令和2年12月試験の解答がわからない場合にみるページ①(民法)

 

こんにちは。きりん(@kirinaccount)です。

 

宅建 令和2年12月 民法

 

不法行為

【問 1】 不法行為(令和2年4月1日以降に行われたもの)に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

3 責任能力がない認知症患者が路線内に立ち入り、列車に衝突して旅客鉄道事業者に損害を与えた場合、当該責任無能力者と同居する配偶者は、法定の監督義務者として損害賠償責任を負う。

意思能力がない場合
 (上記Aが幼児などの「意思無能力者」であればどうなる?)
幼児や泥酔者は「意思無能力者」である。したがって、Aは、この売買契約の「無効」を主張することができる。

 

代理

【問 2】 AがBに対して、A所有の甲土地を売却する代理権を令和2年7月1日に授与した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1 Bが自己又は第三者の利益を図る目的で、Aの代理人として甲土地をDに売却した場合、Dがその目的を知り、又は知ることができたときは、Bの代理行為は無権代理とみなされる。

 

原則
① 「自己契約」や「双方代理」は、原則として「禁止」されている

② 違反した場合は、「無権代理」となり、契約の効果は本人に帰属しない
例外
自己契約や双方代理は、下記の場合は許される(有効な代理行為)
a  本人があらかじめ許諾している場合
b  本人に不利益を生じさせない単なる債務の履行(移転登記の申請など)

 

 

 

親族

【問 3】 親族に対する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

4 夫婦間で婚姻の届出前に別段の契約をしなかった場合、夫婦のいずれかに属するか明らかでない財産は、その共有に属するものと推定される。

夫婦が、婚姻の届出前に、その財産について別段の定めをしなかったときは、夫婦のいずれに属するか明らかでない財産は、その共有に属する。民法755条

 

債務不履行

【問 4】 債務不履行に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、債務は令和2年4月1日以降に生じたものとする。

2 債務の目的が特定物の引渡しである場合、債務者が目的物の引渡しを受けることを理由なく拒否したため、その後の履行の費用が増加したときは、その増加額について、債権者と債務者はそれぞれ半額ずつ負担しなければならない。

 

例題 

売買契約において、残代金は登記及び引渡しと引換えにする約定をしていた場合、売主が決済日において、自己の登記等の債務を提供したが、買主がこの土地の値下がりを理由に残代金を支払わなかったので、登記及び引渡しをしなかった。この場合、売主は、この売買契約を解除せず、買主に対し、残代金の支払いを請求し続けることができる。

解答

相手方が「債務不履行」を行った場合、期限を定めて「催告」し、それでもなお履行されない場合、契約の「解除」を行うことができるが、解除をせずに契約の履行を求め続けることもできる。

 

時効

【問 5】 時効に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、時効の対象となる債権の発生原因は、令和2年4月1日以降に生じたものとする。

2 裁判上の請求をした場合、裁判が終了するまでの間は時効が完成しないが、当該請求を途中で取り下げて権利が確定することなく当該請求が終了した場合には、その終了した時から新たに時効の進行が始まる。

例題

訴えの提起後に当該訴えが取り下げられた場合には、特段の事情がない限り、時効の更新の効力は生じない。

解答例    訴えを提起しても、その後に「訴えを取り下げた」場合、特段の事情がない限り時効の「更新」の効力は生じない(民法147条1項1号・2項)

 

転貸借

【問 6】 AはBにA所有の甲建物を令和2年7月1日に貸借し、BはAの承認を得てCに適法に甲建物を転貸し、Cが甲建物に居住している場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

1 Aは、Bとの間の賃貸借契約を合意解除した場合、解除の当時Bの債務不履行による解除権を有していたとしても、合意解除したことをもってCに対抗することはできない。

 

例題

BがAB間の売買契約締結後、この甲建物をCに転売する契約を締結していた場合、Aは、AB間の売買契約を解除しても、Cの甲建物を取得する権利を害することはできない。

解答例

契約の「解除」をもって、「第三者」の権利を害することはできない。この場合の第三者は「善意・悪意」を問わない。しかし、「不動産」であれば、「登記」が必要とされる。したがって本問の場合、Cに登記がなければ、AはCに対抗することができる(民法545条1項ただし書、最判証昭33.6.14)

 

 

売買契約

【問 7】 Aを売主、Bを買主として、令和2年7月1日に甲土地の売買契約(以下この問において「本件契約」という。)が締結された場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

2 AがBに甲土地の引渡しをすることができなかった場合、その不履行がAの責めに帰することができない事由によるものであるときを除き、BはAに対して、損害賠償の請求をすることができる。

例題

Bが代金を支払った後Aが引渡しをしないうちに、Aの過失で建物が焼失した場合、Bは、Aに対し契約を解除して、代金の返還、その利息の支払い、引渡し不能による損害賠償の各請求をすることができる。

 

 

相続

【問 8】 1億2000万円の財産を有するAが死亡した場合の法定相続分について次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものの組み合わせはどれか。

イ Aの長男の子B及びC、Aの次男の子Dのみが相続人になる場合の法定相続分は、B及びCがそれぞれ3,000万円、Dが6,000万円である。

ウ Aの父方の祖父母E及びF、Aの母方の祖母Gのみが相続人になる場合の法定相続分は、それぞれ4,000万円である。

 

例題

Aに子が3人あり、A死亡の際、2人は存命であったが、1人は既に死亡していた。その死亡した子には2人の嫡出子B、Cがいた。A死亡の際、配偶者もいなかった場合、Bの法定相続分は1/6である。

解答例

相続人が3人の子のみであるため、子1人当たりの法定相続分は1/3である。被相続人が死亡する前に死亡している子の分については、その子B・Cが相続を「代襲」し、その代襲相続分はB・Cそれぞれ1/6となる。(民法901条1項)

 

例題

Aに、配偶者B、Bとの婚姻前に縁組した養子C、Bとの間の実子D(Aの死亡より前に死亡)、Dの実子E及びFがいる場合、BとCとEとFが相続人となり、EとFの法定相続分はいずれも1/8となる。

解答例

「配偶者」Bと「養子」C、「実子」Dが相続人となるが、Aが死亡する前にDが死亡しているため、Dについては、Dの実子E・Fが「代襲相続」する(民法887条2項)。この場合、Dの法定相続分1/4をE・Fが均等(1/8ずつ)に相続する。(同法901条1項)

 

 

地役権

【問 9】 地役権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

1 地役権は、継続的に行使されるもの、又は外形上認識することができるものに限り、時効取得することができる。

平成25年問3-4

地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる(同法283条)。そして、この「継続」の要件を満たすためには、承役地たるべき他人所有の土地の上に通路の解説があっただけでは足りず、その開設が要役地所有者によってなされることが必要である。(最判33.2.14)。したがって、通路の解説がAによってなされなければ、Aは時効によって通行地役権を取得することができる。

 

共有

【問 10】 不動産の共有に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

4 共有者の一人が死亡して相続人がないときは、その持分は国庫に帰属する。

例題

Aが、その共有持分を放棄した場合、この建物は、BとCの共有となり、共有持分は各2分の1となる。

解答例

共有者の1人が「共有持分」を放棄した場合、その持分は「他の共有者」に帰属する。したがって、BとCに帰属することになるので、共有持分は各2分の1となる。

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