ここが変わった!民法改正 平成26年度(2014年度) 宅建試験

こんにちは。きりん(@kirinaccount)です。

 

宅建試験 平成26年度(2014年度)過去問解いてみました。

民法改正後にどのような

解釈ができるのか

綴りました。 

宅建資格を取得するにあたり過去問(たっけんかこもん)

 を解いたところ

「解答を読んでもわかりにくい」

平成26年度(2014年度)、宅建過去問正解肢(せいかいし)がわからない、わかりにくい場面に

初学者の方でも役立ちそうな解説を

少し混じえています。

民法改正 宅地建物取引士試験平成27年度(2015年度)ここが変わった!

 

に続き

・正解問題肢

・改正民法肢

・民法改正後

を用いて解説しています。

宅建試験合格、受験対策の一助になれば幸いです。

 

 

 


見出し

1.問1・問2・問3
1-1 債務不履行
1-2 代理
1-3 所有権
2.  問4・問5・問6
2-1 抵当権・根抵当
2-2 債権譲渡特約
2-3 瑕疵担保責任
3.  問7・問8・問9
3-1 登記
3-2 不法行為
3-3 後見人制度
4.  問10・問11・問12
4-1 相続
4-2 民法・借地借家法
4-3 民法・借地借家法・定期借家権

 

民法改正 問1・問2・問3

問題1

肢1  当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる旨

 

こちらの肢は改正前後において変わりないといえるのではないでしょうか。

原文は

旧法420条

(損害賠償の予定)

当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。この場合において、裁判所は、その額を増額することができない。

旧法においては420条後段が存在しましたが新法において

新法420条

当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。

 

なぜなら

 

公序良俗違反等を理由とする減額は従来から異論なく認められてきたことをふまえ、これと一見矛盾するかにみえる後段を削除しました。

 

 

 

 

 

たとえば

同項後段が削除されたからといって裁判官の裁量による減額が認められることになったわけではありません。

 

 

肢2 当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定する事ができる旨

 

こちらは正解です。

新法420条民法に定められました。

 

 

肢3 債務の履行のために債務者が使用する者の故意又は過失は、債務者の責めに帰すべき事由に含まれる旨

 

こちらは民法に条文がありません。

 

 

肢4 債務者不履行によって生じた特別の損害のうち、債務者が、債務不履行時に予見し、又は予見することができた損害のみが損害範囲に含まれる旨

こちらは判例です。民法の条文ではありません。

 

 

問題2 代理に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはいくつあるか。

肢  ア 代理権を有しない者がした契約を本人が追認する場合、その契約の効力は、別段の意思表示がない限り、追認をした時から将来に向かって生ずる。

 

こちらの肢は正解です。

~無権代理人の責任を定める新117条~

 

 

 

なぜなら

新117条1項は、旧法の表現を変更しただけでその内容を変更していないからです。

たとえば無権代理行為を本人が拒絶することもできます。

 

 

 

 

 

肢  イ 不動産を担保に金員を借り入れる代理権を与えられた代理人が、本人の名において当該不動産を売却した場合、相手方において本人自身の行為であると信じたことについて正当な理由があるときは、表見代理の規定を類推適用することができる。

 

 こちらの肢は正解です。なぜなら表見代理が類推適用することができるからです。

旧109条と旧110条の重々適用が条文化されました。新109条2項です。

相手方が善意無過失+

・代理権を与える旨の「表示をした」が、実際にはあたえていない

・与えられた代理権の「範囲を超えて」行った代理行為

・代理権が「消滅した後」に行った代理行為

以上3点が挙げられます。

 

 

肢  ウ 代理人は、行為能力者であることを要しないが、代理人が後見開始の審判を受けたときは、代理権が消滅する。

 

 

こちらの肢は民法は改正されていません。正解です。

 

 

 

 

なぜならこちらの肢は代理人が後見開始の審判をうけたからです。

 

 

 

 

 

 

たとえば

第百十一条①(代理権の消滅事由)

・本人の死亡

・ 代理人の死亡又は代理人が破産手続開始の決定若しくは後見審判の開始を受けたこと。

2 委任による代理権は、前項各号に掲げる事由のほか、委任の終了によって消滅する。

 

 

肢  エ 代理人の意思表示の効力が意思の不存在、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、本人の選択に従い、本人又は代理人のいずれかについて決する。

 

 

 

こちらの肢は不正解です。

 

 

 

なぜなら

民法101条①

(代理行為の瑕疵)に該当するからです。

 

 

 

たとえば条文は

意思表示の効力が意思の不存在、

詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、代理人について決するものとする。

 

とされています。

 

問題3 

肢1 売買契約に基づいて土地の引き渡しを受け、平穏に、かつ、公然と当該土地の

占有を始めた買主は、当該土地が売主の所有物でなくても、売主が無権利者であることにつき善意で無過失であれば、即時に当該不動産の所有権を取得する。

 民法については変更ありません。

こちらの肢は不正解です。なぜなら売主が悪意であれば時効取得

することができません。

たとえば売主が善意・無過失であれば時効取得が可能です。

 

肢2 所有権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは消滅し、その目的物は国庫に帰属する。

こちらの肢は不正解です。

「その目的物は国庫に帰属する。」が誤りです。

なぜなら時効により消滅するからです。

 

たとえば権利を行使した場合所有権を取得します。

 

肢3 買主の売主に対する瑕疵担保による損害賠償請求権には消滅時効の規定の適用があり、この消滅時効は、買主が売買の目的物の引渡しを受けた時から進行する。

 

こちらの肢は正解肢です。

なぜなら旧民法167条① 債権は、十年間行使しないときは、消滅する。

 

 

 

 

 

2  債権又は所有権以外の財産権は、二十年間行使しないときは、消滅する。

こちらの条文を類推適用することができるからです。

 

たとえば新法においては権利の瑕疵についても物の瑕疵に関する規定を準用します。

大きな変更点は旧法にはなかった

 

・追完請求権(新562条)

 

・代金減額請求権(新563条)を新たに設け、損害賠償および解除は、あくまで契約法(新425条および541条・542条)の一般規程に基づくことを明確にしました。

 

 

 

肢4 20年間、平穏に、かつ、公然と他人が所有する土地を占有した者は、占有取得の原因たる事実のいかんにかかわらず、当該土地の所有権を取得する。

 

こちらの肢は誤りです。なぜなら「占有取得の原因たる事実のいかんにかかわらず」が民法条文(162条1項)に反するといえるのではないでしょうか。

 

 

たとえば「善意」・「悪意」・「無過失」・「過失」が挙げられます。

 

 

 

民法改正 問4・問5・問6

問題4 

 

肢1 抵当権を設定する場合には、被担保債権を特定しなければならないが、根抵当権を設定する場合にはBC間のあらゆる範囲の不特定の債権を極度額の限度で被担保債権とすることができる。

 

 

こちらの肢は不正解です。なぜなら「あらゆる範囲の」が誤っているからです。

 

 

 

たとえば「一定の範囲に属する不特定の債権」であれば正解です。

 

 

肢2 抵当権を設定した旨を第三者に対抗する場合には登記が必要であるが、根抵当権を設定した旨を第三者に対抗する場合には、登記に加えて債務者Cの異議をとどめない承諾が必要である。

 

 

こちらの肢は不正解です。「債務者Cの異議をとどめない承諾」が不要だからです。例えば抵当権・根抵当権いずれにおいても

 

第三者に対抗するためには抵当権の設定で足ります。

 

 

 

 

肢3 Bが抵当権を実行する場合には、AはまずCに催告するように請求することができるが、Bが根抵当権を実行する場合には、AはまずCに催告するように請求することはできない。

 

 

 

 

 

 

こちらの肢は抵当権に関する前文が誤りです。 

 

 

なぜなら物上保証人Cに催告するように請求することができないからです。

 

たとえば抵当権・根抵当権いずれにおいても「物上保証人に請求することはできない」であれば正解です。

 

 

肢4 抵当権の場合には、BはCに対する他の債権者の利益のために抵当権の順位を譲渡することができるが、元本の確定前の根抵当権の場合には、Bは根抵当権の順位の譲渡をすることができない。

 

 

こちらの肢は正解です。

なぜなら抵当権は他の債権者の利益のために抵当権の利益の譲渡・順位の放棄ができますが、根抵当権は元本確定前においては処分することができないからです。

たとえば根抵当権は元本確定後において

・極度額の減額請求

・消滅請求

ができます。

 

問題5 

(判決文)

民法は、原則として債権の譲渡性を認め(民法第466条第1項)、当事者が反対の意思を表示した場合にはこれを認めない旨定めている(同条第2項本文)ところ、債権の譲渡性を否定する意思を表示した譲渡禁止の特約は、譲渡禁止の特約に反して債権を譲渡した債権者は、

 

同特約の存在を理由に譲渡の無効を主張する独自の利益を有しないのであって、債務者に譲渡の無効を主張する意思があることが明らかであるなどの特段の事情がない限り、その無効を主張することは許されないと解するのが相当である。

 

3(正解肢) 債権譲渡禁止特約が付されている債権が債権者から第三者に対して譲渡された場合、債務者に譲渡の無効を主張する意思があることが明らかであれば、譲渡した債権者が当該譲渡は無効である旨の主張をすることは許される。

 

 

譲渡禁止特約について新法が新たに設けられました。

なぜなら判例を含め明文化されたからです。

たとえば

・譲渡禁止特約があっても第三者の譲受人が悪意であっても譲り渡しができます。(新466条2項)

次に

~第三者の譲受人の差押え権者~

・債務者は譲渡禁止特約について(悪意・重過失)譲受人の差押え債権者に対しても債務の履行を拒むことができます。

かつ譲渡人に対する弁済その他債務を消滅させる事由を持って当該債権者に対抗することができる旨の規定が新たに設けられました。(新466条の4第2項)

 

 

 

問題6

肢1 Cは、売買契約の締結の当時、本件建物に瑕疵があることを知っていた場合であっても、瑕疵の存在を知ってから1年以内であれば、Aに対して売買契約に基づく瑕疵担保責任を追及することができる。

こちらの肢は不正解です。

 

 

 

なぜなら買主Cが悪意だからです。

 

 

 

たとえば新法においても

契約不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、追完の請求をすることができません。(新562条2項)

 

 

 

 

こちらにおいては代金減額請求権(新563条)および

解除権(新564条)の場合と同じです。

 

 

 

 

肢2 (正解肢) Bが建物としての基本的な安全性が欠けることがないように配慮すべき義務を怠ったために本件建物に基本的な安全性を損なう瑕疵がある場合には、当該瑕疵によって損害を被ったCは、特段の事情がない限り、Bに対して不法行為に基づく損害賠償を請求できる。

こちらの肢は旧法において正解です。

 

なぜならBの不法行為責任が問えるからです。

 

 

 

例えば新法では下記のようになります。

新法は、売買契約上の瑕疵担保責任を契約内容不適合責任とし、その損害賠償の範囲については、債務不履行責任に基づく損害賠償請求権の範囲に関する一般規程を適用することにしました。(新564条・415条)

 

したがって、旧法のように信頼利益の賠償に限定されるという解釈はされません。

 

またこの場合の損害賠償請求権の消滅時効の起算点には債権の原則的消滅時効規定が適用される。(権利行使可能時から10年、権利行使可能なことを知った時から5年[新166条]。)

 

ただし買主が目的物の契約不適合を知ってから1年以内にそのことを売主に通知しないと後で損害賠償を請求できなくなる(新566条)。

 

権利行使可能時から10年以上経て契約不適合が顕在化した場合や、上記通知をしなかったために契約責任を追及できないような場合には、不法行為に基づく損害賠償を請求するメリットは存在する。

 

この場合の時効起算点と時効期間は、旧法と同じく「損害及び加害者を知った時から3年間」(新724条1号)である。

 

引用 弘文堂 民法改正Before/After

 

 

 

 

 

肢3 CがBに対して本件建物の瑕疵に関して不法行為責任に基づく損害賠償を請求する場合、当該請求ができる期間は、Cが瑕疵の存在に気付いてから1年以内である。

 

こちらの肢は新法・旧法において不正解です。

 

 

 

なぜなら瑕疵の不法行為に基づく損害賠償は「損害および加害者を知った時から3年間」だからです。

 

 

 

たとえば、それらを知らなくても「不法行為の時」から

新法において20年の時効期間が定められています。

 

肢4 本件建物に存在している瑕疵のために請負契約を締結した目的を達成することができない場合、AはBとの契約を一方的に解除することができる。

こちらは民法改正に関する問題であり、不正解肢です。

 

なぜなら土地工作物の別の利用価値を活かすには、注文者自身が当初の契約目的とは異なる用途で有効に利用するか、あるいは

 

 

それを第三者に利用させるなどして、その別の利用価値を実現しなければならないが、これは一般的な注文者には困難だからです。

 

 

旧635条「仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約目的物を達成することができないときは、

注文者は契約を解除することができる。

 

ただし建物その他の土地の工作物については、たとえ瑕疵があって契約の目的を達成することができない場合でも契約の解除をすることができない」は削除されました。

 

たとえば民法は以下引用に改正されています。

新法は

 

請負人の瑕疵担保責任に関する規定(旧634条・635条)を削除し、「瑕疵」ではなく、仕事目的物が種類または品質に関して「契約の内容に適合しない」ものである場合について、売主の瑕疵責任規定の準用(新562条~564条・559条)を行う。

 

これにより仕事の目的物の契約不適合において

 

①修補責任(新562条・559条)

②損害賠償請求権(新564条・415条・559条)

③解除権(新564条・541条・542条・559条)

が新たに根拠づけられた。

 

さらに、旧法には明文規定の存しなかった、

④報酬減額請求権(新563条・559条)についても根拠規定が設けられた。

 

すなわち、

①修補請求権について新法は、旧法が設けていたような制限(旧634条1項ただし書)を規定せず、履行請求権の限界に関する一般規程(新412条の2)に基づいて

 

その限界を判断するが、この判断においては旧法における2要件が重要な評価要素として働くであろう。

 

なお、注文者に帰責事由があるときは、修補請求は排除される(新562条2項・559条)。

②契約不適合に基づく損害賠償責任は、本旨不履行に基づく損害賠償責任の一般的な規律(新564条・415条・559条)に基づくものとなる。

 

その結果、新法においては、修補に代わる損害賠償の可否は、新415条2項の適用によって決せられる。

 

また、この場合の損害賠償責任についても一定の免責(同条1項ただし書)の可能性が生じる。

③契約不適合を理由とする解除は、不履行に基づく双務契約の解除に関する一般規程の規律に委ねられるため(催告解除もあり得ることになる[新564条・541条・542条・559条])、旧635条本文は存在意義を失った。

 

また、同条ただし書の建物その他の土地工作物の瑕疵における解除制限は、その妥当性が否定されて削除された。

 

④新法では、報酬減額請求が認められる(新563条・559条)。

まれであるとはいえ請負人の損害賠償責任の免責が認められる場合にも、減額請求は救済として働く(その要件として新563条1項~3項・559条)。

 

他方、旧法の、契約不適合が注文者が提供した材料の性質または注文者が与えた指図による場合の規定は、表現の修正にとどまった(新636条)。

 

なお、新法は、注文者がその不適合を知った時から1年以内にその旨を請負人に通知しないときは、注文者は、上記の救済が受けることができないものとしたので(新637条1項)

(ただし請負人が悪意・重過失であったときは、このような期間制限は働かない[同条2項])、

 

旧638条・639条は削除された。

 

弘文社 民法改正 Before/After  

民法改正 問7・問8・問9

問題7

肢1 BがAに無断で乙建物をCに月額10万円の賃料で貸した場合、Aは、借地の無断転貸を理由に、甲土地の賃貸借契約を解除することができる。

 

 

こちらの肢は不正解です。

なぜなら土地の賃借人が借地上に築造した建物を第三者に賃貸しても、土地の賃借人は建物所有のために自ら土地を使用しているものであるから、借地権を第三者に転貸したといえないからです。

 

例えばこちらの肢は旧民法612条・判例にあたり612条は改正されていません。

 

 

肢2 Cが甲土地を不法占拠してBの土地利用を妨害している場合、Bは、Aの有する甲土地の所有権に基づく妨害排除請求権を代位行使してCの妨害の排除を求めることができるほか、自己の有する甲土地の賃借権に基づいてCの妨害の排除を求めることができる。

 

こちらの肢は正解です。なぜなら債権者代位権があるBがCに対抗できるからです。

 

民法423条は文言が変わりました。

例えば

旧423条1項は改正され「自己の債権を保全するため」から新423条1項「自己の債権を保全するために必要があるときは」と文言を改めました。

 

 

肢3 BがAの承諾を得て甲土地を月額15万円の賃料でCに転貸した場合、AB間の賃貸借契約がBの債務不履行で解除されても、AはCに解除を対抗することができない。

 

こちらの肢は不正解です。なぜならBの債務不履行により転貸借は履行不能によって終了するからです。

新法は(転貸の効果)について判例法理を明文化しました。

 

 

たとえば旧法第六百十三条は改正され

新第六百十三条 賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人と賃借人との間の賃貸借に基づく賃借人の債務の範囲を限度として、賃貸人に対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負う。この場合においては、賃料の前払いをもって賃貸人に対抗することができない。

と改正されました。

 

 

肢4 AB間で賃料の支払時期について特約がない場合、Bは、当月末日までに、翌月分の賃料を支払わなければならない。

 

民法614条は改正ありません。

こちらの肢は不正解です。なぜなら特約がない限り毎月末に当月分の賃料を支払えばよいからです。(民法614条)

たとえば肢にあるようにBは翌月分の賃料を支払う必要がないです。

 

問題8 

 

肢1 不法行為における損害賠償請求権の期間の制限を定める民法第724条における、被害者が損害を知った時とは、被害者が損害の発生を現実に認識した時をいう。

旧民法724条は改正されました。

こちらの肢は正解です。なぜならここでいう「被害者が損害を知った時」とは「被害者が損害の発生を現実に認識した時をいうと解すべきである」という判例法理があるからです。

たとえば不法行為における時効期間は

 

新法において20年の期間を明確に定めました。

 

肢2 不法行為による損害賠償債務の不履行に基づく遅延損害金債権は、当該債権が発生した時から10年間行使しないことにより、時効によって消滅する。

こちらの肢は不正解です。なぜなら「10年間」が誤っているからです。

 

たとえば、旧民法724条において20年間の期間は判例によるもので新法にて20年の期間を明確に定めました。(新724条2号)

 

肢3 不法行為により日々発生する損害については加害行為が終わった時から一括して消滅時効が進行し、日々発生する損害を知った時から別個に消滅時効が進行することはない。

こちらの肢は誤りです。なぜなら判例により不法占拠のような継続的不法行為の場合には、右行為により日々発生する損害につき被害者がその各々を知った時から別個に消滅時効が進行する。(大・判・昭15.12.14)と解されているからです。

例えば肢が「別個に進行する」といった内容であれば正解です。

 

肢4 不法行為の加害者が海外に在住している間は、民法第724条後段の20年間の時効期間は進行しない。

 

こちらの肢は不正解です。なぜなら海外に在住していても進行の中断と解されないからです。例えば

肢2にもありますが新法724条において20年間の期間を明確に定めています。

 

問題9 

問9は成年後見人制度についての問題です。

成年後見人制度について平成11年改正の立案について旧9条ただし書は、成年被後見人が日常生活に関する行為をした場合でも、意思能力がなかった場合はその行為は無効であるという理解を前提に立案されました。

 

 

 

高齢化社会の進展に伴い、判断能力が減退した高齢者をめぐる財産取引上のトラブルが増加しています。

 

そこで、新法は「法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする」(新3条の2)という規定を新たに設けました。

 

 

肢1 成年被後見人が第三者との間で建物の贈与を受ける契約をした場合には、成年後見人は、当該法律行為を取り消すことができない。

 

こちらの肢は誤りです。

なぜなら「日曜品の購入その他日常生活に関する行為」ではないからです。

 

たとえば、成年後見人の行った法律行為はたとえ自己の利益になるだけであっても取り消すことができます。

 

 

肢2 成年後見人が、成年被後見人に代わって、成年被後見人が居住している建物を売却する場合には、家庭裁判所の許可を要しない。

こちらの肢は誤りです。

なぜなら成年後見人が家庭裁判所の許可を得ていないからです。

たとえばこちらの肢の内容ですと建物またはその敷地について

・売却

・賃貸

・賃貸借の解除

・抵当権の設定

・その他これらに準ずる処分をする場合

 が挙げられます。

 

肢3 未成年後見人は、自ら後見する未成年者について、後見開始の審判を請求することができない。

こちらの肢は誤りです。なぜなら未成年後見人は後見開始の審判ができるからです。

例えばこちらの肢の内容では

・本人・配偶者・4親等内の親族・未成年後見人・未成年後見監督人・保佐人・補佐監督人・補助人・補助監督人・検察官の請求

により後見審判の開始ができます。

 

肢4 成年後見人は家庭裁判所が選任する者であるが、未成年後見人は必ずしも家庭裁判所が選任する者とは限らない。

 

こちらの肢は正解です。なぜなら未成年後見人の専任は家庭裁判所以外のものもすることができるからです。

たとえば

・職権

・遺言で指定する

において可能です。

 

 

民法改正 問10・問11・問12

問題10

 

肢1 Eが2分の1、Bが6分の1、Fが9分の1、Gが9分の1、Hが9分の1である。

肢2 Bが3分の1、Fが9分の2、Gが9分の2、Hが9分の2である。

肢3 Bが5分の1、Fが5分の1、Gが5分の1、Hが5分の2である。(正解肢)

 

肢4 Bが5分の1、Fが15分の4、Gが15分の4、Hが15分の4である。

 

正解は3です。

 

 

なぜなら問題10において G・F・Hは両親を同じくBは両親が同じではないので相続分は2:1となります。

 

 

 

 

たとえば

H:2

G・F:2

B:1

とすれば理解できますでしょうか。

(分母が5になります。)

 

問題11 

肢1 賃貸借の存続期間を40年と定めた場合には、ケース(1)では書面で契約を締結しなければ期間が30年となってしまうのに対し、ケース(2)では口頭による合意であっても期間は40年となる。

 

新法604条が設けられました。

 

 

ケース(1)は30年以上の期間を定めてもよい(借地借家法3条)

とされていますが

ケース(2)では新法において期間40年も可能です。

 

 

なぜなら新法604条により賃貸借の存続期間が50年とされたからです。

たとえばケース(2)は期間50年と定めることができます。

 

 

肢2 ケース(1)では、賃借人は、甲土地の上に登記されている建物を所有している場合には、

甲土地が第三者に売却されても賃借人であることを当該第三者に対抗できるが、ケース(2)では、

甲土地が第三者に売却された場合に賃借人であることを当該第三者に対抗する手段はない。

 

 

 

 

 

ケース(1)は新法・旧法と同じ解釈ができます。なぜなら

借地上に登記された建物を所有しているからです。

 

たとえば借地権の登記も対抗要件になります。

 

 

 

ケース(2)は誤りです。なぜなら旧605条にもありますが

賃借権の登記が対抗要件となりうるからです。

 

 

たとえば、新法604条の4により対抗要件として賃借権の登記(新605条)を具備する旨が定められました。

 

 

肢3 期間を定めない契約を締結した後に賃貸人が甲土地を使用する事情が生じた場合において、ケース(1)では賃貸人が解約の申入れをしても合意がなければ契約は終了しないのに対し、

 

 

 

 

ケース(2)では賃貸人が解約の申入れをすれば契約は申入れの日から1年を経過することによって終了する。

 

 

 

こちらの肢が正解肢です。

 

 

 

ケース(1)は正解です。なぜなら期間の定めのない借地権は借地借家法上期間30年の借地権となり賃借人と賃貸人と合意がなければ解約できません。

 

 

たとえば賃貸人から一方的な解約はできません。

 

 

 

ケース(2)は正解です。

 

なぜなら肢にあるように「各当事者はいつでも解約をすることができ、土地の賃貸借は、解約の申入れの日から1年を経過することによって終了する」(民法617条1項1号)

 

 

肢4 賃貸借の期間を定めた場合であっても当事者が期間内に解約する権利を留保していないとき、

ケース(1)では賃借人側は期間内であっても1年前に予告することによって中途解約することができるのに対し、

ケース(2)では賃貸人も賃借人もいつでも一方的に中途解約することができる。

 

ケース(1)は誤りです。なぜなら解約留保条項のない限り期間内の解約はできないからです。たとえば肢は解約できないといった解釈ができます。

 

 

ケース(2)は誤りです。なぜなら民法上の賃貸借も期間の定めがある場合は、原則として中途解約はできないからです。

 

 

 

 

たとえば新605条の2第4項が賃貸人の地位が譲渡人に移転したときは、賃借人に対する敷金返還債務を譲受人が承継する旨を規定しました。

 

 

問題12 

肢1 定期建物賃貸借契約を締結するには、公正証書による等書面によらなければならない。

 

 

肢2 定期建物賃貸借契約を締結するときは、期間を1年未満としても、期間の定めがない建物の賃貸借契約とみなされない。

 

 

 

肢3 定期建物賃貸借契約を締結するには、当該契約に係る賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了によって終了することを、当該契約書と同じ書面内に記載して説明すれば足りる。

 

 

 

肢4 定期建物賃貸借契約を締結しようとする場合、賃貸人が、当該契約に係る賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了によって終了することを説明しなかったときは、契約の更新がない旨の定めは無効となる。

 

肢3が正解肢です。なぜなら定期建物賃貸借をしようとするときは、建物の賃貸人は、あらかじめ、

 

建物の賃借人に対し、賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了によりあらかじめ、

 

 

 

建物の賃借人に対し、賃貸借は期間の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについてその旨を記載した書面を交付して説明しなければならない(借地借家法38条2項)

 

たとえば定期建物賃貸借は期間1年未満の賃貸借契約もそのまま有効です。

 

 

体調に気を付けて

合格まで頑張ってください。

応援しています。

 

 

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