民法改正宅建 平成22年度過去問ここがかわった!

こんにちは。きりん(@kirinaccount)です。


平成23年度

民法改正宅建 

      につづき


平成22年度民法を掲載しています。

今回は「宅建過去問」問1~問10までのせています。

 

(問11・問12は借地借家法・今年度はとばしています。)

 

 

 

みだし

1  問1~問5
2.  問6~問10

 

宅建 民法 問1~問5

 

問題1 制限行為能力者

1 土地を売却すると、土地の管理義務を免れることになるので、婚姻していない未成年者が土地を売却するに当たっては、その法定代理人の同意は必要ない。

 

こちらの肢は誤りです。

なぜなら、問題肢の場合、土地の売却は「単に権利を得、又は義務を免れる法律行為」に該当しないからです。

 

 

 

たとえば、

a. もっぱら権利を得、または義務を免れるだけの行為(贈与を受ける等)

  1. 法定代理人から許された財産の処分行為(こづかい等)
  2. 法定代理人から許された営業範囲内での行為

要点整理 パーフェクト宅建

 

であればその行為は未成年者が単独で行えます。

 

 

 

 

2 成年後見人が、成年被後見人に代わって、成年被後見人が居住している建物を売却するためには、家庭裁判所の許可が必要である。

 

こちらの肢は正解です。

なぜなら、成年後見人が代理し「その居住の用に供する建物又はその敷地について、売却、賃貸、賃貸借の解除又は抵当権の設定その他これらに準ずる処分をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない」(民法859条の3)とされているからです。

 

 

たとえば、被保佐人は

不動産の売買、不動産に抵当権を設定することを保佐人の同意を得ずに行うと、その行為を取り消すことができます。

 

 

 

3 被保佐人については、不動産を売却する場合だけでなく、日用品を購入する場合も、保佐人の同意が必要である。

 

こちらの肢は誤りです。

 

 

なぜなら、被保佐人が日用品を購入する場合には、保佐人の同意を得る必要がないからです。

たとえば、成年被後見人についても「日用品の購入その他日常生活に関する行為」

に関することは単独でできるとされています。

 

4 被補助人が法律行為を行うためには、常に補助人の同意が必要である。

 

こちらの肢は誤りです。

 

なぜなら、被補助人が特定の法律行為を行うときに限り、補助人の同意が必要とされているからです。

たとえば、

①未成年者

未成年者とは、20歳未満の者をいいます。ただし、男は18歳、女は16歳であれば婚姻することができ、婚姻すれば成年者とみなされ、この者が単独で行った契約は取り消すことはできません。

⇒未成年者が婚姻をする場合、父母の同意を得なければならないが、父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意だけでよい。

 

② 成年後見人 精神上の障害により事理を弁識する能力を「欠く」状況にあり、かつ、家庭裁判所により「後見開始の審判」を受けた者をいいます。

 

③ 被保佐人 精神上の障害により事理を弁識する能力が「著しく不十分」で、かつ、家庭裁判所から「保佐開始の審判」を受けた者をいいます。

 

④ 被補助人 精神上の障害により、事理を弁識する能力が「不十分」な者で、かつ家庭裁判所から「補助開始の審判」を受けた者をいいます。

要点整理 パーフェクト宅建

 

 

問題2 代理行為

 

代理人B、(表見代理は成立しないものとする。)

 

1 Aが死亡した後であっても、BがAの死亡の事実を知らず、かつ、知らないことにつき過失がない場合には、BはAの代理人として有効に甲土地を売却することができる。

 

表見代理が成立しています。

 

こちらの肢は誤りです。

 

なぜなら、表見代理が成立する条件に該当しますが「問題文に表見代理が成立しないものとする」とされているからです。

 

たとえば、表見代理が成立するときは

本人の帰責事由+相手方が善意無過失

である必要があります。

 

2 Bが死亡しても、Bの相続人はAの代理人として有効に甲土地を売却することができる。

こちらの肢は不正解です。

 

 

なぜなら、代理人Bの死亡によりBの代理権が消滅するからです。

たとえば、Bの相続人が無権代理行為を行った場合、Aは追認を拒絶することができます。

 

 

 

3 18歳であるBがAの代理人として甲土地をCに売却した後で、Bが18歳であることをCが知った場合には、CはBが未成年者であることを理由に売買契約を取り消すことができる。

 

こちらの肢は誤りです。

なぜなら、代理人Bが制限行為能力者・未成年者であることを理由にCは売買契約を取り消すことができないからです。

 

 

たとえば、法定代理(未成年者などの代理)の場合、法定代理人は常に復代理人を選任でき、しかし、任意代理の場合は、「本人の許可を得たとき」「やむを得ない事由」があるときでなければ復代理人を選任できません。

 

 

 

4 Bが売主Aの代理人であると同時に買主Dの代理人としてAD間で売買契約を締結しても、あらかじめ、A及びDの承諾を受けていれば、この売買契約は有効である。

 

 

こちらの肢は正解です。

なぜなら、「法定代理人ではない」本人があらかじめ許諾しているからです。

 

 

たとえば、「双方代理」は原則として禁止されています。

 

新108条1項本文は、自己契約および双方代理は「代理権を有しない者がした行為とみなす」と定め、それらが無権代理行為となることを明らかにしている。

民法改正 Before/After

 

とされています。

 

問題3 所有権および取得時効

 

1 土地の賃借権は、物件ではなく、契約に基づく債権であるので、土地の継続的な用益という外形的かつ客観的事実が存在したとしても、時効によって取得することはできない。

こちらは時効取得できます。したがって、不正解です。

 

 

なぜなら、地役権を時効取得する場合、「継続的に行使され」かつ「外形上認識できるもの」であることが要件といった内容を満たしているからです。

 

 

たとえば、民法においては、

第一六二条

(所有権の取得時効)

① 二十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。

2 十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。

 

とされています。

 

2 自己の所有と信じて占有している土地の一部に、隣接する他人の土地の筆の一部が含まれていても、他の要件を満たせば、当該他人の土地の一部の所有権を時効によって取得することができる。

 

 

こちらの肢は(民法162条・86条1項・判例)により正解です。

 

 

なぜなら、「1筆の土地の一部は、分筆の手続をしなくても、時効による、所有権取得の対象となる。」とされているからです。

 

 

たとえば、

① 取得時効に必要な「3つ」の「占有」とは

取得時効は、

 a  「占有の意思」をもって、

b 「平穏」であり、かつ、

    「公然」と他人のものを一定期間「占有」することが必要です。

(時効取得するためには、「3つの占有」が必要である。)

 

所有の意思を持った占有を、「自主占有」という。賃貸借契約に基づく賃借人のような「他主占有」は認められない。

 

② 取得時効に必要な年数

取得時効が「成立」するためには、上記①の占有だけでは成立しません。

その状態を「一定期間継続」する必要があります。この期間は下記の「いずれか」になります。

a 占有の始めが「善意無過失」の場合→10年が必要となる

b 占有の始めが「悪意」または「有過失」の場合→20年が必要となる

・善意か悪意かの判別は、「占有の始め」で判断する。

 

要点整理 パーフェクト宅建

 

とされています。

 

3 時効期間は、時効の基礎たる事実が開始された時を起算点としなければならず、時効援用者において起算点を選択し、時効完成の時期を早めたり遅らせたりすることはできない。

 

こちらは正解です。

 

なぜなら、取得時効を援用する者が任意に起算点を選択し、時効完成の時期を早めたり遅らせたりすることは許されないとされているからです。

 

 

たとえば、占有するものは、所有者自身が占有する直接占有だけでなく、賃借人などによる間接占有(=代理占有)の期間も算入することができます。

 

 

 

 

 

 

4 通行地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる。

 

こちらの肢は(民法163条・283条・判例)により正解です。

 

なぜなら、地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効により取得することができるとされているからです。

 

 

たとえば、判例は、[道路の開設が、要役地所有者自身によってなされること]を必要としています。

 

 

 

問題4 民法の規定及び判例

 

AがBから甲土地を購入したところ、甲土地の所有者を名のるCがAに対して連絡してきた。この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

 

 

 

1 CもBから甲土地を取得しており、その売買契約の日付とBA間の売買契約の日付が同じである場合、登記がなくても、契約締結の時刻の早い方が所有権を主張することができる。

 

 

こちらの肢は誤りです。

 

なぜなら、甲土地がAとCに二重譲渡されているため、AC間では、登記を先に備えたほうが、甲土地の所有権を主張することができる。とされているからです。

 

 

 

たとえば、Aが先に登記を備えていた場合は、Aが所有権を主張することができます。

 

2 甲土地はCからB、BからAと売却されており、CB間の売買契約がBの強迫により締結されたことを理由として取り消された場合には、BA間の売買契約締結の時期にかかわらず、Cは登記がなくてもAに対して所有権を主張することができる。

 

こちらの肢は誤りです。「BA間の売買契約締結時期」が関係します。

 

 

 

なぜなら、CB間の売買契約を取り消した後に、BA間の売買契約が締結された場合には、CとAは対抗関係となるため、Cは、登記がなければ、Aに対して所有権を主張することができないからです。

 

 

 

たとえば、Cが、Bの強迫を理由に、CB間の売買契約を取り消す前に、BA間の売買契約が締結された場合には、Cは、登記がなくてもAに対して所有権を主張することができます。

(民法96条1項・121条・177条・判例)

 

 

 

 

3 Cが時効により甲土地の所有権を取得した旨主張している場合、取得時効の進行中にBA間で売買契約及び所有権移転登記がなされ、その後に時効が完成しているときには、Cは登記がなくてもAに対して所有権を主張することができる。

 

 

こちらの肢は正解です。

 

なぜなら、Cの登記がはやいからです。

 

 

たとえば、Cの登記の前にBAの時効が完成しているときには、CはAに対して所有権を主張することはできません。

 
4 Cは債権者の追及を逃れるために売買契約の実態はないのに登記だけBに移し、Bがそれに乗じてAとの間で売買契約を締結した場合には、CB間の売買契約が存在しない以上、Aは所有権を主張することができない。

 

 

 

こちらの肢は誤りです。

 

 

なぜなら、善意のAは、Cに対して所有権を主張することができるからです。

 

たとえば、新法において

理由

契約の当事者間・善意の第三者に

制限行為能力者

取消しができる・対抗できる

詐欺

取消しができる・対抗できない・(善意・無過失)

強迫

取消しができる・対抗できる

心裡留保

有効(例外で無効)・対抗できない

虚偽表示

無効・対抗できない

錯誤

取消しすることができる・対抗できる

公序良俗違反

無効・対抗できる

債務不履行

解除・対抗できない

 

となります。

 

 

問題5 抵当権・登記の先後

 

AはBから2,000万円を借り入れて土地とその上の建物を購入し、Bを抵当権者として当該土地及び建物に2,000万円を被担保債権とする抵当権を設定し、登記した。この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

 

1 AがBとは別にCから500万円を借り入れていた場合、Bとの抵当権設定契約がCとの抵当権設定契約より先であっても、Cを抵当権者とする抵当権設定登記の方がBを抵当権者とする抵当権設定登記より先であるときには、Cを抵当権者とする抵当権が第1順位となる。

 

 

こちらの肢は正解です。

 

 

なぜなら、Cの登記が先にされているからです。

 

 

たとえば、抵当権とは、債権者が債務者または第三者(物上保証人)が担保に提供したものについて占有を移転せず、弁済がなされない場合に、その目的物が他の債権者に優先して弁済を受けることができる約定担保物件です。

・優先弁済を受けることができるのは、抵当権を設定した目的物からのみ、また、抵当権は、現に成立している債権だけでなく、将来発生する債権のためにも設定することができます。(判例)

 

 

 
2 当該建物に火災保険が付されていて、当該建物が火災によって焼失してしまった場合、Bの抵当権は、その火災保険契約に基づく損害保険金請求権に対しても行使することができる。

 

こちらの肢は正解です。

 

 

なぜなら、Bの抵当権設定がされている建物に火災保険が付されている場合、当該建物の焼失によりその所有者が取得する損害保険金請求権に対しても、物上代位により抵当権の効力が及ぶからです。(民法372条、304条1項、判例)

 

 

たとえば、抵当権の特徴は、

①  占有の移転・・・目的物の占有はそのまま設定者にあります。

②  諾成契約・・・登記は抵当権の成立要件ではありません。

(ただし、第三者に対抗するためには登記が必要。)

③  優先弁済権・・・優先弁済の範囲は元本、利息、損害賠償などです。

・元本以外の利息は最後の2年分に制限されています。

・他に債権者がいない場合は2年分に制限されません。

④ 抵当物件の譲渡・・・抵当物件を譲渡するとき、抵当権者の同意は不要です。

 

⑤ 目的物・・・抵当権を設定できるのは、不動産に限られます。

・土地、建物の所有権・地上権・永小作権です。

 

要点整理 パーフェクト宅建

 

とされています。

 

3 Bの抵当権設定登記後にAがDに対して当該建物を賃貸し、当該建物をDが使用している状態で抵当権が実行され当該建物が競売された場合、Dは競落人に対して直ちに当該建物を明け渡す必要はない。

 

こちらは正解です。

 

 

なぜなら、Dが使用している状態で、建物の競売における買受人の買受けの時から6カ月を経過するまでは、建物を明け渡す必要がないからです。

 

 

 

たとえば、抵当権の効力は

a   土地と建物は別々の不動産ですから、土地のみに抵当権を設定してその土地上の建物には抵当権の効力は及びません。

b   付加一体物(=増築部分や樹木など)には抵当権の効力が及びます。

(抵当権設定前後問わず及ぶ)

c 抵当権設定時に存在した従物(=畳、建具など)や、従たる権利(=賃借権など)にも抵当権の効力が及びます。

d その被担保債権に不履行があったときは、不履行後に生じた果実(天然、法定)に抵当権の効力が及びます。

・法定果実が物上代位により、払い渡し前に差し押さえることにより抵当権の効力が及ぶ。

要点整理 パーフェクト宅建

 

とされています。

 

4 AがBとは別に事業資金としてEから500万円を借り入れる場合、当該土地及び建物の購入代金が2,000万円であったときには、Bに対して500万円以上の返済をした後でなければ、当該土地及び建物にEのために2番抵当権を設定することはできない。

 

こちらの肢は誤りです。

 

 

なぜなら、A(抵当権設定者)は、第1順位の抵当権者が有する被担保債権の額とは無関係に、2番抵当権を設定することができるからです。(民法369条1項)。

 

 

 

たとえば、抵当権の性質は、抵当権も他の担保物件と同様に、付従性、随伴性、不可分性、物上代位性があります。特に物上代位性が重要です。抵当目的物を売却した売却代金や賃料、抵当目的物が滅失した場合の保険金の請求権などにも物上代位することができます。

 

 

また、払い渡す前に「差押え」が必要な点は、他の担保物件と同じです。

 

 

宅建 民法 問6~問10

 

問題6 債務の不履行に関する問題

 

 

両当事者が損害の賠償につき特段の合意をしていない場合において、債務の不履行によって生ずる損害賠償請求権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

 

 

1 債権者は、債務の不履行によって通常生ずべき損害のうち、契約締結当時、両当事者がその損害発生を予見していたものに限り、賠償請求できる。

 

 

こちらの肢は誤りです。

 

 

なぜなら、債務不履行によって通常生ずべき損害については、契約締結当時、両当事者がその損害の発生を予見していなくても、債権者は、その賠償を請求することができるからです。(民法416条1項)

 

たとえば、

問題において、債務不履行があった場合、契約を「解除」したり、「損害賠償」の請求をすることができます。

 

 

 

2 債権者は、特別の事情によって生じた損害のうち、契約締結当時、両当事者がその事情を予見していたものに限り、賠償請求できる。

 

 

関連する416条2項は民法改正がありました。

 

 

こちらの肢は誤りです。

なぜなら、「特別の事情によって生じた損害」であっても、当事者がその事情を予見すべきであったときは、債権者はその賠償を請求することができるからです。

 

(新416条2項)

改正によって契約利益(債権者の利益保護)

の内的整合性が増したといえます。

ポイントとしては

・予見できるか

・できないか

が挙げられます。

 

 

たとえば民法条文は、

旧416条2項

特別の事情によって生じた損害であっても、当事者がその事情を予見し、又は予見することができたときは、債権者は、その賠償を請求することができる。

民法

 

新416条2項

特別の事情によって生じた損害であっても、当事者がその事情を予見すべきであったときは、債権者は、その賠償を請求することができる。

改正民法

 

とされています。

 

 

 

3 債務者の責めに帰すべき債務の履行不能によって生ずる損害賠償請求権の消滅時効は、本来の債務の履行を請求し得る時からその進行を開始する。

 

 

こちらの肢は改正され(民法新166条1項)、知った時から5年(1号)・権利を行使することができるときから10年(2号)で時効消滅すると規定しました。

 

 

こちらの肢は正解です。

なぜなら、損害賠償請求権の消滅時効のうち10年で完成するものは、本来の債務の履行を請求し得る時から、その進行を開始するからです。

(新法166条1項2号・判例)

 

 

たとえば、新167条「人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権」につき時効期間を20年としています。

 

安全配慮義務は5年の消滅時効にかかり、

人損については20年の消滅時効にかかります。(起算点に関する明文規定はありません)

 

 
4 債務の不履行に関して債権者に過失があったときでも、債務者から過失相殺をする旨の主張がなければ、裁判所は、損害賠償の責任及びその額を定めるに当たり、債権者の過失を考慮することはできない。

 

 

民法418条(過失相殺)は改正がありました。

 

改正によって新法のもとでは契約の趣旨を重視するからです。

 

こちらの肢は誤りです。

なぜなら、裁判所は職権で過失相殺をすることができるからです。

たとえば民法条文は、

旧418条(過失相殺)

債務の不履行に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める。

民法

 

新第418条(過失相殺)

債務の不履行又はこれによる損害の発生若しくは拡大に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める。

改正民法

 

とされています。

 

問題7  民法423条1項に関する問題

 

民法423条は新設されました。

 

1 債務者が既に自ら権利を行使しているときでも、債権者は、自己の債権を保全するため、民法第423条に基づく債権者代位権を行使することができる場合がある。

 

こちらは誤りです。

なぜなら、債務者がすでに債権者代位権を行使しているからです。

 

たとえば、関連する判例として、

債権者が債務者を排除し又は債務者と重複して債権者代位権を行使することはできない。(民法423条1項・最判28.12.14)とされています。

 

 

2 未登記建物の買主は、売主に対する建物の移転登記請求権を保全するため、売主に代位して、当該建物の所有権保存登記手続きを行うことができる場合がある。

 

こちらの肢は正しいです。

なぜなら、買主は登記の転用をすることができるからです。

たとえば、

 

新法423条7項

(登記又は登録の請求権を保全するための債権者代位権)

登記又は登録をしなければ権利の得喪及び変更を第三者対抗することができない財産を譲り受けた者は、その譲渡人が第三者に対して有する登記手続又は登録手続をすべきことを請求する権利を行使しないときは、その権利を行使することができる。この場合においては、前三条の規定を準用する。

改正民法423条の7

(民法423条の7、大判大5.2.2.)

とされています。

 

 

 

3 建物の賃借人は、賃貸人(建物所有者)に対し使用収益を求める債権を保全するため、賃貸人に代位して、当該建物の不法占拠者に対し当該建物を直接自己に明け渡すよう請求できる場合がある。

 

こちらの肢は正解です。

 

なぜなら、賃借人は債権者代位権を行使して、被保全債権を行使することができるからです。

 

たとえば、不法占拠者の無資力を要件としていません。

 

 

 

4 抵当権者は、抵当不動産の所有者に対し当該不動産を適切に維持又は保存することを求める請求権を保全するため、その所有者の妨害排除請求権を代位行使して、当該不動産の不法占有者に対しその不動産を直接自己に明け渡すよう請求できる場合がある。

 

こちらの肢は正解です。

 

なぜなら、同法423条1項・判例により第三者が抵当不動産を不法占有することにより、抵当不動産の交換価値の実現が妨げられ抵当権の優先弁済権の行使が困難となるような状態であるときは、抵当権者は、抵当不動産の所有者に対し当該不動産を適切に維持し又は

 

 

保全することを求める請求権を保全するため、その所有者の妨害排除権請求権を代位行使して当該不法占有者に対しその不動産を直接自己に対して明け渡すよう請求することができるからです。

 

 

 

たとえば、上記判例は抵当権についての引用ですが、

新法において

賃貸借をしている場合に不法占拠者が不法に占有している場合は賃借権の登記・建物の所有などの対抗要件が必要とされています。

 

 

問題8 保証に関する問題

 

 

1 保証人となるべき者が、主たる債務者と連絡を取らず、同人からの委託を受けないまま債権者に対して保証したとしても、その保証契約は有効に成立する。

 

 

こちらは、正解です。

なぜなら、保証契約は、債権者と保証人とで締結されるからです。

たとえば、保証契約は書面(又は電磁的記録)によって、有効に成立します。

 

2 保証人となるべき者が、口頭で明確に特定の債務につき保証する旨の意思表示を債権者に対してすれば、その保証契約は有効に成立する。

 

 

こちらの肢は誤りです。

なぜなら、保証契約は書面でしなければ、その効力を生じないからです。

たとえば、根保証契約は、公正証書による保証があげられます。

 

 

 

3 連帯保証ではない場合の保証人は、債権者から債務の履行を請求されても、まず主たる債務者に催告すべき旨を債権者に請求できる。ただし、主たる債務者が破産手続き開始の決定を受けたとき、又は行方不明であるときは、この限りではない。

 

 

こちらの肢は正解です。

なぜなら、連帯保証ではない場合の保証人は催告の抗弁権を有するからです。

たとえば、(民法452条)は主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき、又は行方不明であるときは、この催告の抗弁権を行使することができない。と定めています。

 

 

 

4 連帯保証人が2人いる場合、連帯保証人間に連帯の特約がなくとも、連帯保証人は各自全額につき保証責任を負う。

 

こちらは正解です。

なぜなら、連帯保証人の場合は、分別の利益がないからです。

たとえば、連帯保証ではない場合は分別の利益があります。

 

連帯保証人が請求を受けても、その効力は原則として主たる債務者に及ばず(新458条・411条本文)、効力拡張には事前の合意が必要となる(新458条・441条ただし書)。

また、新法は商事時効の制度を廃止する一方で、二重の時効期間を定めており、弁済期から10年の時効(新166条1項2号)と権利行使の可能性を債権者が認識した時から5年の事項(同項1号)を用意する。

 

保証債務に関して更改契約や混同が成立した場合にも、主たる債務は消滅し、以降は求償問題になる(新458条・438条・440条)。

Before/After 民法改正

 

 

 

問題9 契約の解除

 

 

(判決文)

 

同一当事者間の債権債務関係がその形式は甲契約及び乙契約といった2個以上の契約から成る場合であっても、それらの目的とするところが相互に密接に関連付けられていて、社会通念上、甲契約又は乙契約のいずれかが履行されるだけでは契約を締結した目的が全体としては達成されないと認められる場合には、甲契約上の債務の不履行を理由に、その債権者が法定解除権の行使として甲契約と併せて乙契約をも解除することができる。

 

 

 

2 誤り・正解

 

  同一当事者間で甲契約と乙契約がなされた場合、甲契約の債務が履行されることが乙契約の目的の達成に必須であると乙契約の契約書に表示されていたときに限り、甲契約上の債務の不履行を理由に甲契約と併せて乙契約をも解除することができる。

 

 

 

こちらの肢は誤りです。

甲・乙契約が[契約書に表示されていたとき]に限らないのではないでしょうか。

なぜなら、問題文「社会通念上、甲契約又は乙契約の~」という判決がされているからです。

 

たとえば、後文が「甲契約上の債務の不履行を理由に甲契約と併せて乙契約をも解除することがでない。」

といった趣旨の内容であれば、正解といえるのではないでしょうか。

 

 

 

問題10 遺言に関する記述

 

1 自筆証書遺言は、その内容をワープロ等で印字していても、日付と氏名を自書し、押印すれば、有効な遺言となる。

 

こちらは不正解です。

ワープロ等で印字していても有効となるのは財産目録です。

・2019年1月13日に改正されました。

・パソコンで目録を作成

・通帳のコピーを添付

 

 

・自筆証書遺言は、遺言者がその全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならないのが原則であるからです。

 

たとえば、肢1が 財産目録は、その内容をワープロ等で印字していても、日付と氏名を自書し、押印すれば、有効な遺言となる。

であれば参考例です。

 

 

2 疫病によって死亡の危急に迫った者が遺言する場合には、代理人が2名以上の証人と一緒に公証人役場に行けば、公正証書遺言を有効に作成することができる。

 

こちらの肢は誤りです。

公正証書遺言によるものである場合、証人2人以上の立会いのもと、公証人が遺言者の口述を筆記し、公正証書で行う(変造などほとんどない)。なお、口がきけない人の場合、通訳者の口述を筆記することでもよい

要点整理 パーフェクト宅建

 

 

 

なぜなら、疫病によって死亡の危急に迫った者が遺言をする場合には、証人3名以上の立会いをもって、その1名に遺言の趣旨を口授して、これをすることができる。とされているからです。

 

 

たとえば、秘密証書遺言は

 

封印した遺言書を公証人に提出し、公証人・遺言者・証人2人以上が封書に署名・押印して申述する

(内容は秘密にできる。)

要点整理 パーフェクト宅建

 

 

とされています。

 

3 未成年であっても、15歳に達した者は、有効に遺言をすることができる。

 

こちらの肢は正解です。

なぜなら、遺言は未成年者の場合は15歳以上になればすることができる。とされているからです。

 

たとえば、自筆証書遺言は、日付のないものは「無効」となります。

 

 

 

4 夫婦又は血縁関係がある者は、同一の証書で有効に遺言をすることができる。

 

こちらの肢は誤りです。

 

なぜなら、遺言は、2名以上の者が同一の証書ですることができない(民法975条)からです。

 

たとえば、相続の承認と放棄は、被相続人が死亡し自己に相続の開始があったことを知った時より3か月以内が熟慮期間内といいます

・単純承認

・限定承認

・放棄

は、自己の相続の開始があったときから3か月以内にすることができます。(被相続人が死んだときから3か月以内ではありません)

 

民法(相続法)改正は、

2020年4月1日(水)施行

Point

配偶者が相続開始時に被相続人所有の建物に居住していた場合に、配偶者は、遺産分割において配偶者居住権を取得することにより、終身又は一定期間、その建物に無償で居住することができるようになります。被相続人が遺贈等によって配偶者に配偶者居住権を取得させることもできます。(9ページQ2&Q3参照)

法務省

 

としています。

 

 

体調に気を付けて

合格まで頑張ってください。

応援しています。

 

 

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