宅建試験平成29年度(2017年度)ここが変わった民法改正

こんにちは。きりん(@kirinaccount)です。

 

宅建試験2017(平成29年度)年過去問解いてみました。

 

民法改正後にどのような

解釈ができるのか

綴りました。 

宅建資格を取得するにあたり過去問(たっけんかこもん)

 を解いたところ

「解答を読んでもわかりにくい」

2017(平成29年度)年、宅建過去問正解肢(せいかいし)がわからない、わかりにくい場面に

初学者の方でも役立ちそうな解説を

少し混じえています。

“宅建試験2018年過去問解いてみました。”に続き

・正解問題肢

・改正民法肢

・民法改正後

を用いて解説しています。

宅建試験合格、受験対策の一助になれば幸いです。

問題文中にて27、31、34、38、45、といった問題は”自ら売主”(みずからうりぬし)

が出題されました。

 

 

 

 

 

見出し
1.問1~問4
1-1 代理
1-2 所有権
1-3 囲繞地
2. 問5~問7
2-1 全部他人物売買
2-2 相続
2-3 請負
3. 問8~問10
3-1 連帯債務
3-2 相続放棄
3-3 質権・抵当権
4. 問11~問12
4-1 民法・借地借家法
4-2 借地借家法

民法改正 問1~問4

問1 代理

肢1 判例により正解

肢2 改正後・正解

 委任による代理人は、本人の許諾を得たときのほか、やむを得ない事由があるときにも復代理人を選任することができる。

(旧104条)

 

こちらの(旧104条)を前提に旧105条第1項は、任意代理人が復代理人を選任したときは、その

「選任及び監督について」のみ本人に対して責任を負うものとしていました。

 

 

今回の改正によって旧105条は削除されることになりました。

 

なぜなら通常の債権者と債務者の関係においては、

 

債権者が債務者に対してその債務の履行に第三者を

 

用いることを許諾した場合や、債務者がやむを得ない事由によりその債務の履行に第三者を用いた場合、さらには債務者が債権者の指名に従ってその債務の履行に第三者を用いた場合であっても、債務者が債務不履行責任を負うかどうかは、債務不履行の一般原則に従って、

 

 

それぞれの契約の趣旨や、債権者が第三者を用いることを許諾した趣旨、債権者が第三者を指名した趣旨等に照らして判断されるべきであって、任意代理人(委任契約の受任者)がその委任事務を処理するために復代理人を選任した場合に限って一律に責任が軽減される理由はないからです。

 

 

たとえば

復代理人を選任した任意代理人が本人に対して債務不履行責任を負うかどうかは、他の契約類型と同様

に、債務不履行の一般原則に従って判断されることになります。

 

本人は復代理人に特段の免責事由が認められない限り、復代理人に対し、委任契約上の債務不履行に基

づく損害賠償を請求できることになるでしょう。

 

 

肢3判例

民法・代理・判例(正解)

復代理人が委任事務を処理するに当たり、金銭を受領し、これを代理人に引き渡したときは、特段の事情がない限り、代理人に対する受領物引渡義務は消滅するが、本人に対する受領物引渡義務は消滅しない。

肢4判例

 

 

問2 所有権

 

肢1 時効の効力は起算日に遡って生じます。

 

肢2 誤り

 

肢3 判例により不正解

 

肢4 AがBに丁土地を売却したが、AがBの強迫を理由に売買契約を取り消した場合、

 

丁土地の所有権はAに復帰し、初めからBに移転しなかったことになる。

 

[詐欺における第三者が善意・有過失、悪意のとき取消しができる。]

 

なぜなら新96条2項に「知ることができたとき」という文言が追加された結果、

 

本人が相手方の欺罔行為とそれによって第三者が意思表示をしたことを知っていた場合のみならず、これを知らなかったことについて過失がある場合も、第三者は自己の意思表示を取り消すことができることが明確になりました。

 

 

 

 

たとえば旧96条2項は、相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合に、相手方がその事実を「知っていたときに限り」意思表示を取り消すことが可能であると規定していました。

 

 

 

問題3 民法・共有・判決文

3-3 民法・共有・判決文

正解肢です。

DとEが共有する建物につき、DE間で協議することなくDがFと使用貸借契約を締結した場合、Fは、使用貸借契約を承認しなかったEに対して当該建物全体を排他的に占有する権原を主張することができる。

 

こちらは判決文による問題です。

 

問4 条文問題

肢1、3、4民法に定めなし

 

肢2 こちらは問題ありません

 

他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる旨

民法改正 問5~問7

問5  全部他人物売買について

 

5-4 民法・売買契約・他人物売買

 

売買契約締結時には当該自動車がAの所有物ではなく、Aの父親の所有物であったとしても、AC間の売買契約は有効に成立する。

 

(旧560条)他人の売買も有効であることを規定しています。

 

売主の担保責任について規定内容を変更しました。

 

 

 

なぜなら旧法の法律では種々の理解が混在し、画一的な取り扱いがされていなかったからです。

 

たとえば売主の帰責事由(故意・過失など)が例示できます。

 

 

 

新法では売主の担保責任について買主が所有権を取得できない場合は

追完請求権(新562条)の準用により買主が売主に対し追完を請求することができます。

 

 

そして新563条の準用により代金減額請求も可能となるが、

新564条により行使を妨げないと規定されている解除(新541条・542条)

および損害賠償(新415条)を買主が行使することができます。

 

問6 相続

こちらは問題ありません。

6-3 民法・相続・判例

 

遺産分割協議が成立するまでの間に遺産である不動産から賃料債権が生じていて、BとCがその相続分に応じて当該賃料債権を分割単独債権として確定的に取得している場合、遺産分割協議で当該不動産をBが取得することになっても、Cが既に取得した賃料債権につき清算する必要はない。

 

 

 

問7 請負

7-3 民法・請負契約・判例

 

3 請負契約の目的物に瑕疵がある場合、注文者は、請負人から瑕疵の修補に代わる損害の賠償を受けていなくとも、特別の事情がない限り、報酬全額を支払わなければならない。

 


1、2、3判例

 


肢4

請負人が瑕疵担保責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら

告げなかった事実については、その責任を免れることはできない。

 


旧640条は削除されました。

完成した目的物に「瑕疵」があったときは、請負人は旧634条以下に規定する


瑕疵担保責任を負います。


・修補責任(旧634条1項本文、ただしその瑕疵が重要でない場合においてその修補に過分の費用を

要するときには否定される)

 


・損害賠償請求権(同条第2項前段、この損害賠償請求権とは同時履行の関係に立つ)

 

 

・契約解除(旧635条、瑕疵による契約目的不達成が条件。ただし、建物その他の土地の工作物につ

いては解除することができない)


・仕事の目的物の瑕疵が注文者が提供した材料の性質または注文者が与えた指示によるときは上記の責

任は生じない。


上記は削除されました。

なぜなら新法によって存在意義を失ったからです。

 

たとえば新法では


請負人の瑕疵担保責任に関する規定(旧634条、旧635条を削除し


「瑕疵」ではなく、仕事目的物が種類または品質に関して「契約の内容に適合しない」ものである場合

について、売主の担保責任規定の準用を行います。


・修補責任(但し書きを規定しない)(注文者に帰責事由があるときに排除される)


・損害賠償請求権(免責が生じる可能性)


・解除権(建物その他土地の工作物も解除できる)


・報酬減額請求権(免責が認められる場合において請負人の救済措置)


が新法により根拠づけられました。


・仕事の目的物の瑕疵が注文者が提供した材料の性質または注文者が与えた指示によるときは上記の責

任は生じない。


は表現の修正にとどまりました。

民法改正 問8~問10

問8 連帯債務 

 

8-2 民法・連帯債務

 

AがDに対する債務と、Dに対して有する200万円の債権を対等額で相殺する旨の意思表示をDにした場合、B及びCのDに対する連帯債務も200万円が消滅する。

 

 

四肢2 相殺

 

 

相殺については民法改正前・後において

解答はかわりないのではないでしょうか。

 

なぜなら

相殺が弁済等と並ぶ絶対的効力であることは改正の前後で変わりないからです。

たとえば「すべて」を「全て」に改める形式的修正のみされました。

 

 

問9 相続

1~4

こちらは問題ないです。

 

9-3 民法・相続

Dが6,000万円、Fが6、000万円となる。

 

問10 質権

1~4

こちらは問題ないです。

 

10-1 民法・質権

 

①不動産質権では、被担保債権の利息のうち、満期となった最後の2年分についてのみ担保されるが、

 

 

②抵当権では、設定行為に別段の定めがない限り、被担保債権の利息は担保されない。

 

民法改正 問11~問12

問11 民法・借地借家法

 

肢2

借地権の存続期間を10年と定めた場合、本件契約が居住の用に供する建物を所有することを目的とするものであるときは存続期間が30年となるのに対し、本件契約が資材置場として更地で利用することを目的とするものであるときは存続期間は10年である。

 

居住用賃貸借・・・30年となる

 

資材置き場・・・10年となる

 

こちらについては

改正後賃貸借の上限がいずれにおいても

50年となります。

なぜなら現代社会においてゴルフ場の敷地の賃貸借や大型のプロジェクトによる

リース契約においてなどさまざまな緒要因によって20年を超える存続期間を定める必要があるからです。

 

 

 

たとえば

旧民法においては賃貸人の目的物を改良するのも稀であることから

存続期間が長期になると目的物の保存状態が悪化する等の弊害が生じるといった

観点から旧604条においては上限が20年でした。

 

 

 

 

問12 定期建物賃貸借・借地借家法

12-4

12-4は〇です。

 

 

なぜなら、定期建物賃貸借において、あらかじめ通知を賃貸人がしておかなければ定期建物賃貸借契約は終了します。

 

 

 

 

定期建物賃貸借(=定期借家権)

借地借家法では、建物賃貸借は、賃貸人に正当事由がなければ、期間が満了しても更新するのが原則で

すが、定期建物賃貸借の場合は、賃貸人に「正当事由がなくても」終了します。

 

 

 

 

たとえば、AB間の賃貸借契約が借地借家法第38条の定期建物賃貸借で、契約の更新がない旨を

 

定めるものである場合、当該契約前にAがBに契約の更新がなく期間の満了により終了する旨を記載し

た書面を交付して説明しなければ、契約の更新がない旨の約定は無効となります。

 

体調に気を付けて

合格まで頑張ってください。

応援しています。

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