担保物件~質権・留置権・先取特権  宅建 民法

宅地建物取引士 試験 民法

宅建 民法

 

             目次

          1.担保物権の性質

          2.抵当権の基本

          3.抵当権の順位

          4.一括競売と法定地上権

          5.第三取得者の保護

          6.根抵当権の特徴

          7.質権・留置権・先取特権

 

 

 

 

 

担保物権  ① 総 則

 

チェック項目

担保物権には「どのような性質」がある?

 

1.  担保物権の種類

 「担保物権」とは、所有権の処分権を主に制限する下記のような権利をいいます。この「4つの担保物権」を大別すると、留置権や先取特権のように、法律上当然に成立する「法定担保物権」と、質権や抵当権のように、当事者の契約により成立する「約定担保物権」とに分類されます。

2.   担保物権の共通の性質

 各担保物権を学習する前に、これらの権利に共通する下記の「4つの性質」について、理解しておく必要があります。これらの性質については、抵当権の事例を用いて下頁で説明しているので、確認してください。

 

 

①    付従性

  債権が消滅すれば、担保物権も消滅するという性質

② 随伴性

債権が移転すれば、担保物権も移転するという性質

 

③ 不可分性

債権の全額の弁済を受けるまでは、その担保となる物の全部に担保物権が存続するという性質

 

④ 物上代位性

担保目的物に滅失などがあっても、債務者の受けるべき金銭などに対して担保物権の効力を及ぼすことができるという性質

 

 

 

3. 物上代位性についての注意点

上記2.の担保物権の性質については、特に物上代位性が重要です。 

ここでは物上代位性について、下記の内容を覚えておきましょう!

 

① 「4つの担保物権」のうち、「留置権」については、物上代位性はありません。

②   物上代位を行使する場合、保険金等が支払われる前に「差押え」が必要となります。

③  物上代位の対象となるものは、 「保険金の請求権」だけでなく、「売買代金」や「賃料」の請求権、不法行為に基づく「損害賠償請求権」など も判例で認められています。

 

 

 

 

 

 

[付従性]

事例1.

    1,000万円

    ――――――――→

 A            B 抵当権

    ←――――――――

    1、000万円弁済

 

解説

 AがBに1,000万円を貸し付けている場合、Bが全額1,000万円を弁済すれば、Bの建物に設定されている抵当権は消滅する

 

 

 

 

 

[随伴性]

事例2.

 

      1、000万円

     ―――――――→

  A          担保権   B 抵当権

 (債権譲渡) ↓↗ 1、000万円     担保権

  C

解説

 AがBに1、000万円を貸し付けている場合、Aの債権1、000万円をCに譲渡すれば、それとともに抵当権もCに移転する

 

 

 

 

[不可分性]

事例3.

    1,000万円

   ――――――――→

A              B 抵当権

   ←――――――――

     500万円

解説

 AがBに1,000万円を貸し付けている場合、Bが債務の一部である500万円 を弁済しても、建物に設定された抵当権の効力は、建物全部に及んでいる

 

 

 

 

[物上代位性]

事例4.

 

 

A ――――――→ B 抵当権 ← 担保滅失

       ↘差押え       ↑  

              保険金

 

解説

 AがBに1,000万円を貸し付けている場合、Bの建物が消滅すれば、抵当権は消滅する(債権は消滅しない)。しかし、その建物に火災保険金が発生するのであれば、その火災保険金(=担保物権)に効力が及ぶ

 

 

 

 

 

担保物権 ② 抵当権の基本的事項

チェック項目

抵当権とは「どんな権利」?

 

 

1. 抵当権

   「抵当権」とは、債権者が債務者または第三者(物上保証人)が担保に供したものについて占有を移転せず、弁済がなされない場合に、その目的物から他の債権者に優先して弁済を受けることができる約定担保物権です。 優先弁済を受けることができるのは、抵当権を設定した目的物からのみ。

また、抵当権は、現に成立している債権だけでなく、将来発生する債権のためにも設定することができる(判例)。

 

2.   抵当権の特徴

 

ここでは、まず抵当権の「基本的」な下記の事項を押さえてください。

①  占有の移転・・・目的物の占有はそのまま設定者にあります。

② 諾成契約・・・登記は抵当権の成立要件ではありません。 (ただし、第三者に対抗するためには登記が必要)

③ 優先弁済権・・・元本以外に利息は最後の2年分に制限されます。

          (他に債権者がいない場合は2年分に制限されません)

④ 抵当物件の譲渡・・・抵当物件を譲渡するとき、抵当権者の同意は不要です。

⑤ 目的物・・・抵当権を設定できるのは、不動産に限られます。 (土地・建物の所有権・地上権・永小作権です)

 

3. 抵当権の効力

①  土地のみに抵当権を設定した場合、「土地」と「建物」は別々の不動産であり、その土地上の「建物」には抵当権の効力は及びません。

② 「付加一体物」(増築部分や樹木等)については、抵当権設定前後を問わず、抵当権の効力が及びます。

③  抵当権設定当時の「従物」(建具等)や、「従たる権利」(賃借権等) については、抵当権の効力が及びます。

④ 被担保債権に不履行があった場合、不履行後に生じた果実(天然、法定)に抵当権の効力が及びます。

・「法定果実」は物上代位により、払渡し前に「差し押さえることにより抵当権の効力が及ぶ。

 

 

 

 

 

(債権者)

(=抵当権者)  A――――――――――――――→B (債務者)

 

               ↘

                        C (物上保証人)

                

 

[抵当権で登場する用語]

抵当権者・抵当権設定者

「抵当権者」とは、抵当権を実行できる者である

①    AがBに1,000万円を貸した場合、債権債務の面から見ればAは債権者であり、Bは債務者である

② この債権の担保のために抵当権を設定した場合、Aが「抵当権者」、 Bが 「抵当権設定者」である

物上保証人

「物上保証人」とは、債務者のために担保を提供した者である →この者を「物」の上の保証人なので物上保証人という

抵当権の担保目的物は債務者B自身の土地や建物とするのが通常であるが、例えば、上図債務者Bに担保目的物がないときは、第三者Cの土地や建物を担保目的物とすることができる

被担保債権

抵当権付債権は、抵当権により担保されているので、この債権を「被担保債権」という

判例)抵当権は現に成立している債権だけでなく、将来発生する債権のためにも設定することができる

 

 

 

 

 

担保物権  ③ 抵当権の特質

 

チェック項目

 抵当権の「4つの特質」とは何?

 

1. 抵当権の特質

①  「抵当権」も他の担保物権と同様に、付従性、随伴性、不可分性、物上代位性があります。特に物上代位性が重要です。 物上代位する場合、払い渡す前に「差押え」が必要となる。

②  抵当目的物の譲渡など

抵当権設定者は、抵当権の目的物を抵当権者の「承諾」を得ることなく、 自由に使用・収益・処分することができます。

③ 抵当権侵害

抵当権の目的物を債務者がどのように使用するかは自由ですが、通常の利用方法を逸脱して滅失や損傷などの行為を行う場合、抵当権の被担保債権が弁済期前であっても、「抵当権者」はその妨害の排除を求めることができます。

④ 転抵当

抵当権者が持つ抵当権を他の債権の担保とすることができます。これを 「転抵当」といいます。例えば、土地に1番抵当を持っている人が、1番抵当を担保として、他の者から金銭を借り入れるというような場合です。

 

 

 

2. 抵当権の順位

①   抵当権は、他の債権者に優先して弁済を受けることができますが、抵当権が1つの不動産に複数設定されている場合、その優先弁済権を有する者の間では、その優先順位は「登記」の先後によって決めます。 (先順位の抵当権者の承諾があれば、順位を変更することができる)

       ↓

② 例外として、不動産保存の先取特権と不動産工事の先取特権は、登記をしていれば、先に登記された抵当権があっても優先して弁済を受けることができます(不動産売買の先取特権は、登記の先後です)。

       ↓

③ 先順位の抵当権が弁済などにより消滅した場合は、後順位の抵当権の順位が自動的に繰り上がります。これを自動昇進の原則といいます。

 

 

 

[抵当権の順位の変更は、 どのように行うのか?]

事例

  Aが1番抵当3、000万円、Bが2番抵当2、000万円の債権を有し登記をしていた場合、競売による配当が3、000万円の場合

      3、000万円

1番抵当 A――――――→

                         C 配当3、000万円

      2、000万円    

2番抵当 B――――――→

 

<事例の場合、Aが3、000万円を先に配当され、Bの配当は0円になる>

        ↓

順位の「譲渡」

抵当権の「順位の譲渡」がなされると「どうなるのか?」

      3、000万円

1番抵当 B――――――→ 

                        C 配当3、000万円

 

      2、000万円        

2番抵当 A――――――→

 

 

 「順位の譲渡」とは、先順位の抵当権者と後順位の抵当権者の「順位が入れ替わる」ことをいう。つまり、 譲渡人と譲受人との間で優先順位の交換が生じ、両者の受けられる配当額の合計額から譲受人がまず優先弁済を受け、残預金を譲渡人が受ける

(事例の場合)

 1番抵当権者のAが2番抵当権者Bに対して「順位を譲渡」すると、順位はBが1番抵当権者、Aが2番抵当権者となる。

 したがって、Bは2,000万円を先に配当され、Aは残りの1,000万円の配当となる。

順位の「放棄」

     3、000万円

1番抵当 A――――――→

                        C 配当3、000万円

      2、000万円       

2番抵当 B――――――→

 

 

 

(A・Bどちらも1番)

・Aは競売代金の60%/3、000万円×60%=1、800万円

・Bは競売代金の40%/3、000蔓延×40%=1、200万円

「順位の放棄」とは、先順位の抵当権者と後順位の抵当権者が「同順位となる」ことをいう

(事例の場合)

 1番抵当権者のAが2番抵当権者Bに対して「順位を放棄」すると、A とBは同順位となるので、A・Bの債権の合計額(5,000万円)に対して それぞれの債権額の割合で優先弁済を受ける

        ↓

 したがって、A・Bの債権の合計金額5,000万円のうち、Aは60%の3,000万円の債権があるので、配当も3,000万円の60%である1, 800万円が配当され Bは40%分の1,200万円の配当を受けることになる

 

 

 

 

 

 

 

担保物権 ④ 抵当権(一括競売と法定地上権)

 

チェック項目

 

「一括競売」と「法定地上権」の成立要件とは?

 

1.   抵当権の実行

 これまでは、抵当権の基本的事項を学習しましたが、ここからは抵当権の 「実行」について見ていきます。抵当権の実行とは、借金などの返済ができなくなり、抵当目的物が競売されることをいい、次のような問題が生じます

2. 一括競売(下頁上図)

①   土地と建物は「別々」の不動産です。したがって、土地に抵当権を設定し金銭を貸し付けていた場合、競売できるのは土地だけであり、その上の建物は「競売」することはできません。

②  しかし、土地に抵当権を設定した「後」にその土地の上に建物を築造した場合、土地とともに建物を一括して競売することができます。これを「一括競売」といいます。

③  一括競売がなされた場合、競売代金から優先して受け取ることができるのは、「土地」の代金からであり、「建物」の代金からは優先弁済を受けることができません。

 

3. 法定地上権

① 「地上権」は、他人の土地に建物等を建てようとするときに、土地の所有者と地上権設定契約により行います。

②しかし、抵当権設定当時に「同一」の所有者のものであった土地と建物が、抵当権の実行の結果、「別々」の所有者になれば、建物所有者は その土地に対する利用権がなくなります。 そこで、このような場合、地上権設定契約などがなくても、当然にその土地を利用できるようにしたのが、「法定地上権」です。

 

4. 法定地上権の成立要件

 法定地上権が「成立」するためには、下記 a・b・c の「すべての要件」を満たさなければなりません。ここでは、「法定地上権が成立するか否か?」 について、右頁の「判例」も交えて必ず覚えるようにしてください。

a.       抵当権設定当時から「建物が存在」したこと

b.   抵当権設定当時に土地と建物の所有者が「同一」であったこと

c.   競売の結果、土地と建物が「別々」の所有者に帰属したこと

 

 

 

[一括競売]

① Aの更地

② A(抵当権)土地←抵当権設定

③ A(建物)(後に建てる) 

  A(抵当権)土地

④ A(建物)   →・建物の代金/優先弁済なし

  A(抵当権)土地→・土地の代金/優先弁済あり

 

 

(公式)

「更地に抵当権設定」+「建物を建築」=「一括競売」

・土地から優先弁済

 

[法定地上権]

 A 建物 

 A 土地 

  ↓

②            ③ 

 A 建物      →   A 建物      → A 所有の建物に法定地上権成立

 A 土地(抵当権)     B 土地(競落人)

            

②            ③

    A 建物(抵当権) →   B 建物(競落人)  → B所有の建物に法定地上権成立

 A 土地              A 土地(抵当権) 

 

[法定地上権]

a.    抵当権の「設定当時」から土地に建物が存在していたこと

判例

 「更地」に1番抵当権設定後、建物が築造されてから2番抵当権が設定されても、2番抵当権者のために法定地上権は成立しない

b.   抵当権の「設定当時」に土地と建物が同一の所有者であったこと

判例

抵当権設定当時は土地と建物が同一所有者のものであったが、抵当権設定後、土地と建物の所有者が別々になった場合でも法定地上権は成立する

c.   競売の結果、土地と建物が別々の所有者に帰属したこと

判例

土地と建物が競売され、土地と建物が、どちらも元の所有者以外のものになったときでも、法定地上権は成立する

 

 

 

 

 

 

 

担保物権 ⑤ 抵当権(第三取得者の保護)

 

チェック項目

 抵当権設定後の「買主」や「賃借人」はどうなる?

 

1.  第三取得者の保護

    抵当権設定後であっても、抵当権設定者は抵当不動産を自由に「使用」し、さらに「賃貸」や「売却」をすることができます。しかし、抵当権が実行されれば、抵当不動産は競売され、その結果、抵当権設定後の買主は所有権を失います。そこで、民法ではこれらの者に対して、一定の要件のもとにおいて保護する規定を定めています。それが「第三取得者」の保護規定です。

 

① 代価弁済

抵当不動産について、抵当権設定後、所有権、地上権を買い受けた第三取得者が「抵当権者」の請求に応じて、その代価を弁済して抵当権を消滅させる制度です。

・「代価弁済」を行う場合、この代価が債務金額を満たさなくても、第三取得者のために抵当権は消滅する。

 

 

② 抵当権の消滅請求

抵当不動産について、「抵当権設定後」に所有権を取得した第三者は、抵当不動産を自ら評価し、その評価額を抵当権者に提供して、抵当権の消滅請求をすることができます。この抵当権消滅請求の手続が終わるまで、 買主は代金支払を「拒絶」することができます。

・抵当権の消滅請求を行う場合、抵当権の実行としての競売による差押えの効力発生前までに行わなければならない。

・「債務者」や「保証人」は抵当権消滅請求をすることはできない。

 

 

 

③「買主」の費用償還請求

買った不動産に抵当権等が設定されており、その抵当権を消すために「買主」が費用を出し所有権を保存した場合、 買主は善意悪意にかかわらず、売主に対して、その「費用を出した分の償還」と「損害賠償の請求」をすることができます。

 

 

 

 

2. 賃借人の保護

 抵当権が設定されている不動産の「賃借人」も、上記の取得者などと同様 に保護する規定があります。この規定は、下記の「2つ」に分けられます。

①  抵当権設定前の賃借権(下頁(1))

②  抵当権設定後の賃借権(下頁(2))

 

 

[賃借人の保護]

 

(1) 抵当権設定登記前の賃借権

       ←1番 賃借権(A)

建物   

       ←2番 抵当権(B)

 

解説

 抵当権設定登記前からその土地または建物を賃借しているA (対抗要件を備えている者)は、その賃借権をもって抵当権者B や競落人に対して対抗できる

 

 

(2)  抵当権設定登記後の賃借権

       ←1番 抵当権(B)

建物

       ←2番 賃借権(A)

 

解説

抵当権設定登記後に賃借権を取得したAは、抵当権が先に登記されているので、その賃借権の 「期間の長短を問わず」、原則、抵当権者Bおよび買受人に対抗できない

 

 

抵当権設定登記後の賃借権・・・

 

(a)   対抗できる賃借人

賃借権の登記前に登記した抵当権者のすべてが同意し、その同意について登記がなされたときは、その同意した抵当権者や競売における買受人に対抗できる

 

 (b)  対抗できない賃借人

 (a) の要件を満たさない賃借人は、抵当権者等に対抗することはできない

・この場合、賃借人は、競売の買受人が買い受けたときから6カ月は建物を明け渡さなくてもよい (=6ヶ月間猶予されるということ)

 

 

 

 

 

 

担保物権 ⑥ 根抵当権

チェック項目

「根抵当権」と「抵当権」はどこが違う?

 

1.  根抵当権

① 「根抵当権」とは、「一定の範囲に属する不特定の債権を極度額まで担保する抵当権」です。

つまり、通常の抵当権のように「○月○日の債権」を担保するのではなく、決められた「一定の範囲」の債権であれば極度額まではいつでも借入れできるようにしておくのであり、将来は発生する可能性がある債権のためにも設定することができるのです。

 ここでは「下項」の根抵当権の「特徴」を覚えてください。

 

 

②  根抵当権を設定する場合には、根抵当権者と根抵当権設定者の間において、下記の事項を定める必要があります。

 

a.    債 務 者・・・「誰との間で生じた債権か?」

b.  被担保債権の範囲・・・「どのような債権か?」

c.   極度額・・・  「どこまで担保するのか?」

 

2. 根抵当権の問題点

①   被担保債権・債務者の変更

 「被担保債権の範囲や債務者の変更」は元本確定前に限り変更することができます。この場合、後順位抵当権者の承諾は「不要」です。

②  極度額の変更

「極度額の変更」は元本確定前後を問わず変更することができます、 これを変更するには、後順位抵当権者の承諾が「必要」です。

 

 

 

3. 根抵当権の元本の確定

①  根抵当権は、設定のときに元本の確定期日を定めることができます。 その期日は約定の日より「5年以内」と定められています。

           ↓

② 元本の確定期日を定めない場合でも、根抵当権設定者は設定の日から「3年」を経過すると元本の確定請求ができ、請求すると2週間後に元本は確定します。また、根抵当権者は「いつでも」元本の確定を請求で き、請求時に元本は確定します。

・ 元本が確定すると、その時点の元本だけが根抵当権によって担保されることになる。つまり、普通の抵当権とほぼ同じものとなる。

 

 

[根抵当権の特徴]

「一定の範囲に属する」とは何か?

根抵当権は、あらゆる債権を対象とする根抵当権 (=包括根抵当という)は認められない。

①   債務者との特定の継続的取引によって生じる債権

②  債務者との一定の種類の取引によって生じる債権

③  特定の原因に基づいて債務者との間で継続的に生じる債権

                ↓

不特定の債権とは何か?

普通の抵当権は債権が特定されるが、「根抵当権」の場合は特定しないので、普通の抵当権とは異なり、「付従性」や「随伴性」がない

ポイント

①  債権が発生しなくても根抵当権は設定でき、逆に債権が消滅しても、根抵当権は消滅しない

② 根抵当権によって担保される債権が譲渡され、元本確定前に債権が移転しても、それに伴って根抵当権は移転しないので、債権取得者は根抵当権を行使できない

 

 

極度額とは何か?

 「極度額」とは、言い換えれば限度額のことである。一定の範囲に属する不特定の債権をどこまで担保するのかという額のこと

ポイント

・ 普通の抵当権の優先弁済の範囲→元本と最後の2年分の利息

・根抵当権の優先弁済の範囲→極度額 (元本や利息などすべて含めて極度額まで優先弁済が受けられる)

 

 

 

 

 

 

 

担保物権 ⑦質権・留置権・先取特権

 

チェック項目

「質権」「留置権」とは、どのような権利?

 

1. 質権

  「質権」とは、「質権者が債権の担保として債務者または第三者から受け取った物を占有し、弁済があるまでその物を「留置」することができ、そして、弁済がない場合には、その物から優先弁済を受けることができる「約定担保物権」」の1つです。

①     質権には、「動産質」・「不動産質」・「債権質」の3種類があります。

② 質権は抵当権とは異なり、質権者に担保目的物の占有を移転しなければならない「要物契約」です(諾成契約ではない)。

③    不動産質権の特則

不動産質権も優先弁済権を有するが、下記のような特徴があります。

a.  抵当権とは異なり、原則として、利息は請求できない。

 

b.   存続期間には制限があり、10年以内とされる。 (10年を超える定めをしても10年に短縮される)

 

2. 法定担保物権

 留置権

「留置権」とは、他人の物の占有者が、その物に関して生じた債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる権利です。

①  留置権を行使していても、消滅時効は更新しないので、放っておくと債権は時効により消滅します。

② 試験対策としては、「留置権が主張できるか否か?」などについて、 下項の成立要件を押さえておきましょう。

 

先取特権

「先取特権」とは、法律の定めた一定の債権を有する債権者が、債務者の財産から優先的に弁済を受けることができる権利です。

①  債務者の全財産から優先弁済を受けることができる「一般の先取特権」のほか、「不動産の先取特権」「動産の先取特権」があります。

② 試験対策としては、動産の先取特権である「不動産賃貸の先取特権」について覚えておけばよいでしょう。つまり、借家人が家賃を滞納した場合、家財や転貸料に対して、先取特権を有するというものです(下頁)。

 

[質権の特徴]

質権も抵当権と同じく約定担保物権であるが、下記のような「相遠点」がある

「抵当権」との相違

 

占有

 質権は抵当権とは異なり、質権者に担保目的物の占有を移転しなければならない要物契約である(=諾成契約ではない。)

対象

質権は抵当権とは異なり、担保目的物は不動産だけではない

流質(りゅうしち)

抵当権は流抵当(ながれていとう)の担保の取得(流質、流抵当)契約(抵当直流れ)(ていとうじきながれ)は許されるが、質権は流質契約が禁止されており、弁済されない場合、その目的物を取得することはできない

 

 

 

 

 

[留置権を主張できるか否か?]

                          債権が「その物に関して生じた」ものでなければ留置権は行使できない

「留置権」の成立要件

 

①  借家人が「必要費・有益費」を支出した場合、借家人はその家屋を留置できる

② ①とは異なり、借家人が賃借家屋に「造作」を施した場合、造作買取請求権に基づいて家屋を留置することはできない

占有が「不法行為によって始まった場合」、 留置権は行使できない

①  借家人が賃貸借契約解除後も家屋を占有し、その間に有益費を支出した場合は、借家人は留置権を行使することはできない

② 建物の買主が売買契約解除後に必要費、有益費を支出した場合も、買主は留置権を行使することはできない

 

 

[不動産賃貸の先取特権]

建物の賃貸借において、賃料滞納があれば、下記のような先取特権がある

ポイント

①  貸主はその「建物内」に備え付けられた「動産」(エアコンなど)に先取特権を有する

② その建物が転貸されていた場合、転借人の動産や「転貸料」についても先取特権を行使することができる

・ただし、その動産が第三取得者に引き渡された場合、先取特権を行使することはできない

 

体調に気を付けて

合格まで頑張ってください。

応援しています。

 

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