【永久保存版】宅建民法未出題 8論点

「改正民法の未出題はどこ?」という疑問点の解消に宅建民法未出題論点8例題を挙げます。

 

 

令和2年民法未出題論点

 

連帯債務

 

例題

 

AとBが共同して、Cから、C所有の土地を2.000万円で購入し、代金を連帯して負担する(連帯債務)と定めた場合、次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものには〇、誤っているものには✕をつけなさい。なお、A、Bの負担割合は均一とする。

 

Q. Cは、Aに対して2.000万円の請求をすると、それと同時には、Bに対しては、全く請求することができない。(住宅新報出版)

 

A. ✕

連帯債務」における債権者は、債務者の1人または全員に対し、同時または順次に全部または一部の履行の請求をすることができる

 

債権譲渡

 

例題

 

Aが、Bに対し有する1,000万円の金銭債権をCに譲渡した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものには〇、誤っているものには✕をつけなさい。

 

Q.AのBに対する債権に譲渡禁止の特約があり、Cがその特約の存在を知りながら債権の譲渡を受けていれば、Cからさらに債権の譲渡を受けた転得者Dがその特約の存在を知らなかったことに付き重大な過失がない場合でも、BはDに対して特約の存在を対抗することができる。(住宅新報出版)

 

A. ✕

譲渡禁止の特約があったとしても債権譲渡は有効であり、「善意」かつ「重過失のない」第三者には、その債務の履行を拒むことができない(民法466条3項)。したがって、債権の譲受人Cは、譲渡禁止特約の存在を知っているので、債務者Bは、Cに対して履行を拒むことができるが、譲受人Cから債権を譲り受けた者Dは、特約の存在を知らないことについて重過失がないので、Bは「履行を拒む」ことはできない(大判昭13.5.14)。

 

第三者弁済

 

例題

 

弁済に関する次の記述のうち、民法に規定及び判例によれば、正しいものには〇、誤っているものには✕をつけなさい。

 

Q. Aは、土地所有者Bから土地を賃借し、その土地上に建物を所有してCに賃貸している場合、Cは、借賃の支払債務に関して弁済をするについて正当な利益を有しないので、Aの意思に反して、債務を弁済することはできない。(住宅新報出版)

 

A. ✕

弁済をするについて「正当な利益」のある第三者は、「債務者の意思に反して」も弁済することができる。借地上の建物の賃借人は、その敷地の地代について弁済をするについて正当な利益を有する者である。したがって、CはAの意思に反しても弁済することができる(民法474条1項・2項、最判昭63年7.1)。

 

相殺

 

例題

 

AとBが同種の債権を有している場合、次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものには〇、誤っているものには✕をつけなさい。

 

Q. Aの債権者Cが、AのBに対する賃料債権を差し押さえた場合、Bはその差押え前に取得していたAに対する債権と、差押えにかかる賃料債務とを、その弁済期の先後にかかわらず、相殺適状になった段階で相殺し、Cに対抗することができる。(住宅新報出版)

 

A. 〇

第三債務者Bは、自己の反対債権を「差押前」に取得した場合、その債権および被差押債権の弁済期を問わず、相殺適状になった段階で「相殺」することができる。したがって、差押債権者Cに対抗することができる(民法511条1項)。

 

 

請負

 

例題

 

請負契約により、注文者Aが請負人Bに建物を建築させた場合、次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものには〇、誤っているものには✕をつけなさい。なお、担保責任に関する特約はないものとする。

 

Q. 請負契約においてAの責めに帰することができない事由によって仕事を完成することができなくなった場合、Aは、特別の事情がない限り、報酬全額を支払わなければならない。(住宅新報出版)

 

A.✕

 

Bは、既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によって注文者が利益を受けるときは、その部分を仕事の完成とみなし、Aが受ける利益の割合に応じて報酬を請求できる(民法634条1号)。

 

遺留分侵害額の請求権

 

例題

 

Aを被相続人とした場合、次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものには〇、誤っているものには✕をつけなさい。

 

Q. Aは、「Aの乙建物を子Cに相続させる」旨の遺言をした場合で、子Bの遺留分を害しないとき、これをC単独の所有に帰属させることができる。(住宅新報出版)

 

A. 〇

 

遺留分権利者の「遺留分」が侵害された場合には、遺留分の「侵害額の請求」をすることができる(民法1046条1項)が、遺留分を害していなければ遺留分侵害請求はできず、遺言どおりC単独の所有となる。

 

 

抵当権

 

例題

 

抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものには〇、誤っているものには✕をつけなさい。

 

Q. A所有の建物に契約内容に適合しない抵当権の登記があり、買主Bが当該建物の抵当権消滅請求をした場合には、Bは当該請求の手続きが終わるまで、Aに対して売買代金の支払いを拒むことができる。

 

A. 〇

 

買い受けた不動産について契約内容に適合しない抵当権の登記があるときは、買主は、「抵当権消滅請求」の手続きが終わるまで、その代金の支払いを拒むことができる(民法577条1項)。

 

物権変動(対抗要件)

 

例題
Aが、自己所有の土地又は建物をBに売却した場合、次の記述のうち、民法及び不動産登記法の規定並びに判例によれば、正しいものには〇、誤っているものには✕をつけなさい。

 

Q. Aを売主、Bを買主としてCの所有する乙建物の売買契約が締結された場合、BがAの無権利について善意無過失であれば、AB間で売買契約が成立した時点で、Bは乙建物所有権を取得する。

 

A. ✕

 

「動産」であれば、無権利者を真の所有者として「善意無過失」で信じていた場合、「即時取得」の適用があり、その動産の所有権を主張することができる(民法192条)。しかし、「不動産」にはこの適用はない。なお、AB間の契約は有効であるが、Aは他人物売買契約に基づき、Cから乙建物を取得し、これをBに移転する義務を負うことになる(同法561条)。