは?

① 幅員4m以上の道路

建築基準法の道路とは、幅員4m以上(特定行政序が指定する区域では6m以上)が前提で、下記の「いずれか」に該当するものをいいます。

A.  建築基準法施行以前または都市計画区域・準都市計画区域指定前から存在する道(=要するに、この規定が適用される前からある道)

B.  道路法による道路、都市計画法などによる道路

C. 道路法・都市計画法などで2年以内に造る予定の道で特定行政庁が指定する道

  1.  上記以外の私道で、特定行政庁が位置指定をしたもの
    ・「幅員4m以上」 +「上記の1つに該当」= 「建築基準法の道路」

 

 

 

 

②  幅員4m未満の道路

幅員4m未満(6mと指定されたところでは6m未満)であっても、建築基準法の施行以前からすでに建物が立ち並んでいて、特定行政庁が指定したものは、道路とみなします。これを42条2項道路といいます。

 

 

 

 

③ セットバック

42条2項道路の場合、道路の中心線から2m
(6m の場合は3m)後退した線を道路の境界線とみなします(=セットバックという)。

・ セットバックした部分は、敷地面積には算入されません。

 

 

 

 

 

2. 道路に関する規制

道路に関する規制には、「接道義務」や「道路内の建築制限」等があります。この内容については、下項にまとめてありますので、原則と例外についての要件を押さえてください。

 

 

【道路に関する規制】

 

道路に関する規制
道路の接道義務
原則
建築物の敷地は道路(自動車専用道路を除く)に2m以上接しなければならない。 (=災害があった場合に避難できなくなってしまうから)

例外
その敷地の周囲に広い空地がある建築物や一定の建築物の場合には、特定行政庁が建築審査会の同意を得て許可したものについては、接道義務は適用されない。

・ 地方公共団体は、階数が3以上、特殊建築物、延べ面積が1,000㎡を超える建築物等は、条例で制限を「付加」することができる。
例えば 、接道義務2m以上を、10m以上というようにすることができる。
(=条例で付加できるのであり、緩和はできない!)

 

 

 

 

道路に関する規制

私道の変更または廃止

私道の変更や廃止は、原則として自由にできる。(=許可等は不要!)
しかし、私道の変更・廃止により接道義務違反となる場合には、特定行政庁は私道の変更・廃止を禁止したり、制限したりできる(=私道の変更廃止は許可など不要だが違反するようであれば文句が言える)

 

 

 

道路に関する規制

道路内の建築制限
原則
建築物や敷地を造成するための擁壁は、道路内または道路に突き出して 建築および築造してはならない
例外
・地盤面下に設ける建築物(=地下駐車場など)
・巡査派出所などで特定行政庁が許可したもの
・公共用歩廊など(=アーケードなど)で特定行政庁が許可したもの

 

 

 

 

壁面線

原則

壁面線が指定されると、建築物の壁もしくはこれに代わる柱、または2mを超える門または塀は、壁面線を越えて建築することはできない。

例外
地盤面下、特定行政庁が許可した歩廊の柱など

 

 

⑥建築基準法
用途制限
チェック項目
・ 各用途地域ではどのような建築物が建てられるのか?
・ 建築物の敷地が複数の用途地域にまたがる場合、「過半を占める用途地域」の用途制限が適用されます。

 

 

 

 

1.  第1種低層住居専用

2.  第2種低層住居専用

3.  第1種中高層住居専用

4.  第2種中高層住居専用

5.  第1種住居

6.  第2種住居

7.  準住居

8.  田園住居

9.  近隣商業

10.  商業

11.  準工業

12.  工業

13.  工業地域

 

 

 

以下文章は語呂合わせと比較すればいいと思います。

(語呂合わせで大丈夫です。)

 

 

自動車修理工場(150㎡以下)
1・2・3・4・5・6・8×
7・9・10・11・12・13〇

 

 

小工場(150㎡以下) ・自動車修理工場(300㎡以下)
1・2・3・4・5・6・7・8×
9・10・11・12・13〇

 

 

小規模車庫(2階以下かつ300㎡以下)
1・2・8×
3・4・5・6・7・9・10・11・12・13〇

 

 

大規模車庫(上記以外)
1・2・3・4・5・6・8×
7・9・10・11・12・13〇

 

 

キャバレー・料理店
1・2・3・4・5・6・7・8・9・12・13×
10・11〇

 

 

住宅(共同住宅・下宿・老人ホーム)・図書館
13×

1・2・3・4・5・6・7・8・9・10・11・12〇

神社・教会・診療所・派出所・保育所・公衆浴場等
1~13〇

 

 

 

大学・専修学校・病院
1・2・8・12・13×
3・4・5・6・7・9・10・11〇

 

 

自動車教習所
1・2・3・4・8×
5・6・7・9・10・11・12・13〇

 

 

 

 

 

ホテル·旅館
1・2・3・4・8・12・13×
5・6・7・9・10・11〇

 

 

個室付浴場
1・2・3・4・5・6・7・8・9・11・12・13×
10 〇

 

 

 

カラオケボックス等
1・2・3・4・5・8×
6・7・9・10・11・12・13〇

 

 

 

店舗・飲食店・展示場・遊技場等(10,000㎡超)
1・2・3・4・5・6・7・8・12・13×
9・10・11〇

 

 

 

店舗・飲食店等(500㎡以内)
1・13×
2・3・4・5・6・7・8・9・10・11・12〇

 

 

 

小学校・中学校・高校
12・13×
1・2・3・4・5・6・7・8・9・10・11〇

 

 

ボーリング場・スケート場・水泳場
1・2・3・4・8・13×
5・6・7・9・10・11・12〇

 

 

マージャン屋·パチンコ屋等
1・2・3・4・5・8・13×
6・7・9・10・11・12・〇

 

 

 

劇場・映画館等(200㎡未満)
1・2・3・4・5・6・8・12・13×
7・9・10・11〇

 

 

 

劇場・映画館等(200㎡以上)
1・2・3・4・5・6・7・8・12・13×
9・10・11〇

 

 

 

 

農産物の生産・集荷等に供する

1・2・3・4・5・6・7・9・10・11・12・13×
8〇

 

⑦建築基準法

 

チェック項目
「容積率」の計算方法をマスターしよう!

1.  「容積率」とは?

①  容積率とは、建築物の延べ面積(各階の床面積の合計)の敷地面積に対する割合です。容積率は、それぞれの用途地域において都市計画で定められています。用途地域の指定のない区域は、「特定行政庁」が「都市計画審議会の議」を経て定めます。

② 容積率の計算問題は、「敷地面積×容積率=建築物の延べ面積」となり、建蔽率と同様に掛け算さえできれば解くことができます。

 

 

 

 

2. 容積率が「前面道路の幅員」によって制限されるとは?

前面道路(前面道路が2つ以上あるときは、その幅員が最大のもの)の
幅員が12m未満の場合は、その数値に住居系の用途地域は4/10,
住居系以外の用途地域、および用途地域の指定がないところは6/10をその前面道路幅員に掛けます。

この計算によって算出された容積率と、最初に都市計画で定められたを容積率比べ、「いずれか低い方」の容積率が採用されます。 つまり、 容積率は前面道路の幅員によって制限されるということです。

 

 

 

3. 容積率の「緩和措置」には、どのようなものがあるのか?

容積率については、下記の場合は緩和措置があるので覚えてください。

①  天井が地盤面からの高さ1m 以下の地階で、「住宅」または老人ホーム等の用途に供する部分の床面積は、これらの部分の床面積の合計面 の「1/3」に相当する部分までは延べ面積に算入しません。

・兼用住宅も対象ですが、住宅部分の床面積の合計面積で適用されます。

② エレベーターの昇降路の部分または共同住宅(=マンションなど)の共用の廊下、階段の用に供する部分の床面積は延べ面積に算入しません。

③    自動車車庫、駐輪場の用途に供する部分の床面積は、建築物の各階の床面積の合計の「1/5」を限度として、延べ面積に算入しません。

 

④   特定道路(幅員15m以上)に接する幅員6m以上12m 未満の前面道路は、特定道路から「70m 以内」の部分については、容積率の緩和措置があります。

 

 

 

 【容積率と建蔽率】

容積率      延べ面積の敷地面積に対する割合 (例)200%

建蔽率   建築面積の敷地面積に対する割合  (例)50%

 

 

【容積率の計算問題の解き方】

第1段階・・・ 前面道路の幅員を確認する(12m 未満か否か)

第2段階・・・

① 幅員が12m以上あれば、そのまま指定容積率を採用する。

② 12m未満であれば、地域を確認し、下記の計算を行う。

・住居系の用途地域・・・・・その幅員×4/10

・住居系以外の地域・・・・・その幅員×6/10

・地域が異なる場合には、それぞれの地域の容積率を確定させる

第3段階・・・幅員が12m未満の場合は「第2段階で出た容積率」と「指定された容積率」を比べていずれか低いほうを採用し、面積に掛ける。

 

 

 

 

[事例]

・ 近隣商業地域 道路6m 面積200㎡ 指定容積率 40/10

・ 準住居地域 道路4m 面積100㎡ 準住居地域 30/10

 

 

 

 

・近隣商業地域 

6m×6/10=36/10

40/10と36/10のうち、低いほうの36/10となる。

 

 

 

 

・準住居地域

6m×4/10=24/10

30/10と24/10のうち、低いほうの24/10となる。

(200㎡×360%)+(100㎡×240%)=960㎡となる。

 

 

⑧建築基準法
チェック項目
建蔽率の計算方法をマスターしよう!

1. 「建蔽率」とは何か?

① 建蔽率とは、建築物の建築面積(通常1階の床面積)の敷地面積に対する割合です。この建蔽率は商業地域は「8/10」 と定められています 。なお、用途地域の指定のない区域では、特定行政庁が都道府県都市計画審議会の 「議」を経て定めます。

 

②   建蔽率が異なる2以上の地域にまたがる場合、各地域の建蔽率に、敷地の当該地域にある各部分の面積に対する割合を乗じて得たものの合計 以下が、その敷地の建蔽率となります。簡単にいえば、それぞれの建蔽率を適用(=加重平均)するということです。

 

・前述の「容積率」も地域がまたがる場合の規定は、建蔽率と同じで、それぞれの地域の容積率を用いて計算します。

 

 

 

 

2. 建ぺい率が「10%アップ」される場合とは?

① 防火地域内(=準防火地域ではない(なし))で、かつ、※耐火建築物等(=※準耐火建築物等ではない)を建築する場合、建蔽率は10%アップします。

 

※ 耐火建築物等とは、「耐火建築物」又は「これと同等以上の延焼防止性能(通常の火災による周囲への延焼を防止するために壁、柱、床その他の建築物の部分及び防火戸その他の政令で定める防火設備に必要とされる性能をいう)を有するものとして政令で定める建築物」をいう。

 

※ 準耐火建築物等とは、「準耐火建築物」又は「これと同等以上の延焼防止性能(通常の火災による周囲への延焼を防止するために壁、柱、床その他の建築物の部分及び防火戸その他の政令で定める防火設備に必要とされる性能をいう)を有するものとして政令で定める建築物(耐火建築物等を除く)」をいう。

 

[覚え方]防火地域内+耐火建築物等=建蔽率10%アップ

② 特定行政庁が指定する街区の角地にある敷地、またはこれに準ずる敷地において建築する場合、建蔽率は10%アップします。

[覚え方]

特定行政庁指定+街区の角地=建蔽率10%アップ

・上記 ① ② の要件を「両方」とも満たせば、建蔽率は、10%+10%となり、20%アップとなります。

 

 

 

 

3. 建蔽率の「制限がなくなる」(=100%)場合とは?

① 建蔽率が「80%」とされる地域内で、かつ、「防火地域内」で「耐火建築物等」を建築する場合。

[覚え方]

建蔽率80%区域+防火地域内+耐火建築物等=建蔽率100%

② 公衆便所、巡查派出所、公共用歩廊その他これらに類するもの。

③ 公園・広場・道路等の内にある建築物で、 道路等の内にある建築物で、特定行政庁が防火上および衛生上支障がないと認めて、建築審査会の同意を得て許可したもの。

 

【建蔽率の計算問題の解き方】

[第1段階] ⇔敷地面積と指定の建蔽率を確認する(商業地域は80%)

[第2段階] ⇔10%アップの要件または100%の要件はないかを確認する

[第3段階] ⇔掛け算をする

(地域が異なる場合、それぞれの地域の計算の結果を合計する)

 [事例]

・近隣商業地域 40㎡

・準住居地域  60㎡

 

 

都市計画指定された建蔽率

・近隣商業地域80%

・準住居地域60%

敷地面積40㎡+近隣商業地域60㎡=100㎡

近隣商業地域(40㎡×80%)+準住居地域(60㎡×60%)=68 ㎡

 

全体建蔽率 68㎡/100㎡=68㎡

したがって、100㎡の敷地に対して建築面積68㎡の建物を建てることができる。

 

 

 

(参考)

用途地域

1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域、第1種中高層住居専用地域、 2種中高層住居専用地域、田園住居地域、工業専用地域

建蔽率
3/10・4/10・5/10・6/10のうち、当該地域に関する都市計画で定められたもの

 

 

 

 

用途地域

第1住居地域・第2種住居地域・準住居地域・準工業地域

建蔽率

5/10・6/10・8/10のうち、当該地域に関する都市計画で定められたもの

 

用途地域

近隣商業地域

建蔽率
8/10

 

 

用途地域

工業地域

建蔽率
5/10・6/10のうち、当該地域に関する都市計画で定められたもの

 

 

 

 

用途地域の指定のない区域

建蔽率
3/10 ・4/10・ 5/10・ 6/10・ 7/10 のうち、特定行政庁が土地利用の状況等を考慮し、当該区域を区分して都道府県都市計画審議会の議を経て定めたもの

 

 

⑨建築基準法
チェック項目
・「高さ制限」は「どの地域」で適用される?

1.  「絶対高さの制限」と「斜線制限」はどの地域で適用される?

 

① 絶対高さの制限
第1種・第2種低層住居専用地域、田園住居地域では、低層住宅に係る住居の環境を保護するため、建築物の高さを制限しています。

(原則)   10m または12m のうち都市計画で定められた建築物の高さの最高限度を超えてはなりません。

(例外)  学校などの用途に供するもの、敷地の周囲に広い公園、広場、道路その他の空地を有する建築物で、特定行政庁が建築審査会の同意を得て許可した建築物

 

② 斜線制限の対象地域
高さ制限には、低層住宅だけが適用される「絶対高さの制限」のほか、下記の3種類の「斜線制限」があります。ここでは対象区域だけを覚えて ください。

・道路斜線制限・・・ すべての用途地域および用途地域の指定のないところ

・隣地斜線制限・・・第1種・第2種低層住居専用地域、田園住居地域以外の地域

・北側斜線制限・・・第1種・第2種低層住居専用地域および第1種・第2種中高層住居専用地域、田園住居地域

・斜線制限が異なる地域にまたがる場合、建築物の各部分の高さは、それぞれの地域の斜線制限が適用されます。

 

 

 

 

2. 低層住居専用地域内および田園住居地域制限

①   第1種・第2種低層住居専用地域および田園住居地域では、絶対高さの制限(上記1.)のほかに、日照、通風などをよくするために、建築物の外壁またはこれに代わる柱の面は、敷地境界線までの距離を都市計画で1.5m または1m と定めることができます。この規制は、必要に応じてされる規制であり(=任意の規制)、「絶対高さの制限」 とは異なります。

② これが定められると、原則として、建築物の外壁またはこれに代わる柱の面は、この敷地境界線からこの限度以上離さなければなりません。

 

【低層住居専用地域の規制(まとめ)】

絶対高さの制限
第1種・第2種低層住居専用地域・田園住居地域では、原則として10mまたは12mのうち都市計画で定められた建築物の高さの最高限度を超えてはならない(=必ず制限)

外壁の後退距離の制限
第1種・第2種低層住居専用地域・田園住居地域では、建築物の 外壁またはこれに代わる柱の面は敷地境界線までの距離を都市計 距離の制限) 画で1.5mまたは1mと定めることができる(=必要に応じて制限)

 

 

 

 

 

【試験の落とし穴】

<建築物の敷地面積の最低限度>

すべての用途地域内では、建築物の敷地は、用途地域に関する都市計画において建築物の敷地面積の最低限度が定められたときは、当該最低限度以上でなければならない。

この最低限度の面積は、200㎡以内の範囲で都市計画において定めることができる(=必要に応じて制限)

 

 

日影規制

 

チェック項目
・日影規制の「対象となる地域」は? 

 こちらは語呂合わせ等でおぼえてくださいね。

(重要度が低いです。)

 

 

1. 日影制限
日影規制を受ける建築物は、すべての地域におけるすべての建築物ではありません。ここでは下記の順に従って、「どの地域の」「どのような建物の」「どこの影」が対象になるのか?を押さえてください。

 

商業地域、工業地域、工業専用地域内以外の地域等で、地方公共団体の条例で指定される区域が対象地域となります。

 

ただし、この対象区域外(=商業地域、工業地域等)の建築物でも、 高さ10m を超える建築物であり、かつ、その建築物が対象区域内に日影を一定時間生じさせる場合には、その建築物は規制の対象となります。


② 次に対象区域であっても、建築物の高さが低層住居専用地域、田園住居地域では地上3階以上または軒高7mを超えなければ対象にはなりません。また、その他の対象区域でも建築物の高さが10mを超えなければ規制の対象になりません。

③ 最後に対象区域内の対象建築物であっても、敷地境界線からの水平距離が5mを超える範囲において、低層住居専用地域、田園住居地域では平均地盤面から1,5m、その他の対象区域では4m(または6.5m)の高さの水平に生じる影でなければ規制を受けないのです。 なお、対象となる影が生じる時間は条例で定められています。

 

 

 

 

 

【試験の落とし穴】
<日影制限については、下記の点に注意!>
①  日影規制の対象区域内の建築物は、第1種中高層住居専用地域・第2種中高層住居専用地域では、北側斜線の規制は受けません。

②   同一敷地内に2つ以上の建築物がある場合、これらの建築物を1つの建築物とみなして、日影規制を適用します。

 

 

 

 

ポイント
対象区域
(どの区域の)
① 商業地域・工業地域・工業専用地域以外の地域であること
② 地方公共団体の条例で指定される区域内であること

 

 

対象建築物
(どのような建物の)
①  第1種・第2種低層住居専用地域および田園住居地域では、軒高7mを超える建築物または地上3階以上の建築物
② 低層住居専用地域および田園住居地域以外の対象区域の建築物は、高さ10mを超える建築物

 

 

 

 

対象となる影

(どこの影)
①  冬至日の真太陽時の午前8時から午後4時まで(北海道は午前9時から午後3時まで)の間の影が規制の対象となる
②   敷地境界線から5m を超える部分であり、かつ平均地盤面からの高さが
・第1種・第2種低層住居専用地域および田園住居地域では1.5m
・その他の対象区域では4m(または6.5m)の水平面に生じる影が規制の対象となる

③ ①②のを充たす影が、 条例で指定する時間を超える建築物を制限する

 

⑪建築基準法
チェック項目
・「防火地域内」の規制と「準防火地域内」の規制の相違は?

 

【防火地域・準防火地域の「独自」の規制】

 

 


防火地域内


 階数3以上(地階を含む) または 延べ面積100㎡を超える→「耐火建築物」(又は「延焼防止建築物」)としなければならない。

上記以外

→「耐火建築物」(若しくは「延焼防止建築物」)又は「準耐火建築物」

(若しくは「準延焼防止建築物」)としなければならない。

(耐火建築物等または準耐火建築物等以外も可=木造等)

 

2020年に追加された防火地域内における建築制限

・延焼防止建築物・・・耐火建築物と同等以上の延焼防止性能を有する建築物

・準延焼防止建築物・・・準耐火建築物と同等以上の延焼防止性能を有する建築物

防火地域内における建築制限

地域対象建築物建築制限
防火地域①次のいずれかに該当する建築物

a. 階数(地階を含む)が3以上であるもの

b. 延べ面積が100㎡を超えるもの

「耐火建築物」(又は「延焼防止建築物」)としなければならない。
②階数(地階を含む)が2以下で、延べ面積が100㎡以下のもの「耐火建築物」(若しくは「延焼防止建築物」)又は「準耐火建築物」

(若しくは「準延焼防止建築物」)としなければならない。

 

 

準防火地域内


 階数4以上(地階を除く) または 延べ面積1.500㎡を超える

→「耐火建築物」又は「延焼防止建築物」)としなければならない。


延べ面積500㎡を超え 1,500㎡以下

→「耐火建築物」(若しくは「延焼防止建築物」)又は「準耐火建築物」(若しくは「準延焼防止建築物」)としなければならない。

上記以外→→一定基準に適合する建築物とすることができる。
(耐火建築物等または準耐火建築物等以外も可=木造等)

 

2020年に追加された準防火地域内における建築制限

・延焼防止建築物・・・耐火建築物と同等以上の延焼防止性能を有する建築物

・準延焼防止建築物・・・準耐火建築物と同等以上の延焼防止性能を有する建築物

・準防火地域内にある建築物のうち地階を除く階数が2以下で延べ面積が500㎡以下のものについては、木造建築物等・木造建築物以外の別に応じて、一定の基準が設けられている。

地域対象建築物建築制限
準防火地域①次のいずれかに該当する建築物

a. 地階を除く階数が4以上であるもの

b. 延べ面積が1,500㎡を超えるもの

「耐火建築物」又は「延焼防止建築物」)としなければならない。
②次のいずれかに該当する建築物

a. 地階を除く階数が3で、延べ面積が1,500㎡以下のもの

b. 地階を除く階数が2以下で、延べ面積が500㎡を超え、1,500㎡以下のもの

「耐火建築物」(若しくは「延焼防止建築物」)又は「準耐火建築物」(若しくは「準延焼防止建築物」)としなければならない。
③地階を除く階数が2以下で、延べ面積が500㎡以下のもの一定基準に適合する建築物とすることができる。

 

 

 

【防火地域・準防火地域の「共通」の規制】

屋根
建築物の屋根の構造は、建築物の火災を防止するための屋根の技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法または国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。

 

建築物

防火地域又は準防火地域内にある建築物は、その外壁の開口部で延焼のおすれなる部分に防火戸その他の政令で定める防火設備を設け、かつ、壁、柱、床その他の建築物の部分及び当該防火設備を通常の火災による周囲への延焼を防止するためにこれらに必要とされる性能に関して防火地域及び準防火地域の別並びに建築物の規模に応じて政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない

防火戸
外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に、防火戸などの政令で定める防火設備を設けなければならない。

 

外壁
建築物で、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。

 

 

 

 

【試験の落とし穴】
<防火地域と準防火地域等がまたがる場合>

原則
防火地域、準防火地域、その他の地域にまたがって建築する場合、規制の厳しいほうの規定を適用する。

例外
防火壁によって建築物が有効に区画されているときは、その防火壁外の部分は、その区域の制限となる。

 

 

 

 

1. 防火地域内の規制

① 耐火建築物にしなければならない建築物

A.  階数が3以上(地階を含む)の建築物

B.  延べ面積が100㎡を超える建築物

 

② 耐火建築物又は準耐火建築物にしなければならない建築物
上記①以外の建築物

 

③ 適用除外の建築物

防火地域内で、下記の場合は耐火建築物等でなくてもかまいません。

A.  延べ面積が50㎡以内の平屋建ての附属建築物で、一定のもの
B.     高さ2m以下の門または塀(不燃材料で造り、またはおおわれたもの)

 

④ 防火地域内にある看板・広告塔・装飾塔等の工作物で、建物物の屋上に設けるもの、または高さ3mを超えるものは、主要な部分を不燃材料で造り、またはおおわなければなりません。

 

 

 

 

 

2. 準防火地域内の規制
① 耐火建築物にしなければならない建築物
A.    階数が4以上(地階を除く)の建築物
B .   延べ面積が1,500㎡を超える建築物

② 耐火建築物または準耐火建築物にしなければならない建築物
上記①以外の建築物で、 500㎡を超え1,500㎡以下の建築物

 

③ 木造建築物でもよいもの
上記 ①および② 以外の「木造等」の建築物は、延焼のおそれのある外壁および軒裏を防火構造とし、附属する高さ2m超の門または塀で延焼のおそれのある部分を不燃材料で造り、またはおおわなければなりません。

 

 

建築協定・地域をまたがる場合の規定 


チェック項目
・建築協定の「締結の方法」と「その効果」を押さえよう!

 

 

 

1.「建築協定」とは?

建築協定とは、その地域においては建築物を建てないという協定ではなく、ある一定の建築物は建てないという協定です。例えば 、地域の環境などを維持する目的で、ワンルームマンションとかラブホテルは建てないという地権者による協定です。この協定内容は建築物の用途だけではなく構造や意匠・建築設備等々も締結できます。

 

 

 

2.建築協定の「締結の方法」

建築協定を締結する場合の手続

①   建築協定を締結できる旨の「市町村」の条例が必要となります。 (条例がない場合には、条例を定めてもらう必要があります)

② 土地の所有者および借地権者の「全員」の合意が必要です。 (借地権の目的となっている土地は、借地権者の合意だけでかまいません)

③ 建築協定書を作成し、「特定行政庁」の認可をもらい、公告を行います。これにより、建築協定の効果が発生します。

④ 建築協定を[変更]する場合も、土地所有者等の全員の合意が必要となりますが、[廃止]するときは過半数の合意でかまいません。
(いずれの場合も特定行政庁の認可は必要)

 

 

 

 

3.建築協定の効力等

① 建築協定の「効力」は、認可公告後に建築協定区域内の土地所有者や借地権者になった者にも及びます。

② 建築協定は土地所有者等が「1人」の場合でも結ぶことができます。 これを「一人協定」といいます (これは業者が分譲前に行うような場合 であり、認可の日から3年以内に土地所有者等が2人以上になれば(=1つでも売れれば、通常の協定となる)

 

 

国土利用計画法宅建
チェック項目


届出が必要な「土地の取引」とは「どのような取引」?

このあたりは出題率が低いです。
(流し読み程度で大丈夫です)

 

 

1.  国土利用計画法の概要
①  国土利用計画法は「地価の高騰を抑制」することを目的とした法律です。地価高騰を抑制するため、まず地価の状態によって 、下記のような 区域(無指定区域を除く)を知事(指定都市では市町。以下、知事等という)が指定します。
・規制区域・・・ 土地の投機的取引と地価の急激な上昇のおそれがある一定の区域

・監視区域・・・ 地価が急激に上昇または上昇するおそれがある一定の区域
・注視区域・・・地価がー定期間内に相当程度を超えて上昇または上昇するおそれがある一定の区域
・無指定区域・・・上記以外の区域(地価の高騰に関して問題がない区間)

 

② 次に、それぞれの区域において「土地取引」をする場合は、規制区域では許可の申請、監視区域や注視区域では事前届出、それ以外の区域 (無指定の区域)では「事後届出」を知事等に申請をし、知事等は対価や目的等をチェックし、これによって地価についての動向を監視します。

 

 

 

2. 届出が必要な「土地取引」とは?
国土利用計画法では、「届出が必要か否か?」を判別できるようになることが最も重要な課題です。この点は次項で解説しますが、まず最初に届出が必要となる「土地取引」とはどのような取引をいうのか? を、下頁を見ながら理解してください。なお、事前届出.事後届出を問わず、届出が必要な 「土地取引」の意味は同じです。

 

 

 

 

【試験の落とし穴】
<予約完結権の「行使」と「譲渡」の違い>
例えば、1億円で売買予約したものを、本契約でそのとおりするのであれば行使となり届出は不要であるが、この権利を他の人に2億円で売る場合、譲渡となり、新たに契約が発生するので、届出が必要となる。

 

 

 

 

【許可や届出が必要な土地取引とは?】
土地取引国土利用計画法により届出等が必要な土地の取引は、下記の「3要件」を (要するに、土地の価額が上がる可能性のある取引ということ)

 

 

3.  要件
①   土地の所有権・地上権・賃借権の移転・設定に限られること。
② 対価の授受を伴うものであること
③ 契約(予約を含む)により行われるものであること

 

 

土地の「売買契約」+「等」とは

該当するもの
売買・売買予約・保留地売却
①     賃借権・地上権→設定対価あり
②  予約完結権・買戻権等→譲渡
③  交換
④  代物弁済・譲渡担保
⑤     信託に基づく売却

 

 

 

該当しないもの
土地収用・換地処分
①     賃借権・地上権→設定対価なし
②     予約完結権・買戻権→行使
③     時効取得・相続・贈与
④  抵当権・不動産質権
⑤  信託の引受け

 

 

 

共通ポイント
①    地上権や賃借権の設定対価とは、賃料ではなく、一時金(権利金等) の設定対価があるかどうかで判別する

② 交換は有償契約であり、土地取引に該当する(金銭の授受がなくても)

③ 代物弁済の例は「1億円の借金の代わりにこの土地をあげよう!」 (つまり、この土地を1億円で売るのと同じである)

④ 信託の場合は、単に信託で引き受けるときは、土地取引に該当しない が、売却するのであれば売買と同じなので土地取引に該当する

 

 

国土利用計画法宅建
チェック項目 
・届出が「必要か否か」を判別できるようにしよう!

 

1. 「届出が必要か否か」 の問題の解き方

下記の事例に当てはめて、下記の「解き方」 をマスターしてください。

 

 

 

第1段階  届出を必要とする土地取引に該当するか否か?を確認する

届出が必要となるのは、「事前届出」 「事後届出」の両方です。つまり、国土利用計画法①で学習した「土地の売買契約等」では、 届出が必要です。 反対に土地 等に該当しなければ届出は不要となります。

 

 

 

第2段階  例外でないか否か?を確認する。

第1段階である「土地の取引」 に該当しても、 下記の例外に該当すれば、 「どの区域でも」「どんなに面積が大きくても」 届出は不要となります。

① 民事調停法による「調停」、民事訴訟法による「和解」

② 強制執行や担保権の実行としての「競売」

③ 農地法3条1項の許可を要する場合

(農地法5条は届出が必要なので注意!)

④ 取引の当事者の一方または双方が「国・地方公共団体・地 供給公社等」

 

 

 

 

第3段階  最後にどこで行うのか?を確認し、面積を確認する。

上記の各段階をクリアした場合、最後に区域を確認し、その区域の 「対象面積」に達しているかどうか? を確認します。下記の面積要件をり リアした土地取引には届出が「必要」となり、クリアしなければ届出は「不要」となります。

市街化区域 2,000㎡

市街化調整区域 5,000㎡以上

非線引きの都市計画区域 5,000㎡

都市計画区域外(準都市計画区域含む) 10,000㎡以上

監視区域の場合は、「都道府県の規則」で定めた面積以上が対象となります。

なお、監視区域の面積は、上記の面積を超えることはありません。

 

 

 

 

【届出が必要か否か?】
事例 

 

・Aが市街化区域内の 3,000㎡の土地をBに売却した場合

↓(売買契約AB)

 

(市街化区域内) A 3,000 ㎡(事後届出の場合)

 

check

題文が

・事前届出(監視区域、注視区域)の問題か?

・事後届出の問題か?を確認する

 

 

第1段階(土地の売買契約等に該当するか?) → NOの場合は届出不要

第2段階(下記の例外に当てはまるか?)

・民事調停法による調停、民事訴訟法による和解 ・強制執行や担保権の実行としての競売

・農地法3条1項の許可を要する場合(5条は届出必要!)

・取引の当事者の一方または双方が国・地方公共団体等

YES →届出不要

 

 

 

 

第3段階 (一定の面積以上であるか?)

市街化区域・・・ 2,000㎡以上

市街化調整区域・・・5,000㎡以上

非線引き都市計画区域・・・5,000㎡以上

都市計画区域外 (準都市計画区域含む) ・・・10,000㎡以上 (準都市計画区域含む)

 

NOの場合は届出不要

上記すべての条件を満たした場合は、 届出が必要

事例はすべての要件を満たすので、 事後届出が必要となる

 

①  2(2,000㎡ ) 以上×5 (5,000㎡) 以上=10 (10,000㎡) 以上と覚えよう!

 

② 監視区域の場合は、「都道府県の規則」で定めた面積以上であること。

 

 

 

国土利用計画法宅建
チェック項目

・ 一団の土地取引とは「どのような取引」か?

 

国土利用計画法

 

1.「一団の土地取引」とは、どのような取引をいうのか?

①  市街化区域内3,000㎡を1,500㎡ずつ期間を、期間をあけて売買すれば、届出が必要な取引にもかかわらず届出が不要になってしまいます。

② そこで、一つひとつの取引が対象面積未満であっても、物理的一体性および計画的一貫性があれば、 契約が複数に分かれていても、 また、た 出に必要な面積に達するのであれば、 届出が必要となります。また、たとえ期間があいた取引であっても、一団の土地取引として合計面積が届出に必要な面積に達するのであれば、届出が必要となります。

 

 

 

 

2. 一団の土地取引において、事前届出と事後届出はどこが違う?

この一団の土地取引の考え方は、 事前届出制も事後届出制も同じです。しかし、複数の契約において当事者が異なる場合(下頁A·B間、A·C間) は以下のとおりです。

 

① 「下頂(ケース1)」の場合
A. 「事後届出」は「取得者」が取得する面積で判断する。
下頁(ケース1)では、A·Bの取引はBが取得した1.000㎡で判断するので、Bは事後届出は「不要」となります。

しかし、A・Cの取引はCが取得したが2,000㎡で判断するので、Cは事後届出がとなります。

B.  監視区域や注視区域等の「事前届出」は、「当事者」(=大きいほうの面積)で判断する
下頁(ケース2)では、A・B、A・Cは3,000㎡とみなされ、両取引とも届出が必要となります。

 

② 「下頁(ケース2)」の場合
「取得者A」で判断しても「当事者」で判断しても3,000㎡となります。
したがって、事前届出·事後届出を問わずA· B、 A· C両取引とも届出が必要になります。

 

③「共有地」と「交換契約」の面積の見方
面積の見方で注意しなければならないのは、 「共有地」 の持分を売る場合と、土地の「交換契約」をする場合です。 これらの面積の見方に いては、下項③ ④を見て押さえてください。

 

 

 

 

事後届出・ケース1
一団の土地取引の考え方
(売買等)
3,000㎡   →   B.  1,000㎡ ( Bは届出不要)

→ C. 2,000㎡ (Cは届出必要)

事前届出・事後届出・ケース2
売買等
B. 1,000㎡→
C. 2,000㎡→

→A.      合計 3,000㎡(事前届出の場合A・B・Cは届出必要)(事後届出の場合Aは届出必要)

 

 

①   片方の取引のみが時効等の場合

  1. 1,000㎡時効→
  2. 2,000㎡売買→

A.   合計3,000㎡(AC間の取引きだけ届出必要)

・A・B間の行為は土地取引には該当しないので、A・C間だけの面積で判断する。

 

 

 

② 相手が国等(例外)の場合

B.(国等) 1,000㎡→売買

C.(一般)2,000㎡→売買

→ A.    合計3,000㎡
(一般)=AC間の取引だけ届出必要

・この場合の面積は3,000㎡と判断する。
ただし、A・B間の取引では、Bは国なので例外として届出不要となる。

 

 

③ 共有地の場合(Eの持分のみ売却)

共有地 3,000㎡

持分それぞれ

E・F・G 1,000㎡ずつ共有

・持分面積で判断する(1,000㎡)したがって届出不要。

 

 

 

④ 交換の場合

←1,500㎡

  1. 3,000㎡     D. 1,500㎡→3,000㎡

 

 

事後届出

C・D各々を個別に判断する。

C.は1,500㎡を取得(届出不要)

D.は3,000㎡を取得(届出必要)

 

 

 

事前届出

C・D両当事者で判断する。

 

C・Dともに届け出必要。

 

④.⑤事後届出後の手続はどのように行う?

 

 

1. 事後届出制の手続

無指定区域(=監視区域・注視区域以外の区域)で土地の売買契約を結した場合、権利取得者(=買主など)は、その契約した日から起算して、2週間以内(売買予約の場合は予約日から)に、当該土地が所在する市町村長を経由して、知事等に届け出なければなりません、

① 事後届出の場合は、申請書に「土地の対価の額」「土地の利用目的」「契約年月日」等を記載し、届出を行います。

・事後届出をしなかった場合契約は有効ですが、刑罰6ヵ月以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられます。

 

 

 

②   審査期間(「いつまで」に判断する?)

 

知事等は届出をした日から起算して3週間以内に審査し、必要があれ勧告することができます3週間することができる)

 

 

 

③ 審査内容(「何を審査」する?)

審査内容は、土地の利用目的に従った土地利用が、土地利用基本計画などに適合せず、その土地を含む周辺の地域の適正かつ合理的な土地利用図るために著しい支障あるについて行います(価格は審査ない)

 

④ 勧告内容(勧告する場合の文句言い方)
利用目的についての勧告はできますが価格について勧告はできません。

 

 

 

⑤ (「勧告に従わないとどうなる?)
勧告に従わなかった場合は知事等は公表することができます。つまり 公表できるだけであり契約は有効であり、罰則もないことに注意!

 

 

 

 

⑥ (勧告に従えどうなる?)
知事等は、勧告に従った者に対し、必要があれば、土地の権利の「処分のあっせん努めなければならない」と定めています。

【試験の落とし穴】
< 助言従わなくても、公表できない>
事後届出には、知事等は勧告のほかに助言できるという規定もある。
・ただし、助言に従わなくても知事等は公表することはできない。

 

 

 

 

 

【事後届出制の手続の流れ】

届出必要

審査
→問題ない→勧告しない
→問題あり→勧告する→従う(処分のあっせんに努める)
→従わない(公表できるだけ!・契約有効・罰則なし)

 

 

 

届出必要

届出しない
(契約有効であるが罰則あり)

解説 ①届出が必要な土地の取引を行う場合、ます、 知事等に事前または事後 に届出をしなければならない。この届出義務者は事前届出は「当事者」 であり、事後届出は「取得者」である 届出をしなければ罰則の適用を受けるが、契約は有効である。

 

② 知事等は事前届出は「6週間以内」、事後届出は「3週間以内に審査し、問題はないか否かの判断をする。問題がなければよいが、問題があれば知事等から勧告を受ける

③ ②の勧告を受けた場合、その勧告に従わなけえればその勧告に従わなければ 「公表」 できるとされている (公表できるとしているが、 罰則はなく、契約も有効である)

 

 

 

 

 

 

⑤ 事前届出後の手続

チェック項目
「事前届出」をした後の手続は「どのように」行う?

 

 

 

 

1. 事前届出制の手続
監視区域・注視区域に所在する土地について、土地の売買契約等を締結しようとする場合には、当事者 (=D 売主・買主) は、あらかじめ、当該土地が所在する市町村長を経由して、知事に届け出なければなりません。

(届出後、予定対価の額の変更(減額は除く)、土地利用目的の変更しようとする場合には、改めて届出を必要とする。)

 

① 事前届出制の場合、申請書に土地の「予定対価の額」、土地の「利用目的」、土地の所在および面積等を記載し、契約締結する前に当事者が届出を行います。届出をしなければ、事後届出と同様に、契約は有効ですが、罰則があります。

 

②  審査期間(「いつまで」に判断する?)
届出をした者は、その届出をした日から6週間を経過するまでは売買契約等をしてはなりません。ただし、6週間を経過するまでに勧告または不 勧告の通知があった場合は6週間経過しなくても契約できます。

 

 

 

③ 審査内容(「何を審査」する?)

a    予定対価の「額」が、 著しく適正を欠くか否か?

b    土地の「利用目的」が、土地利用基本計画等に適合するか否か?

c 土地の「利用目的」が道路などの公共施設、学校などの公益施股の整備予定、または周辺の自然環境の保全上明らかに不適当でないか?

・監視区域の場合は上記(a、b、c)のほか、短期間の販売であり、投機的土地取引であるか否かということも審査します。

 

 

④ 勧告内容(勧告する場合の文句の言い方)
知事等は価格(価格を下げろ)・利用目的(利用目的を変更せよ)・契約・締結の中止(契約をやめろ)などについて勧告することができます。

 

 

 

⑤「勧告に従わない」とどうなる? 勧告に従わなかった場合は、知事等は公表することができます。事後届出と同様、公表できるだけであり、契約は有効で、罰則もありません。

 

 

 

⑥「勧告に従えば」とうなる? 知事等は勧告に従った者に対して、必要があれば、知事はその土地

 

 

 

 

事後届出
売買契約契約締結後
A→B(Bが取得者)

事後届出制

 

 

 

誰が   権利取得者(売買の場合は買主)

いつまで 契約締結後2週間以内

届出面積 監視区域・注視区域=注視区域と同じ

審査機関 届出後3週間以内
(3週間の延長ができる)

勧告届出 土地の利用目的のみ!

勧告内容 利用目的についての勧告

 

 

 

 

事前届出
売買契約・契約締結前・当事者が届出

A→B

事前届出制

 

 

 

誰が    当事者

いつまで  あらかじめ(契約締結前)

 

 

届出面積
監視区域  知事等が都道府県の「規則」で定める

注視区域 ・市街化区域・・・2,000 ㎡
・市街化調整区域・・・5,000㎡

・非線引き区域・・・5,000㎡
・都市計画区域外(準都市計画区域を含む) ・・・10,000㎡以上

審査機関  届出後6週間以内
勧告要件 ・土地の価格
・土地の利用目的

勧告内容 ・価格・利用目的についての勧告
・契約締結中心の勧告

 

①農地法

チェック項目
・農地とは「耕作目的」に供する土地をいう

 

 

1. 「農地」とは

農地法を学習するうえで、まず最初に理解しておかなければならないことは、この法律で対象となる土地は「農地」と「採草放牧地」だけだということです。逆にいえば、宅地や山林などの売買や賃貸には農地法は無関係ということになります。そこで農地法2条では、下記のように定めています。

①  農地とは「耕作目的」に供される土地をいいます。

② この耕作による作物は米だけでなく、麦や果物でもかまいません。

 

 

 

  1. 「農地」の判断基準

農地に該当するか否かは、登記簿で判断するのではなく、「現況を客観的に」判断します。特に、現況の判断の仕方については下項の内容をマスターしてください。試験の落とし穴も参照してください。

 

 

 

 

3.  農地・採草放牧地の「賃借人」の保護
農地法は「小作人の保護」についても規定していますが、この内容については下記の「3つ」の内容について覚えておきましょう!

①  農地や採草放牧地の賃借人は、その登記がなくても「引渡し」があれば、その後その農地を取得した者に対抗できる。

(なお、売買の場合は登記が対抗要件)

②   農地採草放牧地における賃貸借の存続期間は最長50年である。

③   農地(または採草放牧地)の賃貸借の当事者は、その賃貸借契約の解除等を行おうとする場合には、原則として知事の許可が必要となる。

・ 賃貸等を行おうとする場合は、原則として知事の許可が必要となる。

・賃貸借契約の解除は、合意による解除でも知事の許可が必要!

 

 

 

【試験の落とし穴】

「農地は現況で判断する」とは?

農地を宅地などにするときに、農地転用等の許可が下りた場合でも、工事に着手前はまだ農地である。

したがって、農地転用等の許可を受けた後、工事着手前にその農地を売買する場合、あらためて農地法の許可が必要となる。

 

 

 

 

 

【農地の判断基準】

①    農地といっても、作物はお米だけと思わないこと!
(水田だけではなく果樹園やたばこを栽培している土地でもかまわない)

② 農地かどうかの判断は、一時的な土地の状況で判断しないこと!
休耕地や不耕作地でも、 耕作しようと思えば耕作できる土地は農地であるが、現に耕作していても、一坪菜園・家庭菜園的なものは農地ではない。

③   土地に労費を加え、肥培管理を行っているかで判断すること!
(自生など、たまたまタケノコが出ている程度では、農地ではない)

④ 登記簿では判別しないこと! (現況で判断する!)
(登記簿に田・畑と記載されていても、現況が山林であれば、山林と判断する。 また、土地所有者等の主観的意思に関係なく、現実を客観的に見て判断する)

・農地法の適用があるのは、農地・採草放牧地だけであり、その土地が農地等か否かの判断は「現況」を客観的に判断する。(現況が農地または採草放牧地でなければ農地法の適用はない)

 

 

 

 

【現況の判断の仕方】

事例1・・・ 現況が農地の場合→農地の場合
農地を宅地にする場合であり、「現況は農地」なので、このような工事を行う場合、農地法の適用を受ける。

(なお、工事が完了した後は宅地となるので、以降は農地法の適用は受けない。)

 

事例2・・・現況が山林の場合→農地の場合
山林を農地にする場合は、「現況は山林」なので、このような工事を行う場合、農地法の問題とならず、農地法の適用は受けない。

 

(なお、工事が完了した後は農地となるので、工事完了後は農地法の適用を受ける)

 

 

 

 

②農地法

チェック項目
・農地法 「3条」「4条」「5条」の違いは?

 

 

1.農地法3条とは何か?

農地法3条では、農地・採草放牧地について、所有権を移転し、又は地上権・永小作権・質権・使用借権・賃借権その他の使用収益を目的とする権利を設定し、もしくは移転する場合は、たとえ「無償」であっても農地法3条許可が必要と定めています。

 

 

・「抵当権」の設定は使用収益する者が変わらないので、農地法3条許可は不要です。しかし、抵当権が実行され、「競売」が行われる場合は、許可が必要となります。
(売買予約の場合、予約完結を「行使」するときに許可が必要となります)

 

 

 

 

2. 農地法4条とは何か?

農地法4条では、自己が所有する農地を農地以外にする場合には、農地法4条の許可が必要と定めています(要するに、「農地を勝手につぶすな!」といっているのです)。つまり、目的だけが変わる場合には4条の許可が必要ということです。

・ここで注意することは、採草放牧地は対象となっておらず、したがって、採草放牧地の「目的変更」は、4条の許可は「不要」ということになります。

 

 

 

 

3. 農地法5条とは何か?
農地法5条では、農地を農地以外にする、または採草放牧地を採草放牧地以外にするために、所有権を移転し、または地上権、永小作権、質権、使用借権、賃借権その他の使用収益を目的とする権利を設定し、もしくは移断する場合には、5条の許可を受ける必要があると定めています。

 

 

・ 農地や採草放牧地の「所有者等」と「目的」の両方とも変わる場合は、5条の許可となります。ただし、採草放牧地を農地にするための権利の設定や移転は、5条でなく3条の許可になります。
・ここでも3条と同様、抵当権の設定・移転は許可は不要です。

 

 

農地法 3条・4条・5条の規定の相違

チェック項目

農地法 3条・4条・5条の規定の相違は?

 

 

 

 

1. 農地法3条の内容とポイント

【許可権者】  農業委員会

【市街化区域内】 農地法3条の場合は市街化区域内でも3条の許可が必要。

【例外】
①  土地収用法や、民事調停法による農事調停で取得する場合は、許可は不要です。

② 相続・遺産分割・法人の合併・相続人に対する特定遺贈により取得する場合は、許可は不要です。
ただし原則として農業委員会に事後届出が必要となります。

【無許可の行為】 当該契約は「無効」となり「罰則」の適用も受けます。

 

 

 

 

 

2.農地法4条の内容とポイント

【許可権者】
(原則)知事
(例外)農林水産大臣指定する区域は市町村の長

【市街化区域内】あらかじめ「農業委員」に届け出れば許可は不要です。

【例外】

・土地収用法や市町村が道路などの公共施設する場合2アール(200㎡)未満の農業施設を造る場合

・土地区画整理事業により道路等を建設する場合

・国又は都道府県知事等(都道府県又は指定市町村をいう。)が、道路、農業用排水施設その他の地域振興上又は農業振興上の必要性が高いと認められる施設であって農林水産省令で定めるものの用に供するため、農地を農地以外のものにする場合。

【無許可の行為】  

原状回復命令を受け罰則が適用されます。

 

 

 

 

3.農地法5条の内容とポイント

(原則)知事

(例外)農林水産大臣が指定する区域は市町村の長

【市街化区域】  あらかじめ「農業委員会」に届け出れば許可は不要です。

【例外】  土地収用法により収用農地を転用する場合、道路などの公共施設として転用する場合.

・国又は都道府県知事等(都道府県又は指定市町村をいう。)が、道路、農業用排水施設その他の地域振興上又は農業振興上の必要性が高いと認められる施設であって農林水産省令で定めるものの用に供するため、農地を農地以外のものにする場合。

【無許可の行為】
当該契約は「無効」となり「罰則」の適用もあります。また原状回復命令等も受けます。

 

農地法3条・4条・5条の相違表

 

 

  農地法3条    農地法4条   農地法5条
対象   農地採草放牧地   農地  -  農地採草放牧地
許可権者 農業委員会   (原則)都道府県知事

農林水産大臣が指定する区域においては、市村長の長

市街化区域 特例なし           あらかじめ「農業委員会」に届出。
違反行為3年以下の懲役または300万円以下の罰金(会社の代表者が、農地法4条・5条に違反した場合、代表者だけでなく、会社も1億円以下の罰金刑が科せられる)
     契約は無効    原状回復の措置   契約は無効・ 原状回復     等の措置
 - 3条の例外 4条の例外 5条の例外
国・県が行う    許可は不要                  原則として許可は不要

・病院・学校等に関する場合 知事と協議

収用の場合               許可は不要

(土地収用法により、権利が収用または使用されるとき)

市町村が行う          -「市町村」が道路・河川などの敷地に供する施設で、土地収用法3条各号にある敷地にするとき
その他の例外 

相続・遺産分割・包括遺贈または相続人に対する特定遺贈による取得・法人の合併

(農業委員会の届け出が必要となる。)

農業施設(温室・畜舎など)にする目的であって、2a未満(200㎡)未満の農地を転用する場合 (2aは必要)                  –
民事調停法による農事調停土地区画整理事業などにより道路・河川などの公共施設の敷地に供する場合

 

 

 

 

 

 

 

< 国・都道府県等の「例外」>

① 国や都道府県知事等が農地の取得・転用する場合、農地法の許可は不要。

② ただし、農地法4条と5条では、農地を病院・学校・社会福祉施設等にするときは、「知事と協議」が必要であり、協議が成立したとみなされる。

 

 

 

 

①宅地造成等規制法

 

 

チェック項目

「宅地」+「造成」=宅地造成

こちらのページは流し読み程度で大丈夫です。

 

(宅地造成規制法次項目許可が必要な宅地造成工事とは?が重要です)

 

 

 

 

 

  1.   宅地造成等規制法(以下、宅地造成法という)の概略

風や梅雨の時期に「がけ崩れ等」による災害が発生し、大惨事となることあります。粗悪な宅地造成工事による災害を防止するためにできた法律が宅地造成等規制法です。

①    宅地造成法では、がけ崩れや土砂の流出のおそれのある市街地または市街地となろうとする区域を知事が「規制区域」として指定します。

② この区域において宅地造成工事をする場合、造成主は、知事に「許可」の「申請」や「届出」を行うことが必要となります。

③ そして、許可申請の内容が技術的基準に適合しているかどうかを検査し、適合している場合は、知事は「検査済証」を造成主に交付します。

④ 違反があった場合、「監督処分」として許可の取消しなどを行います。

⑤ また、この規制区域においては、所有者や占有者(賃借人など)に対して「勧告」や「改善命令」などを出します。

 

  1.  宅地造成の許可制度
    宅地造成工事規制区域内で「宅地造成」をする場合、造成主は工事着手前に知事の許可を受けることが必要となります。

ただし、都市計画法に規定する都市計画法29条1項または2項の許可(開発許可)を受けて、その内 適合する宅地造成を行う場合は、許可は不要となります。

 

 

【試験の落とし穴】

「宅地」の定義は、「宅建業法」とは異なる!

①     宅建業法の「宅地」 → 建物の敷地に供せられる土地

② 宅地造成法の「宅地」→「建物」が建っている必要はありません。

 

 

許可が必要な宅地造成工事とは?

「宅地造成」とは「どのような工事」?
1. 規制区域は「誰が」「どのような場所」を指定する?

宅地造成工事を行う場合、どこで行ってもこの法律の許可が必要となるのではなく、宅地造成工事規制区域において行う場合、許可が必要となります。

 

① この規制区域は知事が、宅地造成に伴い災害が生ずるがおそれが大きい市街地または市街地となろうとする土地であって、宅地造成に関する工事について規制を行う必要がある場合、関係市町村の長の意見を聴いて指定します。

市街化区域内や都市計画区域内でしか指定できないと言う限定はないので、条件を満たせば、全国どこでも指定できる。

 

② 規制区域または造成宅地防災区域の指定のため、測量または調査を行う必要がある場合、知事またはその命じた者もしくは委任した者は、他人の土地に立ち入ることができます。これに対し土地の占有者または所有者は正当事由がない限り、立入りを拒むことはできません。

③ 都道府県(指定都市等の区域内の土地は指定都市等)は、②の行為により他人に損失を与えた場合、通常生ずべき損失補償をしなければまりません。

 

 

 

 

2. 「許可が必要か否か?」の問題の解き方(下頁) 宅地造成の「許可が必要か否か?」の判別の仕方は、下記の2段階です

(一言でいえば「宅地」+「造成」=宅地造成であるか否かで判別します)。

第1段階…「宅地」であるのか?を確認する

 

宅地造成であるためには、まず最初に「宅地にするか」「宅地でするか」 を確認します。もし、「宅地以外にする」のであれば、どんな工事を行っても宅地造成ではないので許可は不要となります。

第2段階… 造成(=工事)に該当するか否か?を確認する

宅地が確認できた場合、次に 「造成工事」に該当するか否かを確認します。もし、造成工事でなければ、やはり許可は「不要」となります。した がって、許可が「必要」なのはこの2段階をクリアしたものに限ります。

 

[宅地造成の許可制度のポイント]
①  いつ?     工事着手前(=工事着手後ではない)

② どこで?   規制区域内で(=規制区域外は許可不要)

③ 何を?    宅地造成を行う場合(=下表参照)

④ 誰が?    造成主(=注文主であり、工事施行者ではない)

⑤ 誰の?    知事の許可=届出ではない (規制区域内)

[規制区域内]+[宅地造成]=知事の許可

 

A
(宅地)・宅地→宅地 ・宅地以外→宅地
・+(造成)切土・・・高さ2mを超えるがけ
・+盛土・・・高さ1mを超えるがけ
・+合計・・・2mを超えるがけ
・+面積・・・500㎡を超える
=許可必要

この辺りは語呂合わせで対応してくださいね。

 

 

 

 

B ・宅地→宅地以外
・宅地以外→宅地以外

または上記のすべてに該当しない=許可不要

国または都道府県が行う宅地造成工事は、知事と協議が成立することにより、許可があったものともなされる。

【試験の落とし穴】 国または都道府県等が行う宅地造成工事については、国または都道府県等と知事との協議が成立することをもって許可があったものとみなされる。

 

 

 

 

 

宅地造成等規制法 ③ 届出

チェック項目

「届出」が必要なケースは「3つの」パターン!

宅地造成規制法は語呂合わせを活用しましょう!

規制区域内では、宅地造成工事を行おうとする場合、知事の許可が必要です。しかし、許可がいるほどの工事でない場合や、規制区域指定前からとり掛かっている工事などは、知事の許可ではなく「届出」をするように定めています。

 

 

 

1. 「届出」が必要な場合は3パターン!

宅地造成法において「届出」が必要な場合は、下記の「3つ」です。

 すでに工事に着手している場合

規制区域指定の際、すでに宅地造成工事に着手している場合、 区域指定後21日以内(=工事着手後ではない)に、造成主は知事に届出が必要です。

 

②  擁壁や排水施設の除却工事の場合

高さが2mを超える擁壁、地表水等を排除するための排水施設または地滑り抑止ぐい等の全部または一部の除却の工事を行おうとする者は、工事に着手する日の14日前までに知事に届出が必要です。

 

 宅地に転用する場合

宅地以外の土地を宅地に転用した者は、転用した日から14日以内に知事に届出が必要です。

 

 

 

 

2. 監督処分(無許可で工事を行った場合はどうなる?)

①   知事は、不正手段で許可を受けた者や無許可で宅地造成を行った者に対して、監督処分をすることができます。

② 知事が監督処分をする場合、原則として処分前に「弁明の機会」を与えなければなりません。

 

 

 

 

3. 変更する場合は「どうする」?

宅地造成工事の計画を「変更」しようとするときは、軽微な変更を除き、知事に遅滞なく「許可」が必要となります。

・「工事施行者の変更」や「着工予定年月日」など軽微な変更は、知事に遅滞なく「届け出」をすれば不要です。

 

④宅地造成等規制法

チェック項目
・許可「申請後」の手続は?

宅地造成規制法における重要論点です。

(1番は流し読み程度で大丈夫です。)

 

 

 

1.宅地造成工事の申請の手続

宅地造成に該当する場合、造成主は知事に対して、下記のような手続で宅地造成を行います。なりませんが工事着手前に許可申請するので 地造成を行います。

①  許可申請と審査基準

宅地造成に該当する場合、「造成主」が工事着手前に許可申請するのですが、下記A、Bの工事の設計は、一定の有資格者によるものでなければなりません。(=すべての設計を有資格者がするのではない)

A.   高さ5m を超える土地の設置
B.   切土または盛士をする面積が1,500㎡
を超える擁壁の排水施設の設置

②  許可・不許可の通知
知事は宅地造成工事の許可申請があったときは、「遅滞なく」、許可、 不許可の処分を「文書」で通知するが、許可する場合、下記の点に注意!
A. 「擁壁」「排水施設」その他政令で定める施設、その他宅地造成に伴う災害防止の措置を講じているものかをチェックします。
B.  知事は許可する場合、「災害防止のため」必要な「条件」を付すことができます(=災害防止のためにしか条件は付けられない)。

 

 

 

③  工事完了検査
造成主は、工事が完了した場合には、その工事が技術的基準に適合しているか否かについて、知事の「検査」を受けなければなりません。


④  検査済証の交付
知事は、工事が技術的基準に適合していると認めた場合、 造成主に対して「検査済証」を交付しなければなりません。

 

 

 

 

 

2.宅地の保全義務は「誰」?改善命令は「誰」に出せる?

宅地の「所有者等」はがけ崩れなどの「災害」が生じないように宅地を保全する義務があります。 また、知事も災害が生じないようにするため、「所有者」だけでなく、「占有者」 や「管理者」に対して、「勧告」や「改善命令」を出すことができます。(下項)

 

 

 

 

[宅地の保全義務・勧告・改善命令]

 宅地の保全義務

規制区域内の宅地の「所有者」「管理者」「占有者」は宅地造成に伴う災害が生じないよう、その宅地を常時安全な状態に維持するように努めなければならない。

・ 規制区域指定前に行われた宅地造成にも保全義務がある。

・所有者以外の管理者や占有者にも保全義務がある。

 

 

 保全のための勧告

知事は、規制区域内の宅地について、宅地造成に伴う災害の防止のため必要があると認める場合、その宅地の「所有者」「管理者」「占有者」「主または工事施行者」に対し、擁壁等の設置また は改造その他宅地造成に伴う災害防止のため、必要な措置をとることを勧告することができる。

・ 規制区域指定前に行われた宅地造成にも勧告できる。

・知事は、造成主または工事施行者にも勧告できる 。(後述する造成宅地防災区域内の勧告との相違に注意!)

 

 

 

 改善命令

知事は規制区域内の宅地で、宅地造成に伴う災害の防止のために必要な擁壁等が設置されていないか、または極めて不完全であるために、これを放置すると宅地造成に伴う災害発生のおそれが 大きいと認められるものがある場合においては、当該宅地の、または擁壁等の「所有者」「管理者」「占有者」に対して、相当の猶予期限をつけて擁壁等の設置・改造・地形・盛土の改良のための工事を行うことを命ずることができる。

・規制区域指定前に行われた宅地造成にも改善命令を出すとができる。

知事は、規制区域内の宅地の所有者・管理者・占有者に、宅地またはその宅地において行われている工事の状況の「報告」を求めることができる

 

 

 

 

 

⑤ 造成宅地防災区域

チェック項目

造成宅地防災区域は「どのような場所」を指定するのか?


こちらのページは流し読み程度で構いません。

(資料程度にしてください。)

 

 

1. 造成宅地防災区域は 「どのように」指定する?
知事は、関係市町村長の意見を聴いて、宅地造成に伴う災害で相当数の居住者その他の者に危害が生ずるものの発生のおそれが大きい一団の造成宅地(宅地造成規制区域を除く)の区域において、「造成宅地防災区域」を指定することができます。

 

知事は、指定の事由がなくなったときは、造成宅地防災区域の全部または一部について、指定を解除します。

 

 

 

2. 造成宅地防災区域内での規制

造成宅地防災区域内では、下記のような規制が働きます。この規定は規制制区域内の規定と同じような規制です。

 

 

 

①   造成宅地の保全義務

造成宅地防災区域内の造成宅地の「所有者」「管理者」「占有者」は、宅地造成に伴う災害が生じないよう、その造成宅地の擁壁等の設置・改善 などの必要な措置を講ずるように努めなければなりません。

 

② 造成宅地の保全のための勧告

知事は、造成宅地防災区域内の造成宅地について、災害の防止のため必要があると認める場合、その造成宅地の「所有者」「管理者」「占有者」に対し、擁壁等の設置または改造その他宅地造成に伴う災害防止のため必要な措置をとることを勧告することができます。

 

 

③ 改善命令
知事は、造成宅地防災区域内の造成宅地で、災害の防止のため擁壁等が設置されておらず、または極めて不完全であるために、これを放置するときは、宅地造成に伴う災害発生のおそれが大きいと認められるものがある場合においては、当該造成宅地または擁壁等の 「所有者」 「管理者」 「占有者」に対して、相当の猶予期限をつけて、 擁壁等の設置・改造または地形・盛士の改良のための工事を行うことを命ずることができます。

 

 

 

規制区域造成宅地防災区域
保全義務宅地造成に伴う災害が生じないよう、宅地を常時安全な状態にするように努める

・所有者

・管理者

・占有者

宅地造成については、災害が生じないよう一定の必要な措置を講じるように務める

・所有者

・管理者

・占有者

勧告災害防止のため知事は勧告できる

・所有者

・管理者

・占有者

・造成主

・工事施行者

災害防止のため知事は勧告できる

・所有者

・管理者

・占有者

 

改善命令知事は災害防止のため、擁壁の設置等の工事をするように命ずることができる。

・所有者

・管理者

・占有者

知事は災害防止のため、擁壁の設置等の工事をするように命ずることができる。

・所有者

・管理者

・占有者

 

注意・改善命令は公示等の行為をした者に対し田茂できる

・上記いずれの規制も規制区域指定前に行われた宅地造成を含む

・改善命令は、公示等の行為をした者に対して呉できる

 

 

 

 

土地区画整理法

 

チェック項目

土地区画整理事業は「誰が」「どのように」行う?

 

 

 

1.土地区画整理事業

土地区画整理事業とは、 下頁のような工事を行うことをいい、土地区画整理法では「都市計画区域内の土地について公共施設(道路・公園・広場など)の整備改善および宅地の利用増進を図るために行われる土地の区画形質の変更、公共施設の新設・変更に関する事業」と規定しています。

 

 

 

2. 施行地区・施行区域の相違

土地区画整理事業を行う場所を「施行地区」といい、また、この土地区画整理事業を都市計画事業として行う場所を「施行区域」といいます。

 

 

 

3. 土地区画整理事業の「施行者」

土地区画整理事業を行う施行者には、下記の「民間施行」と「公的施行」に分類されます。

  1.  民間施行…個人、組合、区画整理会社など
  2.  公的施行…地方公共団体(=県、市町村)、国土交通大臣など

・公的施行の場合、それぞれの事業ごとに土地区画整理審議会が設置されますが、民間施行の場合は設置されません。

①   民間施行の場合、施行区域で行う必要はありません。

したがって、必ずしも都市計画事業(=市街地開発事業)として行う必要はありません。

・民間施行の場合、施行区域以外でも行えるので、都市計画区域内であれば、市街化調整区域でも行うことができます。

 

 

 

② 公的施行の場合、施行区域でしか行うことができません。
したがって 必ず都市計画事業(=市街地開発事業)として行います。

・公的施行で行う場合、都市計画法による施行区域でしか行えないので、市街化調整区域においてすることはできません。

 

 

 

 

【試験の落とし穴】

「施行地区」と「施行区域」の用語に注意!

① 民間施行 (組合など) は、「施行地区」で行う。

② 公的施行 (県・市町村など)は、「施行区域」で行う。

 

 

 

 

 

[土地区画整理事業手続]

事業認可等の公告→ 換地計画の認可→仮換地の指定→ 換地処分の公告→登記・清算

上記の1~4まで(建築行為等の制限)

方法

区画整理前(従前地)→区画整理後(換地)

解説

具体的な事業手法は、上記のように土地の買収や収用などを行うのではなく、地権者から一定の割合の土地を無償で提供させ、その土地を公共施設 に充当させたり(公共減歩)、第三者に売却して工事費に充てる(保留地減歩)などの「減歩」という手法と、場所を移動させる「換地」という手法 を用いて行う。

この法律の宅地とは、国、地方公共団体が所有する公共施設の用に供する土地以外の土地(=農地、森林でも宅地ということになる)である。

 

 

 

 

[民間施行と公的施行の相違]

 

施行者民間施行公的施行
どこで土地区画整理事業を行うのか施行地区で行う施行区域で行う
市街化調整区域で行えるかできるできない
都市計画整理事業として行う必要があるかないある

 

 

 

土地区画整理法

チェック項目
「土地区画整理組合」と「組合員」

こちらのページは平成22年度・平成24年度・平成29年度に問われました。
(数字をおさえておきましょう。)

 

 

 

 

1. 土地区画整理組合の設立

①  ここでいう「組合」とは、土地区画整理事業を行うために設立される組合であり、土地区画整理組合を設立しようとする者 (宅地の所有者および借地権者)は7人以上共同して定款・事業計画を作成し、知事に組合設立の認可申請を行います。その際、この定款事業計画につき、施行地区となるべき区域内の宅地所有者及び借地権者それぞれの 3分の2 以上の同意を得なければなりません。

→事業計画には施行地区・設計の概要・施工期間・資金計画を定めます。また、事業計画を定める場合、宅地以外の土地(=国等の公共用地)を施行地区に編入するときは、管理者の承認が必要となります。

②  認可受けた組合は、宅地を含む一定の区域の土地について土地区画整理事業を行うことができます。

 

 

 

 

2. 組合の解散事由とその手続

①  組合の解散は、「総会の議決」「定款で定めた解散事由」「事業の完成または完成の不能」等の理由によりすることができます。

② 総会の決議により組合が「解散」するときは、認可権者(=知事)の 「認可」が必要です。
また組合に借入金があるときは、債権者の「同意」 が必要となります。

 

 

 

 

3. 組合員

① 施行地区内の宅地の「所有者」および「借地権者」は、すべて組合員となります。

したがって、事業施行中に組合員から所有権を取得した者も組合員となります。

借家人は組合員ではありません。

 

①  組合は、事業の経費に充てるため、 賦課金として参加組合員以外の組合員に対して金銭を賦課徴収することができます。

② 参加組合員以外の組合員は、賦課金の納付について、相殺をもって組合に対抗することはできません。

 

 

 

 

【組合と組合員】

所有者・借地権者の各2/3以上の同意

・定款・事業計画を定める
・所有者・借地権者7人以上

知事に許可申請を行う

組合設立
賦課金徴収⇧賦課金納
組合員
・所有者・借地権者はすべて組合員となる。
(借家人は組合員ではありません。)

 

・参加組合員以外の組合員は、組合に賦課金を納付する。

 

◎参加組合員とは、資金を提供して区画整理事業に参加しようしている事業者等のこと。したがって、参加組合員以外の組合員とは、通常の組合員(=宅地の所有者・借地権者)をいう。

 

 

 

 

 

【組合以外の施行者が行う場合】
民間施行者 (組合除く)

個人

①   宅地の所有者・借地権者またはこれらの同意を得た者は1人または数人が共同して、宅地および一定の区域の宅地以外の土地について施行できる。事業を行う場合、規準または規約および事業計画を定め、知事の認可を受ける。

②  事業計画については、原則として、宅地の所有者、借地権者等の全員の同意が必要となる。

 

 

 

 

 

区画整理会社 (公的施行者)

①  規準および事業計画を定め、知事の認可を受ける。

② 規準および事業計画について、施行地区内の宅地の所有者および借地権者のそれぞれの2/3以上の同意が必要。

 

 

 

 

地方公共団体等

① 地方公共団体(都道府県、市町村)・地方住宅供給公社等

② 国土交通大臣は、国の利害に重大な関係がある土地区画整理事業で、特別の事情により急施を要すると認められるなどの一定の要件を満たす場合、自ら行うことができる。

 

 

 

土地区画整理法

チェック項目
事業認可等の公告後は「どのような手続」を行う?

 

 

1.  事業認可等の公告後の「手続」

①  権利の申告

施行地区内の宅地について未登記の借地権を有する者は、「施行者」にその旨を書面をもって申告しなければなりません(個人施行は除く)。

この申告をしない場合は、その権利については「存しないもの」とみなされます(=消滅しない点に注意!)。

 

②  換地計画

土地区画整理事業の事業計画の認可・公告がされた後「施行者」は施行地区内の宅地について換地処分行うための計画(=換地計画)なければなりません。この換地計画は、下記のように行います。

  1. 個人施行者以外の施行者のときは、その計画を2週間、公共の縦覧に供し、この縦覧期間内(=2週間以内)に利害関係者は「施行者」に意見書を提出することができます。
  2.  施行者が都道府県または国土交通大臣以外の場合は、換地計画についても「知事の認可」を受けなければなりません。
    ・換地計画を変更する場合も、知事の認可が必要となります。

 

 

 

 

2.「換地照応」の原則とは?

換地計画において換地を定める場合、従前地と全く環境が異なった場所に移すのはよくありません。そこで、換地するにあたっては、従前地とよく似た場所に移すように定めています。これを「換地照応の原則」といいます。 しかし、これはあくまで原則であり様々な例外がありますが、試験対策としては、下記の2つの例外を押さえておけばよいでしょう。

 

 

 

 

3. 建築制限は「どのように」行う?

土地区画整理事業の事業計画の認可等の公告がされれば、その日後、換地処分の公告がある日までの間、施行区域内で事業の施行の障害となるおそれがある建築等を行う場合、知事等(市の区域内で個人・組合・区画整理会社・市が行う場合は市長)の許可が必要となります。

 

 

 

 

【換地照応の原則】

原則
換地計画を定める場合には原則として換地と従前の宅地との位置・地積・土質・水利・利用状況・環境などが照応するように定めなければならない。

例外

① 公共施設の用に供している宅地に関しては、換地計画において、位置・地積等に特別の配慮を払い換地計画を定めることができる。

② 宅地の所有者の申出または同意があった場合、換地計画で換地を定めないことができる。この場合清算金の交付を受ける。

・換地を定めない場合、使用収益を有する者(=借地権者等)がいるときは「施行者」が換地を定めないことについて、これらの者から同意を得なければならない。

 

 

 

 

【建築行為等の制限】
期間
許可が必要な期間は事業認可等の公告から換地処分の公告まで。その間、規制される。

内容
施行地区内で事業の障害となるおそれがある下記の行為を行う場合

  1. 建築物およびその他の工作物の新築増築改築
  2. 土地の形質の変更
  3. 政令で定める移動の容易でない物件(重量5トンを超える物件)の設置または堆積
    条件

建築行為等をする場合は知事等(市の区域内で個人・組合・区画整理会社・市が行う場合は市長)の許可が必要。

・国土交通大臣施行の場合は、国土交通大臣の許可が必要となる。

 

 

 

 

①   知事等は上記のような建築行為等の申請があった場合、その許可をしようとするときは施行者の意見を聴かなければならない。

② 知事等が許可する場合において、必要があると認められる場合には、許可に「期限」や「条件」をつけることもできる。

 

 

 

 

違反の措置

許可を受けずに建築等を行った場合、知事等または国土交通大臣は違反者(購入者も含む)に対して違反建築物の「除却命令等」を出すことができる。

 

 

土地区画整理法   仮換地(その1)

チェック項目
仮換地とは「どのような場所」をいう?

 

 

1. 仮換地とは何か?

換地処分は原則としてすべての工事が完了した後に一斉に行います。
しかし、実際の工事は徐々に進行しているので、従前の宅地の所有者は換地処分がされるまで、 どこかを使わなければなりません。それが「仮換地」です。

 

 

 

 

2.仮換地と換地の関係

通常、仮換地は 「将来換地として与えられる土地」 について指定されます。

①  所有権(=使用・収益・処分する権利)のうち、処分権を従前地に残したまま、「使用収益」 する権利だけを先行して将来の換地の場所となる仮換地に移します。

②  そして、換地処分が行われると、この処分権も換地に移行し以降この換地が従前地とみなされます。

 

 

 

 

3. 仮換地が指定されると「どうなる」のか?

① 従前地の所有者等はどうなる?

従前の宅地につき、権原に基づき使用し、または収益することができる者(所有者・借地権者等)は、仮換地の指定の効力発生の日から換地処分の公告の日まで、仮換地につき、従前の宅地と同じ内容の使用または収益をすることができます。そして、従前の宅地については、使用または収益することができなくなります。

② 仮換地の所有者等はどうなる?

仮換地につき、権原に基づき使用し、または収益することができる者(所有者・借地権者等)は、仮換地の指定の効力発生の日から換地処分の公告の日まで、仮換地を使用または収益することができなくなります。

 

 

 

4.「誰の仮換地にも指定されなかった土地」はどうなる?
「誰の仮換地にも指定されなかった従前地」や「使用収益を停止させられた土地」は、換地処分の公告がある日まで、施行者」が管理することになっています。

 

 

 

 

土地区画整理法 ⑤ 仮換地(その2)

チェック項目

仮換地は「どのように指定」する?

 

1. 仮換地の指定は「誰が」「誰に」「どのように」行うのか?

この仮換地の指定は、「仮換地」 となるべき土地の所有者(借地権者がいれば、その者も含む)および「従前の宅地」の所有者 (借地権者がいれば、その者も含む)に対し、土地の区画形質の変更等の工事に必要な場合、または換地計画に基づき換地処分を行うのに必要な場合に、施行者」 が仮換地の位置・地積・仮換地の指定の効力の発生の日を「通知にて指定します。

 

2. 使用収益開始日を「別の日に定めた場合」はどうなる?

 

①  仮換地に使用収益の障害となる物件などがあり、仮換地の使用開始日に仮換地の使用収益ができない場合には、仮換地の使用収益をできる日を「別の日」に定めることができます。この場合、仮換地の使用収益ができるのは、その日 (別の日)からということになります。

 

 

② 「それまでは従前地を使えるのか?」というと、それはできません。 ただし、従前地の所有者は従前地も仮換地も使用することはできません。

③ この場合、「施行者」はこれらの者に損失補償することになります。
(どちらの土地も使えないので、「損失補償」をするということ)

 

 

 

 

3. 「換地処分しない者」にも仮換地は与えられる?

①    換地処分しない者には仮換地は与えられず、従前地を使用することになりますが、「施行者」は土地の区画形質の変更、公共施設の新設、もしくは変更に係る工事のため必要がある場合には、換地処分しないに者に対して期日を定めて、その期日からその宅地等について「使用収益を停止」させることができます。

② 使用収益を停止させられた者はどこも使用できなくなるので、これらの者は施行者に対して損失補償請求をすることができます。

 

「施行者」は、仮換地の指定または使用収益を停止させた場合など、必要があると認めるときは、「仮清算金」の徴収または交付をすることができます

[仮換地は「誰が」「どのような場合」に指定する?]

指定条件

仮換地の指定は「誰に対して」「どのような場合」に指定できるのか? 

仮換地は施行者が、下記の場合に指定できる。

  1. 土地の区画形質の変更、公共施設の新設等の工事のために必要な場合。
  2. 換地計画に基づき、換地処分を行うために必要な場合。

 

 

 

 

仮換地の指定は「誰に対して」「どのように」行われるのか?

A .  従前の宅地の所有者(借地権者がいれば借地権者も含む)

B .  仮換地となるべき土地の所有者(借地権者がいれば借地権者も含む)

C .  通知をすべき相手は土地の所有者や借地権者であり、「抵当権者」 には通知しないので注意!

 

 

手続
仮換地を指定する場合、下記の手続が必要である。

A . 個人施行の場合…従前地および仮換地の所有者・借地権者の同意を得る

B . 組合施行の場合…総会または部会もしくは総代会の同意を得る

C . 公的施行の場合…土地区画整理審議会の意見を聴く

 

 

 

効果
仮換地が指定されると「どうなる」のか?
A.  従前地の所有者Aは乙地(仮換地)を使用収益できるが、甲地(従前地)は使用収益できなくなる。 (ただし、従前地にある甲地に対する処分権は残る)

B.  仮換地の所有者等は乙地を使用収益できなくなる

C.  Aは売買契約や抵当権の設定は、従前地である甲地について行う 

 

 

 

【試験の落とし穴】

<民間施行の場合、「土地区画整理審議会」はない!> 

民間施行の場合には、公的施行とは異なり、土地区画整理審議会はないので、 組合施行等で土地区画整理審議会が出たら「誤り」!

 

(例)土地区画整理組合が仮換地を指定する場合、土地区画整理審議会の意見を聴かなければならない➡×

 

 

 

 

 

換地処分 ⑥土地区画整理法

チェック項目
換地処分は「どのような手続」で「どうなる」のか?

 

1. 換地処分とは何か?

換地処分とは、従前の宅地に代えて工事完了後の土地を与えることです。
換地処分は「誰が」「いつ」行う? (原則)

「施行者」は、 原則として、 換地計画に係る区域の「全部」て土地区画整理事業の工事が完了した後、「遅滞なく」換地処分を行います。 換地計画に係る区域の全部について、工事が完了する以前においても換地処分をすることができます。

(例外もあることに注意!)

② 換地処分は「どのように」行われる?

  1. 換地処分は、関係権利者に関係事項を「通知」して行います(公告ではない!)。また施行者が個人・組合・区画整理会社・市町村・機構等の場合は換地処分した後「遅滞なく」知事に届出を行います。
  2. 届出があった場合、知事はその旨を公告しなければなりません。

 

 

 

③  換地処分によって「どのような効果」が生じる?

換地処分が行われると、「換地処分の公告の日の終了時」(=午後12時) において、原則として、従前地の権利は「消滅」し、同時に「換地処分の公告日の翌日」(=午前0時)に換地に従前地の権利が「移行」します。

 

 

 

 

2. 施行者による登記とは?

①  施行者は、換地処分があった場合には、直ちにその旨を換地計画に係る区域を管轄する登記所に通知しなければなりません。

②  施行地区内の土地および建物が土地区画整理事業により変動があったときは、施行者は遅滞なくその変動に係る登記または嘱託しなければなりません。

③ 換地処分の公告があった後は、上記の変動に係る登記がされるまでは原則として他の登記をすることができません。ただし、その公告前に登記原因が生じたことを証明した場合には、その登記をすることができます。

 

 

 

 

【換地処分の効果】

換地処分の公告の日の終了時

A. 換地を定めなかった従前の宅地の権利は消滅する。

B. 地役権は従前地に残る(消滅も移転もしない)
ただし、行使する利益を失った地役権は消滅する。

(通行地役権のようなもの)

 

 

 

 

換地処分の公告の日の翌日
A. 換地を定めた場合、換地は従前地とみなされる。
(借地権や抵当権も換地に移る)

B. 清算金が確定する
(ここではじめて清算金が確定する)

C. 施行者が保留地を取得する
(組合が施行者なら組合が取得する)

D. 事業により設置された公共施設は、原則として所属市町村の管理となる。

E.  公共施設の用に供する土地は、原則として公共施設を管理すべき者に帰属する。
(市町村が管理者なら市町村に帰属する)

 

保留地
保留地とは換地として定めない土地であり、原則として、地権者から無償で提供させた土地をいい下記の場合に設けることができる。

 

公的施行
(目的)
事業費用に充てるため

(条件)事業施行後の宅地の総額が施行前の宅地の総額を超える場合、その差額の範囲内で設けることになる。
(保留地を設ける条件があるということ)

 

 

民間施行
(目的)
事業費用に充てるため、または規準や定款などに定める目的のため(事業費用に充てるためでなくてもよいということ)

(条件)
特になし
(公的施行のような条件はない!)

 

 

①その他の法令  許可と届出

チェック項目

・ 「誰が」許可権者?

・ 必要なのは「許可」それとも「届出」?

 

 

 

 

 

その他の法令でのポイント!

法令上の制限の出題として、都市計画法や建築基準法などの、いわゆる定番の法令に加えて、 それ以外の法令上の制限に関する問題も出題されることがあります。

 

 

 

具体例

津波防災地域づくりに関する法律によれば、河川区域内の土地において工作物を新築する場合、都道府県知事の許可が必要となる。→河川法→河川管理者

 

許可制度届出制度
景観法景観行政団体の長
森林法 知事

(開発行為)

市町村長

(立木の伐採および伐採後の造林)

土砂災害防止法

 

知事

(特定開発行為)

知事

(特定開発行為の廃止)

文化財保護法文化庁長官
地すべり等防止法知事
海岸法海岸管理者
急傾斜地崩壊災害防止法知事
生産緑地法市町村長
都市再開発法知事等
道路法道路管理者
流通市街地

の整備に関する法律

知事等
河川等河川管理者
密集市街地

の防災街区整備法

知事等
港湾法港湾管理者
土壌

汚染対策法

知事等
集落地域

整備法

市町村長
駐車場法知事等
公有地拡大

推進法

知事等
東日本

震災復区域法

市町村長

(被災関連市町村長)

 

 

 

 

以下 抜粋しています。

基本建築関係法令集-法令編-令和2年版-国土交通省住宅局建築指導課建築技術者試験研究会

 

景観法(抄)

(平成16年法律第110号) 最終改正 平成30年5月18日法律第23号 :
(目的)
第1条 この法律は、我が国の都市、農山漁村等における良好な景観の形成を促進するため、景観計画の策定その他の施策を総合的に講ずることにより、美しく風格のある国土の形成、潤いのある豊かな生活環境の創造及び個性的で活力ある地域社会の実現を図り、もって国民生活の向上並びに国民経済及び地域社会の健全な発展に寄与することを目的とする。

 

 

 

(津波防護施設区域における行為の制限)

第23条 津波防護施設区域内の土地において、 次に掲げる行為をしようとする者は、 国土交通省令で定めるところにより、 津波防護施設管理者の許可を受けなければならない。 ただし、津波防護施設の保全に支障を及ぼすおそれがないものとして政令で定める行為については、この限りでない。

一 津波防護施設以外の施設又は工作物(以下この章において「他の施設等」という。)

二 土地の掘削、盛土又は切土

三 前2号に掲げるもののほか、津波防護施設の保全に支障を及ぼすおそれがあるもの として政令で定める行為

2 前条第2項の規定は、前項の許可について準用する。

 

 

 

(許可の特例)

第25条 国又は地方公共団体が行う事業についての第22条第1項及び第23条第1項の規定の適用については、国又は地方公共団体と津波防護施設管理者との協議が成立することをもって、これらの規定による許可があったものとみなす。

 

 

 

 

(行為の届出等)

第52条    指定津波防護施設について、次に掲げる行為をしようとする者は、当該行為に着手する日の30日前までに、国土交通省令で定めるところにより、行為の種類、場所、設計又は施行方法、着手予定日その他国土交通省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。ただし、通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの及び非常災害のため必要な応急措置として行う行為については、この限りでない 。

一 当該指定津波防護施設の敷地である土地の区域における土地の掘削、盛土又は切土その他土地の形状を変更する行為

二   当該指定津波防護施設の改築又は除却

2   都道府県知事は、前項の規定による届出を受けたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該届出の内容を、当該指定津波防護施設が存する市町村の長に通知しなればならない。

3   都道府県知事は、第1項の規定による届出があった場合において、当該指定津波防護施設が有する津波による人的災害を防止し、又は軽減する機能の保全のため必要があると認めるときは、当該届出をした者に対して、必要な助言又は勧告をすることができる。

 

 

令和2年 宅建過去問100問 1問1答 Kindle版出版しました(Kindleunlimited対応しています)

こんにちは。きりん(@kirinaccount)です。


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著者名: きりん(著)

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商品名: 宅建 100問 令和2年1問1答

商品紹介:

【問 35】 宅地建物取引業者A(甲県知事免許)の営業保証金に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
3 Aは、営業保証金の還付により、営業保証金の額が政令で定める額に不足することとなったときは、甲県知事から不足額を供託すべき旨の通知書の送付を受けた日から2週間以内にその不足額を供託したければならない。
正解 33 正しい。不足額の供託→免許権者から通知 を受けてから2週間以内に供託する。宅建業者は、営業保証金の還付があったため、営業保証金が不足することとなったときは、免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事から不足額を供託すべき旨の通知書の送付を受けた日から2週間以内に、その不足額を供託しなければなりません。→28条1項、営業保証金規則5条
【問 35】 宅地建物取引業者Aが行う媒介業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。なお、この問において「37条書面」とは、同法第37条の規定により交付すべき書面をいうものとする。
イ Aが建物の賃貸借契約を成立させた場合においては、契約の当事者が宅地建物取引業者であっても、37条書面には、引渡しの時期及び賃借権設定登記の申請の時期を記載しなければならない。
イ  誤り。建物の賃貸借契約において、引渡しの時期は37 条書面の必要的記載事項となるが(同法37条2項1号)、賃借権設定登記の申請の時期は、37 条書面の記載事項ではない。なお、37条の規定は、宅建業者間取引でも適用されること(同法78条2項)、および宅地また は建物の売買契約においては「移転登記の申請の時期」は必要的記載事項であること(同法37条1項5号)に注意。


 

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